「真面目に仕事をしていたはずなのに、いきなり無断欠勤しだすなんてどうしてかな」 「無断欠勤の後、辞めたらしいよ」。実はこんな話は、それほど珍しくなくなっているのです。
以前からサボり癖があった人の無断欠勤よりも、決まってまじめで仕事もしっかりしていた人が急に無断欠勤を始めてしまうので、周囲も 「どうして?」と思い、どう対応していいか悩む会社も多いんだとか。そんな「まじめな人の突然の無断欠勤」、もしかしたら「うつ」の現れなのかもしれません。
今回は、どうしてまじめな人がうつで無断欠勤してしまうのか、その後の対応について書いていこうと思います。
うつの症状が引き起こす無断欠勤とは
①交感神経過敏になる睡眠障害
そもそもうつ病は、真面目な人のほうがなりやすい病気であり、真面目で思慮深い人ほど「うつなので休みをください」と会社に言えないものです。それがなおさら過度のストレスになり、ついには脳の交感神経が過剰になってしまって、脳が休めない状態になり、眠れなくなってしまうのです。
普通、人間は交感神経と副交感神経が交互にやってきて、夜には副交感神経の働きによりゆっくり休むことができます。ですが、うつになっていると、夜になっても交感神経が全く休まらないため、眠れない状態が続きます。たとえ眠ったとしても、すぐに目が覚めてしまい、体には疲れだけが蓄積されます。5時~6時頃になって、やっと、まるで気絶するように眠れることが多く、目覚めたら出勤時間を過ぎていて、結果として無断欠勤になってしまった、いうことが起こってしまいます。
②真面目ゆえの極端な拒否反応
上述の通り、うつになってしまって無断欠勤をする人は、決して無責任だったりだらしがないのではないのです。真面目で責任感が強いひとがかかりやすい病で、自分を強く律することができる人が大半。
そして、そういう人たちは「自分はうつ病なんだ」という自覚がありません。まさか自分がうつ病だなんて、夢にも思っていないのです。そんな人たちが、「急な気分の落ち込み」「突然の寝坊」で無断欠勤となってしまったら、それ自体が心への大きな打撃となってしまいます。
「そんな理由で無断欠勤をしてしまった」と自分を責め、さらにストレスを貯めこみ、会社に行きたくなくなってしまいます。そしてその結果、症状は悪化して、結果として無断欠勤が続いてしまうのです。