メンバーがハッピーに働けるように、女性らしさを生かしてチームをまとめたい【ARISE analytics チームリーダー/西島沙織さん】

西島沙織




今回のインタビューは、株式会社ARISE analytics(アライズ アナリティクス)でチームリーダーとして働く西島沙織さんです。

新卒後は派遣社員だった西島さんが、正社員として転職することを決めた理由や、正社員になって良かったこと、現在の仕事のやりがいなどについて聞きました。

データサイエンティストが仕事をしやすい環境を整える

ARISE analyticsは、KDDIとアクセンチュアが2017年4月に立ち上げたジョイントベンチャーです。データ分析の専門家であるデータサイエンティストが約150名在籍しており、企業の新しいビジネスやサービスを創出する、デジタルトランスフォーメーションを支援している会社です。KDDIグループに所属する弊社は、KDDIが保有する膨大なデータを用いて、KDDIグループをはじめ、様々な業界・企業に対して、データアナリティクスを活用したソリューションを提供しています。

私は、データサイエンティストが分析する際に必要となる分析基盤やツールを構築する、データアーキテクトという仕事をしています。わかりやすく言うと、分析者であるデータサイエンティストの分析環境を構築したり、使いやすい形に整えたりする仕事ですね。自分の構築した環境が、結果的に様々な企業のビジネスに貢献し、社会に役立っていると思うと嬉しいです。

女性だからこそ、見えるものがある

西島沙織

今、データアーキテクトの中で一領域のチームリーダーを任せてもらっているので、責任ある立場で仕事をすることにとてもやりがいを感じています。

10人ほどのチームで紅一点なんですが、資料をまとめたり、メンバーの体調や様子の変化に気づいたりするのは女性の方が得意なんじゃないかなと感じています。例えば、少し頑張り過ぎていたりするので業務量を減らした方がいいかな、であったり、ものすごく成長しているからどんどんチャレンジしてもらおう、といったように、一人一人の様子を見ながら作業分担を考えています。女性の方が視野が広いかなという気もしています。

チームリーダーになって、怒らなくなった!

最初は、今まで経験のないチームリーダーをやりながら、分析者が使うシステムを作らなくちゃいけなかったので、右も左もわからない状況でかなり大変でした。先端技術を用いて、新しい分析の環境を作っていくのがコンセプトだったんですが、毎日がほぼ学びでしたね。

でも、任された仕事はとにかくやり切ることをモットーにしているので、全力でやり遂げました。作業の配分をうまくコントロールできないときもあり、そんなときはチームのメンバーや上司にも結構迷惑をかけたと思うのですが、多くの人に協力してもらい、一緒に寄り添いながら仕事を進めることができました。

今までチームのいちメンバーとして働いていた時は、自分のすぐ上の人のことしか見えてなかったんですが、リーダーとしていろんな人とコミュニケーションをとるようになったことで、チームメンバーとの接し方も学びました。その人がどういう立場で、どういう背景で発言しているのかがわかるようになったので、怒らなくなりましたね。とてもいい経験だったと思います。

就職氷河期の就活 「入れるところだったらどこでもいいや」

西島沙織

大学時代は、情報学部の経営情報学科で、経営学や経済学も学びつつ、情報系のプログラミングやプロジェクトマネージメントを学びました。高校生の時にちょうどITが来そうな時期で、手に職をつけるならITをやっておくといいかな、と思ったんです。

ちょうど私が就活していた頃は就職氷河期の最後の方で、入れるところだったらどこでもいいやと思っていました。そしたら、エンジニアの特定派遣をしている会社があったんです。特定派遣だと社員という形になるので、「そこでいっか」という気軽な気持ちで決めました。

在籍中はずっと、ITのハードウェアを製造販売している外資系の企業に派遣されていて、SNSやモバイル向けのアプリを開発する仕事をしていました。毎日終電まで働く生活を送っていたんですけど、あんまり辛いとか思わなかったですね。「社会人ってこんなに働くんだな」って。充実していました。

突然の、派遣契約終了。その時に、考えた

2年半ほど働いた時、派遣先の会社で、うちの派遣会社の人は全員契約が終了することになったんです。そこで、これを機に派遣をやめて正社員になろうかな、と思ったのが転職のきっかけでした。派遣先が外資系だったことと、先輩が先にアクセンチュアに転職していたこともあり、アクセンチュアのテクノロジー部門に転職しました。

転職後も、SEとして企業の根幹に関わるシステムを構築していました。でも私は移り気なので、プログラミングはもう結構身についたし、もっとお客さんと話せるような仕事に就きたいなと思って、途中でコンサルティング業務に従事できる部署に異動しました。そして去年、ARISE analyticsの立ち上げの際、チームリーダーとして参画しました。

立ち上げ時の私の仕事は、新しいシステム導入を検討するというもので、一般的なシステム導入とさほど変わりませんでした。これだけならそんなに難しくはないのですが、ARISE analyticsの設立は社内でも限られた人しか知らないプロジェクトで、情報に制限がかかっていました。そんな中で多数の方とコミュニケーションを取って理解してもらい、調整していくのは苦労しましたね。

今、1日の半分ぐらいはミーティングをしていることが多いです。もっと人と話せるような仕事がしたいと思っていたので、やりたかったことがかなっています。

強いリーダーよりも、柔軟に意見を聞けるリーダーになりたい

西島沙織

実は私、若いときに結構大きな病気になったんです。それで、医療に貢献できるような仕事をしたいと、なんとなくですが、ずっと思ってきました。今、ビッグデータの活用や分析には、医療に新しい示唆を見出すポテンシャルがあるんじゃないかと思っています。結構先の目標ではありますが、いつかは医療の発展につながるような分析環境づくりのプロジェクトに参画したいなと思っています。

それと、今は一つの領域のチームのリーダーをやっていますが、今後はプロジェクト全体をまとめてゴールに導いていくような、プロジェクトマネージャーのような立場にもなりたいと思っています。今の時代、強いリーダーであることよりも、スタッフのさまざまな意見を聞いて柔軟に取り組むリーダーであることが必要だと思っているので、そんなリーダーになりたいと思っています。

私の周りにいる女性管理職の人たちと話をすると、人と人とが仕事をしやすいようにしていくのが管理職の仕事だよね、という人が多いんです。特に、ARISE analyticsはいろんな会社の人が集まって仕事をしているし、中途採用者も多いので、チームメンバーがハッピーに仕事ができるように、女性らしさを生かしたマネージメントをしていきたいと思っています。

正社員にしか味わえない成長や楽しさがある

正社員として働くって、派遣社員の時とは違って一定の責任が出てくるので、うれしいことばかりではないと思うんです。でも、責任を持って仕事をして成果が出るとすごい達成感を感じられます。

それと、正社員の立場からすると、派遣社員っていつ辞めちゃうかわからない、というところがあると思うんですが、社員同士は長期的に先を見据えて関係を作っていくものだと思うんです。上の人は仕事面だけじゃなく、人としてもっと大きくなるためにどうしたらいいのかな、とか、どうやって成長してもらおうかなという視点で考えています。

そんな上司の下で働くことが本当に人としての成長につながるし、価値観にもつながるし、いろんな人と接することで人間関係も広がっていきます。そうすると、仕事をするってすごく楽しいな、という実感が湧くんじゃないかなと思います。

私も管理職になって、一緒に働く人がどうしたら気持ちよく働けるのかが見えるようになりましたし、こちらがアクションをとればすごく活躍してくれたりもするので、人とのコミュニケーションがより楽しくなりました。そして、それが自分のやりがいにつながっていると感じています。今、すごく仕事が楽しいです。

<プロフィール>

西島沙織

株式会社ARISE analytics テクノロジーディビジョン シニア データ アーキテクト。大学卒業後、派遣社員として外資系ハードウェアメーカーでモバイルアプリやSNSの開発業務に従事。その後、正社員としてアクセンチュアに入社し、ARISE analyticsの立ち上げとともに同社に参画。現在はデータサイエンティストの分析環境を構築・高度化する業務に従事。趣味はドライブとバイオリン。「毎年新しいことにチャレンジしているんですけど、2018年はバイオリンに挑戦しました。やってみたら面白いし、現実を忘れて没頭できるので、仕事ともプライベートとも切り離した時間を持てるのがとても良いです」

https://ariseanalytics.com




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RUN-WAY編集部

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