連日猛暑が続いていますが、予報によるとしばらくこの暑さは続きそう。一日の用事を済ませ、喉を潤したいと思ったとき、みなさんどんなアルコールを選んでいますか?
昨今、ラムをベースにライムとミントを入れ炭酸水でアップした「モヒート」が流行りのようで、鮮やかなミントがたくさん入ったモヒートを美味しそうに飲む人の姿を目にします。
さて今回は、シェリーを使った大人フレーバーな「レブヒート」をご紹介します。シェリーと炭酸水でアップしただけのシンプルなものですが、ドライでほんのり苦味があり、暑い日本の夏にはぴったり。清涼感もあり、食前酒としても食中酒としてもマッチします。
スペイン生まれのレブヒート、もともとはお祭りのときに屋外で飲まれてきたようですが、私はもっぱら自宅で作っています。グラスに氷を入れ、シェリーと炭酸水を1:1の割合(ホントのこと言うと、シェリーやや多め)で作れる簡単すぎるドリンク! 冷蔵庫にシェリーを常備しておき、お風呂あがりに一杯のレブヒートを飲む時間は至福の時。気分によってライムやミントを飾って飲みリフレッシュしています。
ところで、シェリーはワインではないと思っている方が少なくないようですが、シェリーもワインの一つ。ここで、ワインのカテゴリーをチェックしていきましょう。
- 非発泡性ワイン
- 発泡性ワイン
- アルコール強化ワイン
- フレーヴァードワイン
「非発泡性ワイン」は、よくわたしたちが飲んでいる泡をともなわないワインのこと。対して「発泡性ワイン」は泡をともなうワイン。その代表格として知られているのはシャンパンです。そしてシェリーは「アルコール強化ワイン」に入りますが、アルコール度数を高めた保存性の高いワインです。また「フレーヴァードワイン」は、ワインに果実、香草を加え香りづけをしたもの。みなさんご存知だと思うサングリアがこのカテゴリーに入ります。
改めましてシェリーですが、その地方の自然条件下で独特な製法により造られたワインです。ブドウの品種、醸造方法や熟成方法により、色・香り・味わいともにバラエティ豊かなシェリーとなります。そんなシェリーですが、レブヒートのオリジナルとして使われるのは「マンサニーリャ」。このマンサニーリャ、海辺の町サンルカール・デ・バラメダというスペインの南部で造られるシャープでドライなシェリーです。後味にソルティーなニュアンスがあるので、疲れた身体にすっと入る感じです。ぜひこの夏、レブヒート試してみてください!
すどうみほこ
エッセイスト/ワイン&フードスタイリスト
1968年東京生まれ。夫、娘、小型犬とともに東京在住
青山学院大学社会学情報学部ヒューマンイノベーション科修了(修士)。
明治学院大学フランス文学科を卒業後、ワインメーカーに入社。その後、フリーランスとなりワイン・食に関する執筆、講師などをして活動している。
著作に「シャンパン&スパークリングワイン」(主婦の友社)、「フランスAOCワイン事典」(三省堂 共著)、「おいしいワインの基礎知識」(KKベストセラーズ)、寄稿に「Winart」(美術出版社)ほか。
ワインアドバイザー(社団法人日本ソムリエ協会)
シュヴァリエ(フランスチーズ鑑評騎士の会)
シュヴァリエ(シャンパーニュ騎士団)
インスタグラム:オススメレストランなど食情報を発信中!
https://www.instagram.com/dessinerlasaveur/