日本のメイクアップ業界に新しい風を吹き込む!【メイクアップアーティスト・株式会社マニフォルトゥーナ代表取締役/石井華子】

石井華子

メイクアップアーティストとして、そして7月からは海外コスメのセレクトショップのオーナーとしても活躍している石井華子さん。日本とアメリカのメイクアップ業界を見てきたからこそ気づいたこと、そして変えていこうとしていることについて、話してくれました。

ポイントは……

  • 人生で一番働ける時期なのに…
  • Sanitationの普及を!
  • いくつになっても遅くない

4大卒 → 化粧品メーカー そして…

石井華子

私は一般的なメイクアップアーティストとは経歴が少し違います。もともとメイクや化粧品も好きだったけれど、4年制の大学を卒業した時にはメイクアップアーティストを目指していたわけではありませんでした。

化粧品の企画をしようと思って化粧品メーカーに入社し、メイクアップのアドバンストレーニングを受けて、百貨店の販売員の人に教える美容インストラクターの仕事をしたり、マーケティングなどを経験したりしました。

でも、メーカーに所属しているとそのブランドしか使えないのがもったいないと思ったし、メイクアップアーティストとしてメイクする人になった方がいろいろな展開できると思ったんです。それで会社を4年で辞め、メイクアップアーティストになろうと決めました。

CMやルックブック 自分の仕事が形に残る達成感

石井華子

すでに肌のことやメイクの基礎知識は学んでいましたが、この先活躍していくためには特殊メイクを学びたいと思い、アメリカに留学しました。ハリウッドの学校で特殊メイクを中心に、ビューティーメイクやエアーブラシ、ヘアスタイリングを学び、フリーランスのメイクアップアーティストとしてテレビやレッドカーペットで経験を積んでから帰国しました。

今はファッションや広告をメインに仕事をしているので、自分がやったものがCMやルックブックとして形に残っていくのがすごく嬉しいし、達成感ややり甲斐を感じられるのでモチベーションにもつながっています。いろんな人に見てもらえるのもすごく嬉しいですね。

誰でも活躍できる環境をつくりたい

石井華子

帰国した当初は、技術的にも経験的にも自信はあったのですが、日本のメイクアップ業界の慣例に直面して少し悩んだ時期もありました。日本は卒業した専門学校からのつながりで仕事を得ていくか、一人の師匠のアシスタントとしてやっていくか、どちらかがほとんどなんです。

でも、どちらの道を選んでも独り立ちするまでの道のりが長い。人生で一番動ける時期に、人にくっついて仕事をする期間が長いのはもったいないと思うんですよね。私は葛藤の末にフリーでやっていくことに決めましたが、今後は私みたいに海外から帰国した子が活躍できる環境が作れたらなと思っています。

それに、アメリカではアシスタントも名前を入れてもらえるけれど、日本では一切出ません。名前が出ることで仕事をもらえるようになったりするので、アシスタントの名前も入れてあげられるようにしていきたいですね。

便利な道具で、衛生面でもキレイな業界に

石井華子

アメリカと日本のメイクアップ業界を両方知って驚いたことは、アメリカは衛生面、サニテーションをすごく重視していること。ファンデーションを手で塗るとか、消毒してないブラシを使うとか、リップグロスをそのまま直塗りするとかは絶対にNGなんです。

だから日本でも衛生面を強化していきたいと思ったんですが、アメリカで使っていた使い捨てのブラシとかパレットとか、キレイな環境を作るための便利で、そして可愛い道具が日本にはなかったんです。日本にいてもそういうものを気軽にそろえられるようにしたいと思って、セレクトショップの会社を立ち上げました。

お店は完全予約制で1対1で接客しています。モデルさんや芸能人の方も来店されるのでプライベート感は維持しつつも、いずれは自由に出入りできるだけのスペースも作れるように会社を成長させていきたいと思っています。

やりたいと思うなら、やってみればいい!

高校を卒業する時に「将来的にこういう仕事をしたい」というのがはっきりしている人は専門学校に行くのもいいと思うけれど、私みたいにはっきりはわからないけど、でも好きなことがある、という人は大学に行きながら考えるのもいいと思います。

一方、専門学校や大学で何かを専門的に学んだからといって「その業界でやっていくしかない」と道を決めてしまうのももったいないですね。

私が4年制の大学、就職、留学を経て帰国し、独立したのは20代後半です。いくつになっても遅くない。メークの勉強をしたうえで写真の道に進んだ人やスタイリストになった人もいるし、あきらめず、やりたいと思ったらやってみたらいいと思います。

そして動き出す時には、ノリも大切だけど、ベースづくりのために今できる勉強をして最低限の知識をつけてほしいと思います。海外でメイクの勉強をしたいけれど英語が話せないならすぐに英語の勉強をしたほうがいいし、まずは自分でリサーチを始めること。下地があればあるほど、大きなステップを踏み出せるはずです。

石井華子

■プロフィール
石井華子
メイクアップアーティスト/株式会社マニフォルトゥーナ代表取締役 海外コスメとコスメツール(化粧用具)のセレクトショップ「Decorus beauty」を運営。ハリウッドにて、TV・授賞式などを始め、ファッションフォトシュートのヘア・メイクアップを多数経験。主に、ファッション・広告・PV・MVなど、国内外のクライアントと幅広く活動。趣味は映画やミュージカル鑑賞と、旅行。「タイ、イタリア、LAがすごく好き。食べることが大好きなので、旅行はとにかく食!」
Webサイト:https://www.makeup-by-hanako.com
Decorus beauty:http://decorus-beauty.com



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