へー。これでよく眠れるようになるんだ。たしかにリラックスできそうな気はするけれども。
人間は眠ることも一苦労だな。リスは何ヶ月も眠ることが可能だ。
それは冬眠でしょ! そんなこと言っていないでもう寝るよ。明日も仕事なんだから……。
うむ。おやすみ。ヤマザキ。
おやすみ、リス。
やがて時間が経ち、朝になりました。
ハッ。ここは……?
リスは目を冷ましました。自分が暗い木のウロにいることに気がつきました。
ヤマザキとの全ては……夢か。冬眠中に見ていた長い夢だったのか……。
リスは木のウロから飛び出します。知能が高まったリスは森を追われて1人で暮らしていたことを思い出しました。4か月前のリスは、やっとの思いで冬眠できる場所にありついたのです。
しかし、リアルな夢だった……。
リスはしばらく考えます。
ヤマザキの存在は夢だった。しかし残業で疲れ切っている人間は現実の世界の至る所に存在しているはずだ。だとしたら、リスのやるべきことは……。
リスは森を飛び出して、オフィス街に向かいます。
やがてリスのたどり着いたオフィスでは、1人のOLが残業中。なんだかとてもお疲れのようですが……。