40代の転職は20代、30代の頃と違い求人数が少なくなる、マネジメント経験が求められるなど転職の難易度は上がりがちです。
今までの経験を分かりやすく他者に説明をする書類作成能力、職務経験を伝えるコミュニケーション能力や、即戦力として活躍できるアピールなども必要です。
本記事では40代の再就職が難しい理由の説明と、転職を成功させるコツを合わせて紹介していきます。
ぜひ最後までご覧ください。
40代の転職が難しい理由
40代の転職が難しい理由は、冒頭で説明をした通り求人数が少なくなるため、絶対数が少ないこと、企業の年齢構成、マネジメント経験の有無など、複数挙げられます。
それぞれの理由を説明していきます。
求人数が減少する
多くの人は転職を検討する際、ハローワークや転職サイトなどで希望条件に沿う求人情報を探すのが一般的です。
雇用対策法が改正され、2007年10月から年齢に関わりなく均等な機会を与えなければならないとされ、年齢制限の禁止が義務化されました。
しかし、年齢制限が禁止されてはいますが、実際には多くの企業が求職者に対して年齢制限を設けています。
そのため、応募をしても書類選考で落選が続いてしまう場合は、企業の年齢制限に引っかかっている場合があります。
求職者側から年齢制限がされているのが分からないため、厄介なポイントでもあります。
こういった背景もあり40代になると、求人数が減少するため転職難易度は上がります。
組織の年齢構成
組織の年齢構成も40代の転職を難しくさせている理由の1つです。
転職市場のコア年齢層は20代~30代半ばまでとなっていることが多く、40代になると管理職や役職付になることが一般的です。
そのため、転職者が企業の管理職、役職者よりも上の年齢になってしまうと、対応が難しいと感じてしまい採用が見送られる、もしくは採用のハードルが上がってしまうのです。
組織の年齢構成は企業サイトなどに公開されている場合もあるため、ある程度事前に調べることは可能です。
年齢構成が20代中心の場合、40代の選考が難しくなる傾向は高くなりますが、可能性が0なわけではありません。問い合わせをしてみたり、実際に応募をしてみたりするのが良いでしょう。
マネジメント経験の有無
先述した通り、40代の転職ではマネジメント経験の有無は大きな差になります。
マネジメント経験があれば良いのですが、マネジメント経験がない場合は業界や職種の経験年数が重要視されるケースが多いです。
従来の日本企業は、終身雇用制度の影響が色濃く、年齢を重ねれば自動的に役職に就いたり管理職に昇進したりする慣習がありました。
しかし、近年では管理職や役職に就くことを望まない従業員も増え、マネジメント経験のない40代をスペシャリストとして迎え入れる企業も増えてきた印象があります。
マネジメント経験の有無は40代の転職では重要な要素の1つではありますが、企業や職種によってはマネジメントよりも実際に手を動かして現場を回す人材を求めている場合もあります。
ただ、40代という年齢はマネジメント、スペシャリストどちらにの場合でも一定以上のレベルを求められるのに変わりはありません。
プライドが高いというレッテル
40代のビジネスパーソンは、豊富なスキルや経験を保有していて即戦力になり得る反面、スキルや経験を持っているから故にプライドが高いのでは?と思われがちでもあります。
先述の内容と関連する話題でもありますが、スキルや経験を持っている人に対してはやはり指示や命令を出しづらいもので、企業の社員が委縮してしまうということも考えられます。
40代の転職を成功させるコツ
本項目からは、40代の転職を成功させるコツを紹介していきたいと思います。
40代での転職活動は、これまで以上に企業に貢献できる価値を前面に出していく必要があります。
熱意や意欲は当然のことながら、20代、30代以上にどういった価値貢献ができるのか?即戦力になり得るのか?また、その根拠を示せなければ転職成功は難しいでしょう。
どんな価値貢献ができるか
企業に対してあなたがどんな価値貢献ができるか、言語化しておくのはとても大切です。
企業が求人を出している理由はさまざまですが、分かりやすく価値を貢献できる部分を見るなら売上、利益が考えやすいでしょう。
あなたが企業に参画すれば「どれぐらいの売上、利益」を「いつまでに達成できるか」、またはチームメンバーや部署を率いて「目標を達成できるのか」といったことです。
また、志望動機や自己PRにコミュニケーション能力を挙げる方は少なくありませんが、40代にもなればコミュニケーション能力は持っていて当然と思われます。
価値貢献という意味では、20代、30代にはない経験やスキルを推していきたいです。
話に根拠を持たせる
主張に根拠を持たせるのは、40代の転職成功に向けてとても大事です。
これまでの経験をどう活かせるのか、なぜ活かせるのか、根拠を持って話をしましょう。
たとえば、営業力が活かせると思って企業を志望したのなら、なぜ営業力が活かせると思うのか、根拠をセットにしましょう。
「営業力がある→なぜなら前職で営業職として経験があるから→前職の経験は貴社業務に親和性がある→なぜなら~」といった具合に、主張→根拠をセットにしていくと話の内容に信憑性が高まります。
入社後のイメージを持っている
入社前ではなく、入社後のイメージをしっかり持っているのも大切です。
入社後のイメージを明確に答えるには、部署や業務内容までしっかりと調査をして、〇〇年後までに〇〇円の目標金額を達成するといった、具体的な数字を用いて説明できるとよいでしょう。
上記のことをしていこうと思ったら、企業研究が欠かせなくなるため、より自分と企業が合っているかが分かりますし、志望動機にも深みが出ます。
入社後のイメージを明確に持っていて、人事担当者や面接官に入社後に活躍している姿をイメージしてもらえるような受け答えができれば、転職の成功確率は格段にアップするはずです。
転職エージェントは使うべき?
40代の転職を少しでもアップさせたいなら、転職エージェントは使うべきといえます。
転職エージェントを使うべき理由は、求人数が増えること・書類添削をしてくれる・転職活動全般のサポートをしてくれる、ことなどがあります。
転職市場のコア層は20代、30代ですが40代以上に特化した転職エージェントもあるため、特化型エージェントの利用はおすすめです。
キャリアや経験に自信のある方はエグゼクティブ特化、専門職に強みを持っている方は職種特化型のエージェントの利用がよいでしょう。
ただ、エージェント経由で転職活動を進めると、自己応募よりも採用ハードルが上がりがちです。
転職エージェント経由で採用を決めると、企業は転職エージェントに成果報酬を支払います。成果報酬の相場は年収の30%が多いですが、企業や職種、条件によって変動します。
そのため、自己応募より採用ハードルが上がりやすい特徴があります。
まとめ
40代の転職を成功させるコツや、企業が見ているポイントなどを紹介してきました。
20代、30代の頃と違い40代の転職は、企業にどんな価値貢献ができるか、主張に根拠を持たせて、入社後にどんな活躍ができるのかまで説明できるようにしましょう。
また、転職エージェントの利用もおすすめで、積極的に利用をするとともに自身でも応募を並行して進めていきましょう。