今回のインタビューは、ホームページのコンサルティングと広告、子供向けのプログラミング教室を手がけている株式会社ミスターフュージョンの取締役、山田菜々子さんです。
短大卒で営業職につき、26歳の時には前の会社で事業部長、そして現在は営業担当の取締役をつとめている山田さんに、お仕事の魅力ややり甲斐についてお聞きしました。
やりがいはお客様の喜びと、新卒の女の子が成長していく姿
2016年の10月にミスターフュージョンに入社した時は、営業部長として大人向け・小学生向けのプログラミング教室の立ち上げに携わりました。今は、取締役をしながら、会社全体の新規の営業成績を見ています。それぞれの目標達成度(KPI)やスケジュールの管理、そしてお客様のいる仕事なのでメールの返信漏れや対応不備がないかの確認もしています。
やりがいは、目標を達成することによって成果が上がり、お客様が喜んでくれることですね。そして、学生から社会人になったばかりの新卒の女の子が、何もわからないところから始めて、1人で120万円の商品を売れるようになって自信をつけていく姿を見られるのも楽しいです。
アルバイトで稼いでは遊んだ短大時代!
短大時代は楽しいことが大好きで、とにかく誰かと一緒にいたくて、ずっと遊んでいました(笑) 短大が家から2時間くらいかかったので、ほとんど友達の家に泊まっていたんですが、お金がかかるんですよね。それで、遊園地の着ぐるみを着るアルバイトで日給2万円稼いだり、冷蔵庫の中でひたすら肉を詰めて1ヶ月で40万円稼いだり(笑)
8時間ぐらいアルバイトして、友達と飲んで、寝て、またアルバイトして、だったのでほとんど学校にいかなかったですね。何もしない時間が嫌いなので、ひたすら予定を詰めて、遊ぶためにいかに効率よくお金を稼げるか。無理なバイトをたくさんしたので、お金を稼ぐのって大変だなって思い知りました。
選んで入ったのは、売り上げ至上主義の厳しい会社
卒業後、光通信に入社しました。事務員になろうと思って給料を見たらすごく低くて衝撃を受けて。手に職がなくても稼げるのは営業だとわかって、営業で一番厳しそうな光通信にしたんです。厳しいのは知っていましたが、厳しいところで3年やったらなんでもできるんじゃないかなと思って。
きつかったですね(苦笑)。後悔しました。とにかく売り上げればいい、という主義で、部活みたいでした。毎日怒っている人がいて、毎日数字の話ばかりして、ひたすら売り上げに向かって進んでいくという。朝8時半始まりで9時に朝礼、そして夜は早くても9時終業、遅いと夜中の3時くらいまで働いていました。
入社して半年ぐらいでの時には、たくさんいた同期もいつの間にか2人ぐらいになっていたんですが、私はそのころ、たまたま携帯の販売数がトップになったんです。総合1位というよりは、短期的な特別賞みたいなものだったんですけど、こんな感じで数字って上がるんだ、という経験をすることができました。
トップも経験したけれど、頑張ってもできないことってあるんだな・・・
1年ぐらい働いた時に、ソフトバンクがalibaba.comを日本に上陸させることになり、ソフトバンクの携帯を売っていた光通信も参画することになったんです。それでアリババマーケティング株式会社という会社を作ったので、そこに移りました。
Alibaba.comはインターネットでの国際商取引を始めた会社で、光通信の先輩が「これからは業務用のコピー機は減る一方だから、これから伸びる市場で頑張った方が成長できるよ」とアドバイスしてくれたんです。
とはいえ、売るのが本当に大変でトップセールスマンだった人も全然売れなくて。そんな中で私が月に2件売ったらそれが1番の売り上げで、大阪支社の立ち上げメンバーに選ばれて大阪へ行きました。ところが、そこでどれだけ頑張っても売れなかったんです。頑張ってもできないことってあるんだなって、絶望を味わいましたね。
名古屋に異動して、人に聞きながらやっていくうちにだいぶ売り方がわかってきて、テレアポだけで月に10件は売れるようになりました。
売るものがないなら、聞いて回る!
その後、アリババマーケティングがアリババに統合されることになり、多くの社員がアリババに移りましたが、私は光通信系の会社に残りました。売るものがなくなったので、これまでのお客様を訪問して「困っていることありませんか?」と聞いて回りました。
25の小娘が、企業の社長に「経営課題ありませんか」と聞いて回るんですよ。でもだんだん「在庫のシステムが」とか「人材が足りない」とか聞けるようになって、コンサルを紹介したり、マッチングしたりしながら、いろんなものを売りました。
そうこうしているうちに、26歳で事業部長になって、最大40人ぐらいの部下を持つようになりました。日本企業のドバイ進出支援サービスも自ら手を挙げてやったりしたんですけど、海外でお客様のニーズに答えることが結構難しいなということに気づいて。29歳の時にミスターフュージョンに入りました。
営業ほど、お客さんとのドラマがある職業はない!
2020年にプログラミングが必修化され、2023年には市場規模が226億円となり2013年の約34倍になります。
ミスターフュージョンでは40%のシェアを取り、上場を目指しています。
会社の目標としては「すべての人に創る力を」プログラミング教室を通じて広めていくことです。
個人の目標は、売れる営業マンを作るというところですね。もともと営業マンが社長しかいなくて、社長が一人20億円以上売っちゃうような会社だったのでそれを分担して、営業マンが社長の半分でも売れるようになれば、事業を拡大していけると考えています。
私自身、営業は好きですし、楽しいと思います。営業ほどお客さんとドラマがある職業ってあんまりないかなって思うんです。営業が嫌だという人は、コミュニケーション能力のところで引っかかっているのか、 営業をやるかをちゃんと教えてもらってないかのどっちかなんだと思います。営業って、「ありがとうございます」って、すごくたくさん言われる職業なので、営業を極めていきたいと思います。
行動して、目の前のチャンスをつかみ取ろう!
若い時って、いろいろ迷うと思います。でも考えすぎず、目の前のことを一生懸命やることが大切だなと思います。理想が高くて、考えることに時間を使ってばかりで行動しない、という人も多いのですが、目の前にチャンスはいくらでも転がっているので、ぜひ行動してください!
■プロフィール
山田菜々子さん
短大卒業後、光通信、アリババコミュニケーションを経て、ミスターフュージョンに入社。趣味は旅行と飲みに行くこと。「韓国には1年に2、3回ぐらい行きます。韓国では飲んで、食べて、寝るだけ! 飲むために韓国に行っています」
ミスターフュージョン https://mrfusion.co.jp