挫折経験が武器!青少年を支えるスクールソーシャルワーカーのシゴト【美濃屋裕子さん】




つまずいた経験が武器になる

私はこれまで、うまくいかないことやつらいことも味わってきましたが、それが今の仕事に役立つこともたくさんあります。もちろん心理学の知識や資格などのスキルも大切です。だけど、私にとっては、排除されて挫折した経験、さらにそこから拾ってもらった経験がとても大きな糧になっていると感じます。ソーシャルワーカーは、自分自身を道具に人と向き合う仕事。これまで体験したことが多くの引き出しになって、悩みを聞いて話をしたり、ときには協力者をつなぐことに活かされていくんです。

社会に出る若者によく話すのが、「傷ついたり、挫折した経験は武器になる」ということ。働いていると、人間関係とか、仕事が合わないとか、心が疲れてしまうとか、いろいろな理由で辞めることがあると思います。でも、そんなときは「挫折から得たものってなんだろう?」と、考え方変えてみることが大切。自分の苦手なことを知れたなら、かならず次のステップに活かせるはずです。挫折した経験を振り返るのって、つらいことにも思えるかもしれませんが、一度向き合ってみてください。うまく発想を転換して、「この経験があったら、こんなことに気づけた」と、できるようになったことにフォーカスすれば、失敗体験や劣等感とも仲よくできますよ。

今後は、同世代の支援も

現在は青少年や若者の支援がキャリアの中心になっているので、これからももちろん続けていきたいです。そして今後は、同世代の支援にも取り組んでいけたらと考えています。私たちは就職氷河期の世代なので、就職に苦労したり、非正規雇用で働き続けている人も多くいます。さらに、女性の生き方が多様になったことで、そのぶん困難や苦労にもバリエーションが生じているんです。このように、私たちの世代には社会課題が多いと言われています。これから、私が支える力になっていけたらうれしいですね。

■プロフィール

美濃屋裕子

スクールソーシャルワーカーとしての活動を中心に、青少年の悩みや、保護者の子育てに関する相談に対応。人間関係から家庭環境、心身の状態など、あらゆる問題を解決するための支援を行う。

趣味は、スーパー銭湯に行くことや、娘二人と地域のイベントに参加すること。

メディカルハーブ検定に合格した経験を持ち、自宅でハーブティーの調合をすることも。




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RUN-WAY編集部

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