「パラレルキャリア」という言葉を耳にしたことはあるでしょうか。
キャリアと名がついているから、もしかして仕事関係に関連した言葉かな、という印象はありますが、冠されている「パラレル」とははたしてどんな意味があるのか……。
今回は、そんな「パラレルキャリア」について、意味だけではなくメリットや注意しなくてはならない点などについても含め、詳しく見ていこうと思います。
もしかしたら、あなたにとって大きな意味のある言葉かもしれません!
パラレルキャリアとはなにか
パラレルキャリアの始まりはピーター・ドラッカー
パラレルキャリア(英語:parallel career)とは、ピーター・ドラッカーが提唱する「これからの社会での生き方」のひとつ。ピーター・ドラッカーは『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』で使われた「マネジメント」の著者として、若い世代にも有名な学者ですよね。
彼が著書『明日を支配するもの』にて唱えている「パラレルキャリア」とは、現在の仕事以外の別の仕事を持つことや、ボランティア活動に参加することを指しています(参考:Wikipedia)。
つまり、パラレルキャリアを簡単に言えば、「本業とは別に、全く違ったキャリアを築くこと」となります。
パラレルキャリアは副業なの?
じゃあ副業なのではないのかと思われることも多いのですが、実は全く違っているのです。
その理由は、「報酬を得ること自体がパラレルキャリアの目的ではない」ため。
ではなぜパラレルキャリアが存在するのでしょうか。それは、パラレルキャリアの大きな目的が、現在からのスキルアップや長年の夢の実現、社会貢献活動にあるからなのです。
パラレルキャリアのメリットと注意点
パラレルキャリアにも注意点がある
最も大きなデメリットは、「時間的余裕」でしょう。パラレルキャリアは副業ではなく、かつ収入を得られない仕事のため、週末の休みや仕事後に行わざるを得ません。ですので、「本当にやりたいこと」でないと、続けることが辛くなってしまうケースもあるのです。
また、前述のとおりパラレルキャリアでは、報酬を得ないことが大前提。ですので、利益や報酬が発生しないことが多いのです。社会人として「仕事には対価として金銭が付随する」という感覚のままパラレルキャリアを始めると、どうしてもやりがいを失ってしまいがちなのです。
人生を豊かに!パラレルキャリアのメリット
自己実現やスキルアップにもなるパラレルキャリア。例えば、今は会社員として働いているけれど、昔から得意だった書道を生かしたいと考えるとします。
この時、実際に書道教室を開いてしまうと金銭が発生し、副業となってしまいますが、「子供たちに書道の楽しさを教えたい」と思い立ち、ボランティアの教室を開くことは副業ではなく、パラレルキャリアになるのです。
これは、長年の夢の実現に繋がり、ゆくゆくはしっかりとした教室を開くための下準備にもなります。
また、それを本職にしようとしなくてもいいのです。パラレルキャリアとしてボランティア活動や新しい活動をするうちに、全く別の分野に触れることができます。それによって、リフレッシュすることができたり、物の見方や考え方の幅が広がることによって、本業へのモチベーションに繋がることもあるのです。
まとめ
パラレルキャリアに冠された「パラレル」は、パラレルワールドにも冠された言葉。パラレルワールドとは、現在住んでいる世界とは違う、もう1つの世界。本業だけでは見ることの出来なかった新しい世界を得られる可能性のあるパラレルキャリアは、これからの新しい働き方として、今後より広がっていく働き方になるでしょう。興味のある方は、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか?