社会人になると、飲み会の幹事を任されるシーンがあります。サークルでの飲み会ならいざ知らず、会社の飲み会の幹事は面倒だと思う人も多いでしょう。しかし、飲み会の幹事は社内での評価を高めるチャンスポジションなのです。今回の記事を読んで、幹事の仕事を確認しつつ、社内の評価アップを狙いましょう!
飲み会にも「コンセプト」が重要
幹事が考えるべきことの一番最初が、「コンセプト」です。飲み会にもコンセプトがかかせません。なぜなら、「何をする飲み会なのか」を考えることから、いろいろな者が決まってくるからです。
例えば送迎会なら新しく迎えられる人が笑って去っていくのか、感動で泣いて去っていくのか。プロジェクトの祝勝会なのであれば誰を主役に立てるのか、一番重視すべき人物は誰なのかを考えておきましょう。
そうすることで、会場や会費の設定、余興の有無や誰の日程都合を一番に優先させるかなどが決まります。これを決めずに行ってしまうと、「いったい何の会だったのか?」という感想になりがち。よく考えて、まずはコンセプトの決定をしましょう。
飲み会の幹事のやり方
新人社会人に任されやすい飲み会の幹事。上司からの評価をあげるチャンスにもなるので、失敗なく行いたいものです。とはいえ、何からすればいいのか分からない方も多いはず。
上記で考えたコンセプトをもとに、幹事がしていくべきことをチェックしてみましょう。
幹事はやることが多い!最低でも1ヵ月前に動き出そう
大学のサークルの飲み会とは異なり、社会人飲み会の幹事は、入念な下準備が必要で、事前にやるべきことが多いのです。
特に参加者が多い場合は、日程を調整するだけでも時間がかかってしまいます。開催予定日の一週間前に日程調節なんてことになると、既にスケジュールが埋まっている人がほとんどなんていうことも。
お店選びや下見にも時間がかかるので、1か月以上前から動き始め、慌てることのないようにしましょう。
日程調節や参加者・会費の管理はツールを使うのがおすすめ
幹事を初めてやるときに、最も難しいのが日程調整だといわれています。全員の日程調整や情報伝達・会費の管理をするのも一苦労です。しかも声をかける人が全く同じ日が空いているとは限らず、その場合は「誰の予定を優先するか」考えなくてはなりません。
そのときにできるだけ効率的に日程を調整するために、ツールを使って管理するのがおすすめです。まずは、使ってみてほしい参加者の日程調整・会費の管理を簡単にできるおすすめツールをご紹介します。無料ツールも多いので、試しに活用してもいいでしょう。
おすすめのツール1.スマート幹事くん
連絡先を知らない人がいる場合、その連絡先を聞くだけでも時間がかかります。そんな時に便利なのが、「スマート幹事くん」です。
飲み会名や候補日を入力し、イベント日を作成するとページにアクセスするためのURLが表示されます。表示されたURLを参加希望者に伝えて、ページにアクセスしてもらい、スケジュールの回答をしてもらうだけでOK。
スマホを持っていない方や、連絡先を知らない上司や管理職の方の場合でも、「スマート幹事くん」ならネットを介してスケジュール調整をするため、URLを送るだけなので簡単です。
幹事はアプリをダウンロードする必要がありますが、社員のメーリングリストを通じて一度に送信できるので、手間も省けます。
おすすめのツール2.Check List
もうひとつ知っておいてほしいのが、「会費の管理」ができるアプリです。お金の管理は気持ちのいい飲み会にするために必要不可欠な要素です。
一次会の会費はかならずお店に入る前、あるいは席に着く前に徴収しておきましょう。人数が多くなればなるほど、誰から預かったものなのか分からなくなってしまったり、貰った貰ってないでもめることがります。
会費の管理には、集金に便利なアプリとして人気の「Check List」がおすすめです。飲み会の支払金額が決まったら、アプリで集金チェックをします。参加者の名前をアプリ内に打ち込むと3列になって名前が表示されます。集金済の名前にはチェック印が入るため、集金がまだの人との区別が一目瞭然です。
パッと見るだけで見やすく分かりやすく把握できるので、お金のミスは減るでしょう。
ちなみに、二次会の会計などで上司に支払いを打診する場合は、必ず立場が一番上の人からするのがマナー。その次の立場の人には「課長からはいくら頂いたのですが…」と断りを入れて回るようにします。
男性と女性の比率はどれくらいかを把握する
飲み会の男女比は、意外と気にしなければならないポイントです。特に女性のいる飲み会の場合はお手洗いや座敷席かテーブル席かなどへの心遣いが必要です。
男性ばかりの飲み会の場合は、飲み放題や食べ放題が人気ですし、女性ばかりの飲み会なら会場はおしゃれなところがいいでしょう。男女比が同じくらいの飲み会なら、男女の距離感を考えて広めのところにするなど、それぞれに応じてするべき配慮が変わってきます。
このとき、声をかける人数が何人になるのかを把握しておきましょう。おおまかでもいいので、決まっていると会場規模の想定ができます。
センパイ幹事に聞いて、評判の良かった雰囲気や場所、料理のほか、「酔うと暴れる人」「面倒な人」などの情報も仕入れておくといいでしょう。喫煙者と嫌煙者はまさに水と油。事前に席が近くならないように席次などにも調整が必要です。
お酒が飲めない人がいる場合、ソフトドリンクの飲み放題があるような会場選びが必要になります。
主役・管理職の日程を先におさえよう
最初にコンセプトを決めましたよね。その際に、主役がだれか分かったはずです。それに管理職を加えて日程を確保することが飲み会の日程調整の際に大切なポイントです。当然、飲み会を行う理由である主役が参加できなければ、意味がなくなってしまうためです。
不参加を回避するために主役に加えて、上司である管理職の日程からおさえるようにしましょう。そこから、いくつかの候補日を絞っていきます。候補日は3~4日程度に絞ると管理しやすいですよ。
幹事側で3~4日程度に絞り選定した候補日から、参加者全員のスケジュールを聞きます。候補日を絞っておくと、参加者側もなかなか決めきれないこともなく、幹事側も参加者が多い日を集計しやすくなります。
日程調節の回答には締切日を設けて管理しよう
よくあることなのですが、参加予定者全員から返事が来ないため日程が決まらず、参加人数も決まらず、店の予約ができないことがあります。それを防ぐために、回答締め切り日を設けましょう。
回答締切日を過ぎても返信のない方がいれば、参加の有無を直接促すことも可能です。ギリギリに設定すると返信が遅れた時の対応が大変なので、あなたの想定する締切日からマイナス3日くらいをめどに回答締切日を設けて、ペースの崩れを回避しましょう!
下見を忘れずに行っておく
インターネットを駆使して探しても、細かな部分は行ってみないとわかりません。写真だけがよくて、料理が少なかったり、トイレの環境やテーブルが汚かったり、サービスが悪かったりすることもあります。
お店の評価は、イコール幹事の評価です。お店のあたりを決めたら、幹事たちで先に一度行ってみたり、使ったことのある店で使えそうな場所をピックアップしたりするのがいいでしょう。これも名幹事になるためのコツです。
チェックリストを利用しよう
飲み会の準備・幹事の仕事だけをしていられるのが社会人ではありません。普段の業務は当然のようにありますし、それがどれだけ忙しいと言っても、プラスαでの幹事業務は行う必要があります。
そんな時に役立つのが、「チェックリスト」です。時間が空いたり、ほかのことで頭がいっぱいになると、飲み会の幹事としての段取りを忘れることはよくあります。それを防ぐため、チェックリストで管理するのがおすすめです。
日程調整・会費の管理・お店探し・予約・飲み会の案内通知などするべきことはたくさん。ミスをしないように、幹事メンバー全員でチェックリストを共有するとよいでしょう。
当日の采配が「腕」の見せどころ
幹事としてしっかり準備ができたら、当日も気を抜いてはいけません。お酒が飲みたいのはぐっと我慢し、今回はソフトドリンクで乗り切ってください。そのあと、幹事たちで集まり、お疲れ様会を行えばよいのです。
常に「気配り目配り心配り」を忘れない
準備をしっかりしても、当日のコンディションによっては不測の事態は必ず起こり得ます。常に「気配り目配り心配り」を忘れないようにしてください。
幹事は複数人でやることが多いでしょうが、その際は担当のテーブルや、盛り上げ役・サポート役・経理などの役割を決めておくのも効果的です。
幹事は会を楽しむ意識よりも、会が盛り上がるのを楽しむ意識でいるのが正解です。宴会の場では、みんなが楽しく過ごせてこその成功と言えます。お酒が進んでいない人や落ち込んでいる人へは、あまり大っぴらでなくそっとサポートに行きましょう。
酔った人の介抱
ついつい酔ってしまった人への介抱も、幹事の仕事です。これがなぜ感じの仕事なのか疑問な方もいるでしょう。特に女性に多いのですが、女性を男性が解放することで、セクハラや二次会の強要などで後々問題になってしまうケースもあるのです。
もちろん厚意での介抱の方のほうが多いでしょうが、誤解されるとトラブルのもとです。男性には男性、女性には女性というように、同性の介抱を幹事が行ってください。
二次会誘導への時間配分
一次会が終わっても、幹事にはまだ二次会があります。注文したコースのラストオーダーくらいに出欠をとりはじめましょう。閉会の挨拶の時には、分担して次に行くお店を押さえておくことが重要です。
酔いすぎて動けない人への対処を行う人と、先に言って誘導する人を分けて、店の前で停滞しないようにしましょうね。
日頃のリサーチが幹事成功のコツ!
なかなかに大変そうな幹事の仕事ですが、初めから完璧にできる幹事なんていません。不慣れなときは、先輩に指示を仰いでもいいでしょうし、助けを求められるのも、幹事の資質といえるでしょう。
ハプニングや失敗も、「次に活かす」というマインドが大事。意気込む気持ちも大切ですが、会の最中終始しかめっ面をしていては、周囲のほうが気を遣います。「幹事を楽しむ」という意識で、飲み会を回してみてくださいね!