少数精鋭のスタートアップやベンチャー企業などでは、一人が複数の部署を兼務することも珍しくありません。その結果、忙しすぎて思うように業務が進まず、思い悩んでいる方も多いはず。そこで今回は、自ら手を上げて実現した兼任の経験から、自分らしいキャリア観を掴むことができたという川上千晴さんにお話を伺いました。
サークル活動に夢中だった大学時代
「世の中はどのように作られているのか」という好奇心から、大学は経営学部に進学し、マーケティングや統計学を専攻しました。
ただ、正直なところ、勉強よりもサークル活動に夢中になっていた4年間でしたね(笑)。2つのサークルを掛け持ちしていたのですが、1つは100名規模のサークルで、「色んな立場のメンバーが、それぞれ楽しめるサークルにしたい」ということしか考えていなくて、将来のための勉強を…などは何もしていませんでした。まともにバイトすらしていなくて、立派な社会人になれるような自信は到底なく(笑)、全く自立できていない学生だったと思います。
会社の名前には頼りたくない!成長を求めてベンチャー企業へ
就職活動では大手企業から中小企業、ベンチャーまで幅広く見てまわりました。どこも素晴らしい会社ばかりだったのですが、大手企業は会社の知名度だけである程度商品が売れそうだから、自分自身の能力が上がりにくいかもしれないと思って、一般的にはあまり知られていない中小企業や、ベンチャー企業を選ぶことにしました。まだまだ整いきっていない負荷の多い環境ならば、私も成長できるのではないかと考えたんです。自信のなかった当時の自分にとって、「安定」を得る方法は「とにかく自分のできることを増やすこと」にあったんですよね。
それで、企業選びのポイントを、「どういう人と一緒に働けるのか」と、「どのくらい負荷を与えてもらえるのか」という「人」と「成長」の2つの軸に絞ることにしました。
実際に入社してみて、弊社ウィルゲートのメンバーはプライベートでも付き合いがあるほど仲が良い反面、仕事では率直に指摘しあえる関係で、私の「人」軸の考えと合致していると感じています。
「成長」に関しては、期待通りの負荷を与えてもらいましたが、その期待に全く応えられない自分がいて(笑)。とても苦しんだ時期もありましたね。