あの人にこのワインを贈りたい!〜デニムに関係のあるワイン「コスティエール・ド・ニーム」〜【ワイン&フードスタイリスト/すどうみほこさん】

コスティエール・ド・ニーム




デニムが好きなあの人に!

今回は、デニム好きな人に贈るワインのオススメをご紹介します。デニムが好きな方は若い人のみならず、私のようなミドル層(汗)、男女問わずいるのでけっこう重宝します。ワインはフランスの南、ローヌ(Rhône)地方のもの。フランスと言えば、シャンパン、ボルドー、ブルゴーニュ、ボジョレーなどの産地が知られていますが、ローヌ地方は、11月の第3木曜日に解禁されるボジョレーの南に位置する広大な産地。多様なワインを生み出すエリアと言えます。そのローヌ地方のなかから選んだ1本は、「コスティエール・ド・ニーム(Costières de Nîmes)」。「ジーンズ」に使われる「デニム」生地のルーツはローヌ地方のニームなのです。このニームという町は、17〜18世紀に絹織物産業で栄えた地。富を得た実業家たちは、ブドウ栽培にも積極的に投資し、その結果ワイン産業が発展しました。デニムとワインにかかわりがあるなんて、ちょっとオシャレで本当のエピソード。デニムという言葉は英語だと思う方が多いかもしれませんが、語源はド・ニーム(de Nîmes)なんです。

コスティエール・ド・ニーム

コスティエール・ド・ニームのタイプ

「コスティエール・ド・ニーム」には白、ロゼ、赤の3タイプがあります。生産量は赤、ロゼ、白という順。今回取り上げたのはロゼですが、ざくろを思わせるこの色合いが魅力です。ロゼは甘口が多いという印象を持っている方が多いようですが、コスティエール・ド・ニームは辛口。ちょっとスパイシーさを感じる、シャープな印象で、それがまたオトナを感じさせます。ワインの味わいが口中に残ることを「余韻」、「アフター」などと表現しますが、このワインは長い余韻を楽しめます。なかには微発泡をしているものがあり、夏の暑いシーズンにぴったりです。ところで、ニームの町は現代建築の町としても知られていています。フランスを代表するデザイナーのフィリップ・スタルクによるニーム市の紋章や、黒川紀彰が手がけた建築物なども有名です。また、デニム、ワイン産業のみならずオリーブやオリーブオイルの産地でもあります。フード、ファッション、建築と、様々な魅力をもつニームのワイン、一般的には知られていませんが私のイチオシです。このワインもシュヴェルニー(Cheverny同様に、百貨店やワイン専門店で簡単に見つけられるかというと、ちょっと難しい。インターネット販売や、フランスのワインに特化したワイン専門店などで探してみてください!

Profil

すどうみほこ
エッセイスト/ワイン&フードスタイリスト
1968年東京生まれ。夫、娘、小型犬とともに東京在住

青山学院大学社会学情報学部ヒューマンイノベーション科修了(修士)。
明治学院大学フランス文学科を卒業後、ワインメーカーに入社。その後、フリーランスとなりワイン・食に関する執筆、講師などをして活動している。
著作に「シャンパン&スパークリングワイン」(主婦の友社)、「フランスAOCワイン事典」(三省堂 共著)、「おいしいワインの基礎知識」(KKベストセラーズ)、寄稿に「Winart」(美術出版社)ほか。
ワインアドバイザー(社団法人日本ソムリエ協会)
シュヴァリエ(フランスチーズ鑑評騎士の会)
シュヴァリエ(シャンパーニュ騎士団)
インスタグラム:オススメレストランなど食情報を発信中!
https://www.instagram.com/dessinerlasaveur/




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RUN-WAY編集部

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