医療秘書になるには資格が必要?主な仕事内容と求められるスキル

医療秘書




医療秘書は、正社員を目指す女性や、未経験から医療系の仕事に挑戦したい女性に人気の仕事です。医療系の仕事というと、「特別な資格やスキルが必要なのでは?」と考える方も多いでしょう。そこで、医療秘書の仕事内容や必要な資格、スキルについて詳しく解説します。医療秘書に興味のある方は、ぜひ参考にしてください。

医療秘書に求められることとは?一般的な業務範囲と主な仕事内容

医療秘書の仕事は、一般企業の秘書と同様に、電話や来客の対応、スケジュールの管理、学会や研究に関する資料の作成や整理等が主な仕事内容になります。医療秘書は、院長や医師、看護部長等の個人の秘書として働くこともあれば、医局全体の秘書として働く場合もあります。病院で働く医療従事者は、患者の命と常に向き合っています。その医療従事者を裏方から支え、患者の治療や看護に集中できる環境を作ることが医療秘書の重要な役目です。主な医療秘書の仕事内容を5つ紹介します。

電話や来客、医局内外の対応

病院には、患者以外の電話や来客も多数あります。医療秘書は行政や関係医療機関、大学、製薬会社からの電話や来客等を必要に応じて取り次ぎます。大学病院や総合病院の医局では、医療秘書が他の医局との連絡を行うこともあります。

院長や医師等の出張の手配

院長や医師は、学会や視察等で出張が多い仕事です。出張のための旅券の手配や宿泊先の予約を行います。

スケジュールを管理して調整する

病院は24時間体制の職場のため、シフト管理が非常にややこしいです。会議や学会、出張の多い院長はもちろん、医局のスタッフのスケジュールを管理し、様々な業務が円滑に遂行できるように調整することも秘書の大切な仕事です。

郵便物の仕分けや資料整理

病院には大量の郵便物が届きます。それらを仕分けて、整理します。また、資料を見やすい様にファイリングしたり、時には資料を作成することもあります。

医療秘書ならではの学会資料作成

学会資料の作成は、医療秘書のやりがいの一つです。医師や看護師等の医療スタッフが、苦労して行った研究の成果をまとめる作業のアシスタントを務めることがあります。人の命を救うかもしれない仕事に携わることができます。

医療秘書は患者さんと接することはある?医療事務の違いとは?

病院によっては、医療事務員の仕事の一環として、医療秘書が置かれている場合もあります。ですが、医療秘書の仕事と医療事務の仕事は、厳密に言うと少し違います。医療事務と医療秘書、どちらの仕事も裏方に回って誰かをサポートする仕事です。大きな違いは、サポートの相手が医療事務では患者、医療秘書では医療従事者等の病院関係者になるところです。

医療事務は患者対応がメイン業務

医療事務員のメイン業務は、患者対応です。具体的には、受付や総合案内、会計、カルテの管理等です。患者に快適に病院を利用してもらうことが一番の役割です。

医療秘書は医療従事者を支えることがメイン業務

医療秘書の仕事は、患者対応よりも医療従事者をサポートすることがメインになります。患者に接することよりも、関係機関や取引先との対応が多くなります。

医療秘書に求められる知識!秘書の知識に加えて医療関係の知識も必要?

医療秘書に求められる知識は、全部で3つあります。3つの必要な知識について解説します。

一般的な秘書の知識

電話対応、接遇マナー、一般常識等の一般的な秘書の知識が医療秘書には求められます。パソコンや書類作成の基本的な知識も重要です。

医学や医療の知識

医療秘書は、医療従事者や病院関係者と関係機関や取引先の橋渡し的な役目があります。関係書類には、専門用語が並ぶこともあるため、医学や医療の知識があると仕事をスムーズに行うことができます。

医療業界独特の事務知識

医療関係の事務は非常に独特です。具体的には、診療報酬請求のための事務、健康保険関係の事務、補助金関係の事務等、一般事務とは異なる知識が必要になります。

資格がなくても医療秘書に転職できるが資格はあったほうが有利

医療秘書の仕事は、資格がなくても従事することが可能です。求人を探せば、無資格でも応募可能な求人も見つかるかもしれません。ですが、「医療秘書として、絶対に就職したい。」と考えるなら、資格があった方が有利です。特に、未経験から医療秘書の仕事を始める場合は、資格を取得することがおすすめです。なぜなら、事前に医療秘書の知識を得ることができる為、スムーズに仕事を始めることができるからです。

医療秘書の資格には、一般社団法人医療秘書教育全国協議会主催の「医療秘書技能検定試験」があります。医療秘書技能検定に合格すると、医療秘書として必要最低限の知識があることの証明になる為、就職活動でもアピールすることが可能です。

医療秘書におすすめの資格!医療秘書技能検定の内容とは?

医療秘書としての知識があることを証明する医療秘書技能検定について、試験の概要や試験内容を解説します。

医療秘書技能検定は、年に二回開催されています。受験できるレベルは全部で4段階あります。3級から始まり、2級、準1級、1級とレベルがアップしていきます。準1級以上に合格すると、医師事務作業補助技能認定の条件を一つ満たすことになり、医療業界の事務で専門家を目指す人には、必須の資格といえます。

医療秘書技能検定試験を受験するのに、年齢や学歴の制限はありません。誰でも受験でき、合格できるチャンスがあります。ただし、受験範囲は非常に広く幅広い知識が求められますので、しっかりと受験対策をする必要があります。具体的な出題内容は以下の通りです。これらの領域について、各受験級に応じたレベルの出題がされます。

  • 医療秘書実務
  • 医療機関の組織・運営、医療関連法規
  • 医学的基礎知識、医療関連知識
  • 医療事務

医療秘書技能検定の勉強方法と資格取得方法!レベルごとの合格率は?

医療秘書技能検定は、医療秘書としての幅広い知識が求められる試験のため、しっかりと受験対策をしなければいけません。医療秘書技能検定の勉強方法の代表的な3つを紹介します。

市販のテキストを購入して勉強する独学

医療秘書技能検定のテキストや問題集は一般の書店やインターネットでも購入することができます。独学は、他の勉強法に比べて資格取得のためのコストを低く抑えることができます。お金をかけずに資格を取りたい人にはおすすめの方法です。

通信講座を利用する

通信講座を利用すると、自宅にいながら勉強をすることが可能です。時間に縛られず勉強ができる為、仕事や家庭と両立させて勉強をしたい方におすすめです。

資格スクールに通学して勉強する

資格スクールや専門学校に通学して勉強をすることのメリットは、自分で勉強計画を立てなくても計画的な勉強ができる点です。また、わからないことがあるとすぐに講師に聞くこともできます。初めて資格取得にチャレンジする人や、計画を立てることが苦手な人におすすめです。

医療秘書技能検定の各受験級の難易度は?

医療秘書としての初歩的で基本的な知識の習得を目指す3級と2級では、合格率が50%を超えています。比較的、合格しやすい試験と言えるでしょう。ですが、レベルが上がるにつれ合格率は低くなります。1級では、合格率が10%~20%になる為、簡単に合格できる試験ではありません。

医療秘書は資格だけではなく事務能力やコミュニケーション能力も必要

医療秘書は、秘書としての事務能力はもちろん必要です。更に、医療現場という特殊な職場で働くため、秘書の能力にプラスして、医療の知識も必要になります。

秘書としての能力としては、電話や来客の対応に関するマナー、事務処理能力、文書作成能力が求められます。多忙な医療従事者を裏方として、支えるためには、煩雑な事務をスピーディーに処理していかなければいけません。そのためには、パソコンが使えることも必須です。学会の資料作成等では、ワードやエクセル等のオフィスソフトを使いこなせると、医療秘書として優秀と言えるでしょう。

また、多様な医療従事者や関係機関との橋渡しをするためのコミュニケーション能力は欠かせません。誰とでも円滑なコミュニケーションをとれることが医療秘書に求められる能力です。

医療秘書の役割は注目されている!病院以外への転職チャンスもあり!

医師や看護師等の医療従事者は、常に人手不足です。ですが、医療に求められるサービスはどんどん高まっており、現場の医療従事者には大きな負担となっています。このような状況の中で、医療従事者の負担を減らすために、医療秘書の活躍が期待されています。医療秘書として経験を積むと、一般事務や一般企業の秘書とは違った、専門的な知識やスキルが養われます。医療秘書が持つ専門知識やスキルは、病院外にも活躍の場を見出すことができます。具体的には、調剤薬局や、医療機器メーカー、製薬会社等でも歓迎されるでしょう。医療だけでなく、介護事業所等の福祉現場にも知識やスキルは活かすことができるかもしれません。医療秘書としての活躍の場は、今後どんどん増えていくでしょう。そのため、医療秘書は、将来性もあり、正社員としてやりがいのある仕事をしたい女性や未経験から医療業界で働きたい女性におすすめできる仕事です。

 




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RUN-WAY編集部

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