ビジネスで差がつく!ロジカルライティングの基本

ロジカルライティング




ビジネス上では、企業の内外への連絡のために様々な書類を書く機会があり、その際に重要となるのがロジカルライティングです。このロジカルライティングとはどういったものか、その書き方や注意点など、基本的なことについて解説したいと思います。

ビジネスシーンには文書作成の機会が多い

仕事をする上で、手書きやパソコンを問わず文書を作成する機会は多く、このビジネス文書は受け取る相手によって大きく2種類に分類できます。企業内でやり取りされる社内文書と、取引先など他の企業へ発信する社外文書です。

社内文書は、企業内における伝達やコミュニケーションの手段として用いられています。これには、通達や稟議書といった命令・指示が目的の文書や、報告書、上申書など報告・届け出時に作成するもの、業務連絡書や回答書といった連絡のためのもの、人事録や帳票を含む記録やその保存に必要な文書などがあります。

社外文書は、その企業が信用を築き、取引や業務などを維持・発展するために、個人ではなく企業全体の意向を反映したものにする必要があります。照会状や発注書といった取引の際に必要な文書と、あいさつ状や見舞い状といった社交上・儀礼上のものがこれにあたります。

これらの文書の中には、最初から書く内容が決まっている訳ではないものも少なくありません。

文書作成に不可欠!論理的な考え方

相手の様子を覗いながら進行できるプレゼンや商談などとは異なり、ビジネス文書では読み手の反応から説明内容を修正することはできません。文章で自分の伝えたいことを、相手に正確かつ簡潔に伝えるには、論理的に物事を考え文章にも反映させることが何よりも大切になります。

論理的な考え方とは、直観的ではなく一本の筋の通った客観的なものの見方をすることです。これに基づけば、自身の主張の根拠となる理由や考え方を具体的に示すことになるので、複雑な事柄の一つ一つの繋がりが認識しやすい単純な構造になります。そのため、読み手が頭の中で具体的なイメージを浮かべ、それを組み立てて理解しやすくなるのです。誰もが自分の伝えたいことを理解できれば、現状の問題点やその解決に必要な手段を探し出すことも容易になり、論調に対する信頼度を補強することにもなります。

ロジカルライティングの流れ

上記のような、論理的思考に基づいて自分の主張を整理し、文章を書くことをロジカルライティングといいます。これに重要となるのが、頭の中で具体的なイメージを組み立てやすくなるように、自分が結論に至った理由を複数個挙げ、それぞれについて深く掘り下げることです。

ロジカルライティングの流れとしては、まずは大きく3つのステップ(段落)を踏むことを意識してみてください。例えば、1.目的と伝えたいことの要約を盛り込んだ総論を述べ、2.その根拠となる各論を展開し、3.最後にまとめの文章で結ぶといった形です。他にも、最後はまとめではなく主張に対する具体例としたり、1.大まかな現状の説明、2.その詳細な内容、3.解決策のような構成が考えられます。基本的に、何を伝えたいかは最初に提示し、次にその裏付けを行い、最後に整理・解決へと向かう流れとなり、各論における理由や具体例の説明には複数の内容が含まれることが多くなります。

横に繋ぐか縦に繋ぐかをきちんと決める

自分の主張を述べた総論に続いて各論を並べていくことになりますが、これらの関係性が統一されていなければ論理的とはいえません。複数の問題点を並列に挙げて進めていくのか、一つの課題に対する問題点を掘り下げるのかを事前に決めてから書く必要があります。

前者のように、論旨を説明する多くの事柄について漏れなくカバーされている状態は、話が横に繋がっているといえます。例えば、「この商品が売れたのは、お手ごろな価格、パッケージデザイン、根気強い広告活動が奏功したから」のように、「Aの理由は、B、C、D」と説明することです。文章が論理的に横に繋がっているかを意識すれば、盛り込む内容が重複したり欠けるのを防ぐことができます。

後者のような、物事の因果関係について深く追求する構成は、話が縦につながった状態です。例えば、「給料が上がったのは企業の業績が上がったから、業績が上がったのは商品が売れたから」のように、「Aの理由はB、Bの理由はC」と説明していくことを指します。論理的に縦に繋がった文章は、内容が過剰に飛躍することがなく、主張に対する信憑性を高めることが可能です。

常に「他に理由がないのか」「本当なのだろうか」を考え、縦と横にきちんと繋がることを意識すれば、論理的で誰でも理解できる文書の作成に近づくでしょう。

具体的かつ簡潔に書くのがコツ

主語と述語はなるべく離さないようにし、主語はきちんと書くようにしてください。代名詞の多用や主語の省略によって、読み手が誤った解釈をしてしまうかもしれません。また、一文を短くしてそこに含まれる内容を一つに絞った方が、文章が単純で分かりやすくなるので、長文にならないよう注意してください。加えて、文書の段落構成や展開に応じて、適切な接続詞をいれると文章の流れが良くなります。事実と意見の区別もロジカルライティングに必須です。語尾の表現を使い分けることで、これを明確にしてください。

以上のように、段落ごとに情報を整理し、具体的にわかりやすく書くことの他にも、趣旨が伝わりやすいように言葉を選び簡潔に書くことも重要です。




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RUN-WAY編集部

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