プレミアムフライデーってどうだったの? 実際に早く帰った人は3.7%!




2月24日にスタートした“プレミアムフライデー”。月末の金曜日に15時という普段より早い時間帯に仕事を終え、買い物に行ったり、ご飯を食べに行ったりと、普段よりプレミアムな生活を推奨する、政府や経済連を中心として提唱されたキャンペーンです。

飲食店をはじめ様々な企業がプレミアムフライデーの特別企画を提供し、話題にはなりましたが、実際にプレミアムな金曜日を送れた人はどれくらいいたのでしょうか。株式会社インテージが行った事後調査をみてみましょう。

 

2月上旬の事前調査で回答が得られた有職者に対して事後調査を行い、プレミアムフライデーの実施・奨励状況を調べた結果によると、職場で「プレミアムフライデーが実施された」または「奨励された」という人の割合は全体の10.5%。全体の約9割が「実施・奨励されなかった」ということで、ほとんどの人がプレミアムフライデーにはならなかったようです。企業の実施・奨励についてはまだまだ様子見段階ということが見えますね。

また、実際にプレミアムフライデーを利用して早く帰ることができた人は有職者全体の3.7%。職場で実施・奨励された人の中でも、早く帰らなかった人が多いですね。

 

なぜ、プレミアムフライデーを利用しなかったのか。職場でプレミアムフライデーが実施・奨励された人に対し、プレミアムフライデーを利用して早く帰るつもりがあったのかという意識と、実際に帰ったのかという行動について聞いてみると、「早く帰るつもりがあった」人は47.6%、「早く帰るつもりがなかった」人は52.4%で、プレミアムフライデーが実施・奨励されていても、早く帰るつもりがなかった人の方がやや多いという結果が出ました。さらに行動とかけ合わせてみると、「早く帰るつもりがなく、早く帰らなかった」人が45.8%と最も多く、次いで「早く帰るつもりで、早く帰った」人が31.3%となりました。一方で、「早く帰るつもりだったが、早く帰らなかった」という人も16.3%おり、帰りたくても帰れない現実が窺えます。

 

その理由はなんでしょう。「早く帰るつもりだったが、早く帰らなかった」人の理由としてあげられたのは、やはり約9割の人が「仕事が終わらなかったから」と回答しました。そのほかには、「後日仕事のしわ寄せが来る気がしたから」「職場の周囲の人の目が気になったから」が続き、早く退社することで“その後”を心配する回答もあがっています。

「早く帰るつもりがなく、早く帰らなかった」と回答した人でも、「仕事が終わらなかったから」が約6割を占めたものの、「プレミアムフライデーを特に意識していなかったから」も約3割みられ、職場で実施・奨励されていても自分には関係ないと考えている人が多いようですね。

 

では、早く帰れた人は実際、何時頃に退社したのでしょうか。調査によると、推奨されている15時台に帰った人が33.7%と最も多く、そのほか、16時台、17時台の人も多くいて、「プレミアムフライデーで早く帰った」人の8割以上が18時前には退社しています。結果、普段より1~3時間程度早く退社したことになっており、プレミアムフライデーによって“余暇”ができたといえましょう。

 

プレミアムフライデーで早く帰った人は、何をしてその余暇を過ごしたのでしょうか。最も多かったのは「自宅で過ごした」人で41.8%。次いで「食事に行った」が32.1%、「買い物に行った」が26.6%でした。自宅でリラックスしていた人が多く、経済効果としては、あと一押しほしいところですね。

「食事に行った」人の相手は「会社の同僚」や「友人・知人」が多くあげられ、現状では企業によって状況が違うため、まず同じ会社の同僚と食事や飲みに行くというスタイルが多かったようです。

「買い物に行った」人が買ったものは「食品・食材」「スイーツ・お菓子」「洋服」があげられました。いつもより早く退社できたことで、普段の平日や休日よりもゆっくりと見ることができ、「スイーツ」や「洋服」など、余暇を楽しむお買い物ができたのでしょう。

 

経験した人にとって、プレミアムフライデーはどう感じられたのでしょうか。プレミアムフライデーで早く帰った人を対象に、次もまたプレミアムフライデーを利用したいか聞いたところ、82.3%が「次回も利用したい(次も利用したい+どちらかといえば次も利用したい)」と回答しました。ここから、プレミアムフライデーが生み出した余暇を満喫した人が多いことがわかります。

残念なことに、スタート日には、ほとんどの人が利用できなかったプレミアムフライデー。利用した人の満足度は高いことから、今後の浸透、定着に期待したいところですね。

インテージのネットリサーチによる自主企画調査データ
調査地域:京浜エリア(一都三県:東京、神奈川、千葉、埼玉)
対象者条件: 以下の条件を満たす 20-59 歳の有職※男女 ※1 日 7 時間以上勤務者
・事前調査(2017 年 2 月 3 日~6 日)でプレミアムフライデーを「知っている」と回答者
・勤務先でプレミアムフライデーを「推奨・実施することが決まっている」または「わからない」と回答者
・2 月 24 日(金)に出勤者 ウェイトバック:性年代別の有職者の構成比にあわせてウェイトバック集計
標本サイズ:2235s
調査実施時期:2017 年 2 月 24 日(金)~2017 年 2 月 27 日(月)
株式会社インテージ:http://www.intage.co.jp




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RUN-WAY編集部

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