人の上に立つなら欠かせない!コーチングスキルとは何か

コーチングスキル




部下を持つことになったら、必ず必要になるのがコーチングスキルです。特にビジネスの場では、教える側もそのテクニックを磨く必要があります。ここでは最低限覚えておきたいコーチングスキルについて解説しているので、ぜひ参考にしてください。

コーチングスキルは1つではない

コーチングスキルとは、ビジネスシーンにおいて用いられる、人事を育成するための技術のことを言います。日本ではあまり重視されていませんでしたが、人材不足や生産性向上といった課題が問題視されるにつれ注目を集め、求められるようになった技術です。

ビジネスの場では、必ず目標を定め、それを達成するために仕事を進めていくことになります。それを教えながら部下に効率的に仕事を覚えてもらうには、教える側も「教える技術」を向上させることが求められているのです。

とはいえ、部下1人1人は持っている能力が異なります。つまり目的達成のために必要になる能力も異なるため、教える側も相手に合わせて使う技術を変えていく必要があります。コーチングスキルは100以上の種類があると言われており、1つ覚えれば完了というものではないのです。

欠かせない5つのコーチングスキル

100以上ものコーチングスキルを身に付けることは、現実的に考えて不可能です。まずは上司として身に付けておきたい基本的な5つのスキルを覚えましょう。

1つめは「必要なことを聞きだす質問のスキル」です。一般的な質問とは異なり、相手に気付きを促して行動を起こさせる必要があります。「対策をとったのか?」というようなYes,Noで答える形ではなく「どんな対策が考えられる?」と質問することで、部下を問題解決に向かわせることができます。

2つめは「相手の話を聞くスキル」です。人間は自分の話を聞いてもらうだけで安心するものです。部下に安心感を与えるためには、聞くスキルは必須となっています。ここで重要なのは、しっかりと耳を傾けることです。アドバイスや質問をすることに一生懸命になって、話を聞いていない人は案外多いので注意が必要です。

3つめは「提案、リクエストのスキル」です。これは部下を更に良くするためのスキルで「こうしたらいいんじゃないか?」と提案するものです。自分の要望を押し付けず、部下の成長や目標達成のために行うことが重要です。提案やリクエストなので、断られること前提で行う必要があります。

4つめは「共感するスキル」です。上司として重要なのは、部下に安心感を与えることです。部下の使った言葉を繰り返したり、言葉の裏にある心情を汲み取ったりすることが求められます。

5つめは「成長を促すスキル」です。「資格の勉強を始めたって?」など相手の成長や変化をはっきりと言葉で伝え、承認する。そうすることで部下は自分が認められていると感じ、次の行動への原動力を持つことができるようになります。

すべてのコーチングスキルに共通する目的

100以上あるコーチングスキルですが、それらすべての目的は共通しています。

まずは部下を育成するという目的です。仕事のやり方だけを覚えさせるのではなく、やる気を引き出し成長させることで、自分で物事を考えられる自立した人材を育成することができます。質問力や交渉力など、営業などに使えるスキルを伸ばすことにも繋がります。そうすることで部下からの積極的な提案も期待でき、新しい仕事のやり方や手順が生まれるかもしれません。新たなアイディアや意見を集めることもできるので、職場もより活気づくことができるのです。

コーチすることは、上司が持っている知識や経験を部下に効果的に伝えることでもあります。また、コーチを意識することで部下の個性に気付き、それに合わせた指導方法を見つけることにも繋がります。

また、コーチングによってコミュニケーションの場が増えるというメリットもあります。質問、相談がしやすい環境であれば、職場で発生した問題を未然に防いだり、小さいうちに改善できる可能性が高くなるのです。

忘れてはいけない3つの原則

コーチングスキルを用いる際は、常に意識すべき事柄が3つあります。

まず、コーチングは双方向的であると言うことです。上司が頭ごなしに部下に教え込むのではなく、お互いにコミュニケーションを取ることが原則となります。上司は必要なアドバイスを行い、部下がそれに対して考えを述べる。そのような双方向のやり取りを繰り返すことが必要なのです。

現在進行形で行うことも大切です。コーチングの目的は部下の成長です。研修など知識を身に付けることとは違い、常に継続して行っていく必要があります。仕事をしたらその結果を元に面談などを行い、その結果を再度仕事に反映させる。そのサイクルを続けることで部下は少しずつ成長していくことができるのです。

個別で行うことも忘れてはなりません。必要となるコーチングスキルは部下1人1人によって違います。ある部下で上手くいったやり方が、他の部下では全く役に立たなかったということもよくあるのです。成功体験は通用しないと心得て、相手の個性に合わせてやり方を変えていくことを忘れないようにしましょう。

コミュニケーションの流れをつかもう

コーチングスキルと名のつくものはたくさんあります。しかしそれらを活かすためには、まず部下とコミュニケーションを取ることが大前提です。

質問とカウンセリングを繰り返し、望ましいゴールと現状のギャップを部下にまず意識させましょう。そうすることで現在の課題がはっきりします。更にコミュニケーションを継続しながらそのギャップを埋める行動を取る、そうすることで課題の解決に繋がっていくのです。

コーチングスキルを用いることは、部下だけではなく上司の気付きにも繋がります。押し付けるのではなく双方向的にやり取りすることで、より効果的に人材を育成していきましょう。




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RUN-WAY編集部

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