メンバーシップ型からジョブ型へ。
終身雇用制度の崩壊に伴い、副業に関心を持ち始めたという人も多いのではないでしょうか。
副業が解禁されている企業も増えてきていて、副業を全面的に認める・条件付きで認めるとした企業の割合は55.0%に上ります。
※参考:第二回 副業の実態・意識に関する定量調査 株式会社パーソル総合研究所
けがや病気、家庭の事情など何らかの事情で職場を離れることになった場合、会社以外の収入を副業で確保できれば心強いですよね。
また、副業をすることで従来の仕事とは全く別の分野での適性に出会えたり、副業をきっかけに長期的なビジネスパートナーが見つかったりという話も聞きます。
本業の専門性を磨くのにも役立つ副業という選択肢は、これからの時代を生きていく私たちにとって経験しておいて損はないかもしれません。
本記事では、女性のキャリアアップにも役立つ副業のメリット・デメリットの解説をしていきます。
副業をする目的を決める
まずは副業をする目的を決めましょう。
収入だけを考えて副業を考えるのなら土日祝だけのアルバイトなどが確実ですが、キャリアアップを目的とするのなら、専門性を高められる職種、もしくはキャリアに繋げやすい職種を選ぶのが良いと思います。
これまでに経験のある仕事から専門性を高めていくのも良いですし、未経験の仕事に挑戦していくのも良いと思います。
しかし、副業といってもクライアントがあっての仕事がほとんどのため、全く実績のないところから仕事を獲得するのは難しく、コツコツと実績を積んでいくか、アピールの仕方を工夫するなど必要です。
副業案件はどこで探す?
副業案件を探す方法はクラウドソーシング、スキルシェアサイト、SNS、知人の紹介などで探すのが一般的です。
新型コロナウイルス感染拡大の影響により、労働人口の12%にあたる約812万人が副業を実践しているというデータがあり、20代など若い世代はSNSやクラウドソーシングなどインターネット経由で仕事を獲得しているようです。
クラウドソーシング
現在はクラウドソーシングがあり、サイトに登録をするだけで副業案件が探せます。
しかし、前述した通り実績0の場合で高単価の仕事を獲得するのは難しく、低単価の「タスク案件」と呼ばれるものなどから実績を積んでいくことで、徐々に単価を上げていくのが一般的です。
クラウドソーシングにはランサーズ、クラウドワークスの2つに登録をしておけば、大体の副業案件はフォローできるはずです。
スキルシェアサイト
ココナラ、タイムチケット、フジ子さんなど多くのスキルシェアサービスサイトがあります。
Web系、コンサル系などをはじめ、家事のスキルシェアできるタスカジなどもあるため、パソコンが苦手という方でも挑戦できる仕事があります。
副業をするメリット
副業の仕事を経験し実績を積むことで、さまざまな業界・企業に対しての自己PRが充実します。
正社員への転職を考えるときに有効で、多くの企業は転職希望者へ求める条件として「実務経験〇〇年以上」「HTML/CSS/Java scriptの経験〇〇年以上」などがあります。
これらの条件は、パソコンスクールやプログラミングスクールでの学習経験は、経験として見なされないことが多く、実案件での経験が対象となるケースがほとんどです。
副業案件を実務として行い、未経験や微経験といった肩書を外すことができて専門性を具体的に提示することが可能です。
メリット1 職場復帰しやすい
バックオフィス系の業務、経理や人事周り、事務、営業サポートの仕事などは、副業・在宅でできる仕事のため、女性におすすめの副業です。
バックオフィス系以外でも、テレアポやカスタマーサクセスなど営業関連の仕事も多く、営業を少しでも経験したことがあれば、副業でもマッチする案件は見つかるはずです。
日中の時間、在宅でできる仕事へのスキルを高めて経験を積んでおけば、出産や育児など在宅で仕事をしていく際にも役に立ちます。
メリット2 複数の企業と収入を確保できる
副業を行う一番のメリットで収入面は外すことはできません。案件や数にもよりますが、本業を大きく超える収入を副業で得る人もいます。
また、副業案件はプロジェクト単位や期間限定で行う案件が多く、雇用形態が正社員ではないため、複数の企業とやり取りをすることが可能です。
さまざまな企業とやり取りを行うことで、本業では知り得なかった業務内容や仕事の進め方を知ることができるチャンスが広がります。
メリット3 専門性を活かして更に経験に磨きをかける
メリット2のように、複数企業でさまざまな業務を行えるメリットもありますが、1つの職種に特化して専門スキルを磨いていくことも可能です。
1つのことに特化していくことは案件を獲得していく上でも大切で、周りとの差別化が図れるため高単価の案件を獲得するチャンスも上がります。
副業をするデメリット
副業をするメリットばかりではなく、デメリットもあります。
時間が足りなくなる可能性
本業をしながら副業をするのは、今まで使えていた時間がなくなることを意味します。
例えば、仕事が終わり帰宅をしてからゆっくりする2時間~3時間、休みの日の時間などです。
本業の残業で作業する時間が無くなってしまい徹夜をすることになった、といった話もよくあるため、副業を受ける際は余裕を持ってスケジュールを組むことが大切です。
オーバーワークの可能性
副業をするということは、仕事量が増えるということです。
先ほどの時間が足りなくなるケースと同様、副業を始めて間もないときはキャパを把握するのが難しいため、オーバーワークになってしまう可能性があります。
クライアントとの納期に遅れたり、品質が低い納品をしてしまったりすると、クライアントからの評価は下がり、継続的な受注チャンスを逃してしまうことにも繋がります。
時間配分と同様、精神面でも余裕を持って仕事を受けられるよう注意しましょう。
確定申告への対応
本業のほかに20万円以上の所得がある場合は、確定申告が必要になります。
アルバイトやパートで副業を行う場合は「収入」となりますが、クラウドソーシングで受けた仕事の場合は「所得」となります。
収入は1年間の年収のことで、所得は売上から経費を差し引いたものと覚えておけば便利です。
所得の例を挙げておくと、売上が500万円でも経費に490万円使っていれば年間所得は10万円ということになり、確定申告は必要ありません。
1つの目安として収入、所得が20万円を超えたら確定申告が必要と覚えておいてください。
まとめ
キャリアにも役立つ副業のメリットとデメリットについてお話をしてきました。
副業をしていくことで、キャリアアップや収入アップだけでなく、時間に縛られない働き方、ストレスのない人間関係といったメリットも多数あります。
副業の仕事がうまくいけば、副業ではなく本業になる可能性もあるため、多くの人が副業を実践している理由でしょう。
副業をまだ実践したことがないという方は、本記事を参考にぜひ実践してみてはいかがでしょうか?