仕事をすること自体が「切実」な問題
そもそも働くということ自体が、人間にとって「切実な問題」なのかもしれません。私たちはある程度のお金がないと生きていけませんし、専業主婦の方も、家事や育児を通して働いています。そうやって自分が生きるための日銭を稼いでいるわけです。働くこと＝生きる上で欠かせない、切実なことだからこそ、辛かったりしんどかったりしてしまうのではないでしょうか。
今、仕事がやめられなくてしんどい、と悩んでいる人がいたら、その「やめられない原因」は「働くことそのもの」にあるのかもしれません。仕事内容や人間関係も関係しているとは思いますが、そもそも労働自体が、生きる上で欠かせない、切実な問題なのです。だから悩んで当たり前。辛くて当たり前なんですよね。
辛さに耐えろ、ではない
その辛さに耐えろ、というわけではありません。「働くのって、苦しいなぁ」という感情にフタをせず、まずは自分のなかで認めることだと思うんです。「私は今、しんどいと感じている」ということを。そして、そういう自分を否定しないでください。働くのは、私たちの人生と切っても切れない、切実な問題です。だからツラい。そこからスタートして、どうすればできるだけしんどくない働き方ができるか、考えるのもありではないでしょうか。（文・北条かや）
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北条かや
石川県出身。同志社大学社会学部卒業、京都大学大学院文学部研究科修士課程修了。
自らのキャバクラ勤務経験をもとにした初著書『キャバ嬢の社会学』（星海社新書）で注目される。
以後、執筆活動からTOKYO MX『モーニングCROSS』などのメディア出演まで、幅広く活躍。
最新刊は『インターネットで死ぬということ』（イーストプレス）、
他に『整形した女は幸せになっているのか』（星海社新書）、『本当は結婚したくないのだ症候群』（青春出版社）、
『こじらせ女子の日常』（宝島社）。公式ブログは「コスプレで女やってますけど Powered by Ameba」（https://ameblo.jp/kaya-hojo）
ツイッターは@kaya_hojo (https://twitter.com/kaya_hojo)
