「パーソナルカラー」×「テクノロジー」で、 “似合う”を支える次世代のサービスを作りたい。【Style Works代表/三輪詩織さん】

三輪詩織




パーソナルカラー診断とは、服やコスメを選ぶ上で役立つ“似合う色”のコンサルティングのこと。今回のインタビューは、営業、広報、取締役を経験した後に、パーソナルカラー診断や骨格診断などを用いたイメージコンサルティングで起業したStyle Works代表の三輪詩織さんにお話を聞かせていただきました。

今話題のパーソナルカラー診断とは

パーソナルカラー診断や骨格診断を行い、一人ひとりに“似合う色”や“似合う形”を見極め、それに合うメイクやファッションをアドバイスするサロンを、東京と名古屋で展開しています。

パーソナルカラーは、“自分に似合うもの”を求める方々の間で注目され、特に昨年頃から女性誌や美容雑誌でも特集が多く組まれたり、大手口コミサイトでもトレンドワード入りしたりと盛り上がりを見せています。また、都内の百貨店では販促の一つとしてカラー診断サービスが続々と導入され、店頭では「私のパーソナルカラーは〇〇ですが、似合うものはどれですか?」と質問される方も増えてきているそうです。

そうした背景もあり、弊社が設立1年で診断させていただいたお客様の数は2,000名を超えました。広告は一切出しておらず、SNSやHP、ご紹介経由でご来店頂くことがほとんどです。

カラー業界で後発のStyle Worksが、なぜ多くのお客様に選んでいただけたのか。その理由は、「×メイク」に特化し、集客をSNSに絞ったことにあると考えています。パーソナルカラーという言葉を知らないお客様の立場としてみた時、あまり専門的な説明をしても興味を持っていただきにくいと考えたので、メイクに興味関心を持つ層にパーソナルカラーの存在を分かりやすく伝える戦略をとりました。

そこで、運営するインスタグラムにパーソナルカラーを使ったメイクのビフォアアフター事例をどんどんポストしていきました。結果、当時はほとんどそうした事例や見せ方がSNSには存在しなかったこともあり、アカウントを開設して2,3ヶ月経った頃には、予約開始数分で数百名を超えるお客様から予約が殺到するほどになりました。

診断のその先に続くサービスを手がけていきたい

三輪詩織

とはいえ、パーソナルカラーはこれまでも何度か一時のブームとして収束した背景があり、さらに診断を何度も受ける方はそこまで多くないので、この先も新規のお客様にStyle Worksを選んで頂くにはどうするべきか、今後パーソナルカラーでどれくらいビジネスの幅を広げられるか、という課題があります。

そこで昨年末に、パーソナルカラーに特化した国内初の会員制美容メディア「COLOR ME(カラーミー)」を、一部上場企業であるベクトル社の子会社NewsTV社と協業で立ち上げました。パーソナルカラーの可能性や需要をNewsTV社の方々に説明すると共に、ご協力いただけそうな全国のカラーリストの方々に1名1名直接ご連絡し監修に参画いただくなど、半年をかけて形にしたサービスです。立ち上げ時は第二子を妊娠しておりなかなかしんどい時もあったのですが、これを乗り切ったらきっと新たな価値を提供できるはず!と自分を奮起させ、気合いで乗り切りました。

COLOR MEは、自分のパーソナルカラーを選んで会員登録をすると、自分に合うコスメの色番を一覧で見られる機能がウリです。“診断を受けて自分のパーソナルカラーはわかったけど、どの色のコスメが実際に合うのかわからない”といった多くのお客様の悩みに応え、リリース初月で50万PV達成と好調なスタートが切れました。

自分のパーソナルカラーを知ること自体がゴールではなく、「その結果を基に自分をもっとアップデートして頂くこと」がパーソナルカラーの本当の価値。でも、世の中には診断後の受け皿になるテクノロジー系サービスがまだほとんど存在しません。COLOR MEについては、そんな現状を打破するサービスとして今後もさらに成長させていきたいと考えています。

東京で働ける会社に就職したはずが・・・

私が起業を志したきっかけは、親族に自営業者が多かった家庭環境にもあります。いつかは自分もと考えてはいましたが、もちろん大学を出たばかりの自分には何も武器がない。そこで、まずは会社に入ってスキルを磨き、ある程度通用する自分になれたら勝負しようと考え、新卒で人材広告会社のマイナビの営業職に就きました。

東京のビル群に囲まれてバリバリ?キラキラ?働く自分を勝手にイメージしていたのですが、実際1・2年目は、都内以外のエリアでの新規営業がメイン。毎日往復3〜4時間かかる営業先に出向き、提案し、帰社後はメールを返して資料を作っての繰り返し。今思い返せば新人なので当たり前なのですが、当時は一丁前に愚痴を言ったり、日報に泣き言を書いて上司や先輩を困らせたりしていました(笑)。それでも、良いお客様に恵まれ、やっているうちに営業の楽しさやコツも掴めてきて、在籍3年の間に新人賞や全社営業賞などをいただく等、やれる限りの結果を残せました。

「売る」と「広める」を武器に

三輪詩織

営業も3年目に差し掛かる頃、広報という仕事に興味を持ちました。メディアを使ってサービスを広めるなんて、なんだかワクワクする!と、ややミーハーな気持ちも正直ありましたが、それよりも、「売る」と「広める」、この2つのスキルが身につけば、きっとこの先の自分に役立つと考えたことが大きかったです。そこで、より早い成長を目指し、ベンチャーでガツガツ仕事をさせて頂けそうな企業を探して、サイバーエージェントのグループ会社の広報に転職しました。

出産、復帰を経て起業した理由とは?

転職後、国内外のメディアリレーションや取材対応、イベント開催などに従事し、2015年7月に第一子を出産。その後、翌春に復帰し、関連会社の取締役に抜擢されました。経験豊富な男性経営陣の方々と一緒に仕事をするケースも多く、求められるレベルがそれまでとは全く違ったり育児との両立に苦戦したりと、しんどくも鍛えられた1年を経て、独立を決意。

もともと30歳までに独立すると考えていたので、自分の力を試すには今がラストチャンス、と決断に踏み切ったのですが、色選びに悩む人のヒントになるパーソナルカラーという概念を、世の中にもっと広めたい!と考えたことも大きな理由の一つです。

起業家として胸を張れるようになるのが目標

三輪詩織

理想としては、自分のことを起業家だと人に胸を張って言えるレベルになりたいですね。今はまだまだ能力も覚悟も実績も足りなくてとても口にできません。ただ基本的にはポジティブなので、少しの成功体験でも調子に乗ってしまうタイプなのですが(笑)、常に自分を客観視する目を持っていようとは心がけています。井の中の蛙にならないように、1つ1つステップアップしながら自分を高めていきたいです。

最後に、もし今何か新しいことへの挑戦に悩んでいる方がいたら、とりあえずやってみてください、と伝えたいです。行動することを躊躇する人は意外に多くて、その理由としては、面倒くさかったり、何から手をつけていいかわからなかったり、周りの目を気にしたりと色々だと思うのですが、あれこれ考えても何も始まらないし、誰も助けてくれません。

まずはやってみる。そうしているうちに道が開けたり、もしかしたらその道ではなく別の道の方が良いということに気付けたりするのではないでしょうか。やらない後悔よりやった後悔。新しい挑戦は、自分のやる気さえあれば、いつだってスタートできると思いますよ!

三輪詩織

プロフィール

三輪詩織

Style Works代表。大学卒業後、大手人材広告会社での営業を経て、IT企業の広報に。イベント企画・メディアキャラバン・取材対応などに従事した後、関連企業の取締役に抜擢される。2017年、パーソナルカラーを軸にしたイメージコンサルティングを行う株式会社Style Worksを設立。経営者・広報担当者をはじめ、ビジネスマン・OL・主婦・学生など幅広い層を対象に、東京・名古屋にて月間150名以上のコンサルティングを手掛けるサロンを運営。さらに2017年12月末、パーソナルカラーに特化した国内初の会員制美容メディア「COLOR ME(カラーミー)」を企画立案、NewsTV社と協業事業を開始。日本パーソナルカラー協会認定アドバイザー-化粧品検定1級。

趣味は本屋にこもること。「本が大好きなので、時間が許すなら1日中本屋さんにこもっていたいです。情報収集目的もあるのですが、目にとまったり手に取るものから、今の自分が求めているものが見えてきたりするので自分を見つめ直す場としても有効なんですよ。」

http://styleworks-s.com

https://color-me.jp




RUN-WAY編集部

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