【短期集中連載・第4回】自分で自分の仕事をデザインするためには?【文筆家/岡田育】

岡田育




大学在学中、30代半ばにして「実質無職」の優雅な時間を過ごしたおかげもあって、変な焦りも消えました。出張や旅行で頻繁に不在にすることを考えると、役職付きのフルタイム勤務ばかりが人生の正解ではないのかもしれません。若い頃と違って、もう誰かに働き方の「お墨付き」をもらう必要はない。「誰にも認められなくたって、俺自身の力で社会に漕ぎ出してやる!」という気概を、40手前にしてようやく手にできたように思います。

 

正直言って、私はフリーランスにはまるで向かないタイプです。ただ、結婚や転居まで含めた急激な環境変化に伴うここ数年のキャリアを振り返ってみると、我ながら結構うまくいっていて、そうマズい判断もしなかったと思います。生まれ持った向き不向き以外にも、その時々、しっくりくる働き方というのはあるのです。

 

今のような生活を何歳まで続けるのかはわかりませんが、会社勤めとフリーランス、それぞれのいい面と悪い面を30代のうちに両方経験できたことは、将来的にもよい糧となるでしょう。その点だけとっても、やっぱり「転んだほうが、よかったな」というふうに考えています。皆さんの転職のご参考となれば幸いです。

 

岡田育(おかだ・いく)
文筆家。出版社勤務を経てエッセイの執筆を始める。著作に『ハジの多い人生』(新書館)、『嫁へ行くつもりじゃなかった』(大和書房)、二村ヒトシ・金田淳子との共著『オトコのカラダはキモチいい』(角川文庫)。現在はNY在住。
http://okadaic.net/

岡田育




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