やりたいことをやる勇気 シンデレラバスト向けブランド「feast」を立ち上げた美大生起業家が語る理想の仕事の見つけ方【ファッションデザイナー・ウツワ社長/ハヤカワ五味さん】

ハヤカワ五味




現在の仕事で苦労していることは?

ハヤカワ五味

フェーズごとにいろいろあるんですが、はじめた当初は全額自己資金でやっていたので、本当にお金が足りなくてしんどかったですね。キャッシュフローが回らないことが一番大変だったんです。

会社がだんだん大きくなってきて大変だなと感じることは、コミュニケーションですね。2年と半年ほど経営者としてやってきた中で痛感したのは、会社って結局“人”なんですよね。自分なりに本を読んで勉強したり、人に話を聞いたりしながら、いろんな経験をつんだりしようと努力していますが、とはいえ、21歳なので出来る経験も費やしてきた時間も限られていて、まだまだ足りないところはあると思っています。例えば、人に自分の考えていることを上手く伝えるためにはどうしたらいいかということについてはよく悩みます。余計な情報を付け加えて話をすると、伝えたいことがぼんやりして上手く伝わらなかったりしますし、ストレートに伝えたいことだけを短く伝えると、言葉が足りなすぎて冷たい印象を与えてしまったり…。会社のスタッフはもちろん、うちのブランドに関わってくださっている方すべてにおいてどう関わっていくかということは常に悩んでいます。

今後の目標は?

ハヤカワ五味

会社としての目標は、そろそろブランドのタグライン(ブランドの価値説明)を作らなきゃいけないなぁと考えているところなんです。企業理念みたいなことですね。例えばスタッフが、A案B案で悩んだとき、タグライン的にはこっちを選ぶべきとか、ブランド的な判断基準、つまりブランドとしての脳みその部分を作ることが、当面の目標です。

経営者として、働き方やロールモデルの提案ができたら

これまでは、高校卒業までに受験勉強しなきゃいけないとか、大学卒業までに就職しなきゃいけないとか、学校などのスケジュールやイベントに依存して、何かしらのゴールが作られていたんですけど、社会人として、何かのゴールを作るのって難しいと思うんですよね。学生時代と比べて無限に時間がある分、自分の身を引き締めるためにも、区切りをつけるようにしたいと思っています。結婚や出産に対して、今まではネガティブに考えていたんですけど、最近はポジティブに考えるようになりました。例えば、仕事を30代になっても続けていきたいので、体への負担や自分のポジションや仕事内容的には20代で出産したほうがいいかもしれないと漠然と考えています。となると、25歳には結婚して27歳くらいで出産するのが理想なのかな?となんとなく考えたりしています。そして、それまでには、会社をしっかり作り上げていかなきゃと目標を作っています。

今って、女性の社会進出が叫ばれていた世代の生き方がちょうど見えてきている時代なのかもなと思っています。その世代があって今の環境があることに私はすごく感謝していますが、その一方でそれを見て、働くことをネガティブに感じて結婚し主婦になった方がいいと考えている人が多いように感じています。もしかしたら、その原因って明快なロールモデル、つまり憧れる先輩がいないからなんじゃないかなと思うんです。読者モデルやって、結婚して主婦になって…っていうロールモデルであれば比較的多く見られる気がしますが、結婚して出産もしてビジネスも成功させて社会貢献もして…そしてハッピー!という人ってそんなにいないんじゃないかなと思うんです。なので、私は経営者として働いていく中で新しい働き方やロールモデルの提案ができたら面白いのではないかと考えています。それが実現できたら、それ自体が私の会社の社員のあり方の指針にもなるだろうし、採用活動をしていく中でもポジティブなきっかけになってくれると思っています。




RUN-WAY編集部

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