顕在化(けんざいか)の意味とは? 語源や使い方、類義語などを解説




顕在化(けんざいか)の意味とは?

顕在化(けんざいか)の意味は、はっきりと隠れていたものが現われることです。

今まで隠れていたものや見えていなかったものが、表面にはっきりと現れること、目に見えるようになることが顕在化です。

見えなかったものが見えるようになるという変化を表現していることが、意味が顕在とは違います。

顕在は、はっきりとある物事が表面に出て、形がそれとわかるようになることです。

顕在の意味は存在している状態ですが、顕在化の意味は存在する状態になることです。

顕在化の語源とは?

顕在化の顕の意味ははっきりしている、明らか、公になる、在の意味はその場にある、化の意味は変わること、変わることを表現する接尾辞です。

このような漢字の意味から、顕在の意味ははっきりとある物事が表面に出て、形がそれとわかるもので存在することということがイメージできるでしょう。

顕在に接尾辞の変化を表現するものがプラスされた顕在化の意味は、はっきりと隠れていたものが現れることになり、変わる過程が含まれています。

顕在化の使い方とは?

ここでは、顕在化の使い方についてご紹介します。

顕在化はいいこと、良くないことのいずれでも使う

顕在化は堅いイメージがあるため、ビジネスシーンで多く使います。

ビジネスシーンで顕在化を使うときも、ネガティブなこととポジティブなことのいずれにでも使えます。

ネガティブなものとしては、問題、対立、リスク、損失などがあります。

例えば、使い方としては「社内の部署間の対立が、社長が代わった後に顕在化した。」などがあります。

この意味は、「社長が代わった後、社内の部署間の対立が今まで表面に出ていなかったが明らかになった。」ということになります。

ネガティブなことがわかったときに使うことが多くありますが、ポジティブなことについても使います。

今までわからなかった実力や能力が発揮されたり、見逃していたメリットがわかったりしたときなどです。

例えば、使い方としては、「彼の隠れていた能力が、音楽を始めてから顕在化した。」などがあります。

顕在化する、顕在化していない、顕在化させるなどのように使う

顕在化は、顕在化する、顕在化していない、顕在化させるなどのように使います。

また、◯◯の顕在化というように使うこともあります。

顕在化を使った例文としては、次のようなものなどがあります。

(ネガティブな顕在化の使い方)

  • 「このビジネスは、顕在化していない大きなリスクがある。」
  • 「不祥事がわかった企業では、それ以外の問題も顕在化している。」
  • 「問題点が顕在化すれば、トラブルが発生することがある。」
  • 「公害が顕在化して、多くの人の健康被害がわかった。」
  • 「長年そのままにしておいたことが、トラブルがきっかけで顕在化した。」

(ポジティブな顕在化の使い方)

  • 「発展途上のマーケットの需要をどのようにして顕在化させるかが議論された。」
  • 「見込み顧客をターゲティング広告で顕在化することができる。」
  • 「彼の才能は海外生活のおかげで顕在化し、成功することができた。」
  • 「その計画を遂行したため、それまで隠れていた需要を顕在化させることができた。」
  • 「彼の才能が顕在化して、世の中から評価されるようになった。」

顕在化の類義語とは?

ここでは、顕在化の類義語についてご紹介します。

表面化

表面化は、それまで隠れていたためにわからなかったことが、表面に現れて広く知られるようになることです。

表面化は、隠れていたものがわかるようになって公になることを表現する顕在化と意味が同じであるため、顕在化の類義語として使うこともできます。

具現化

具現化は、具体的に形のない理想や目標などを実現することです。

そのため、具現化は見える形にしてイメージを共有できるようにするのみでなく、成果として実現する必要があります。

成果は間違いなく外から見てわかるものですが、実現しているかが関係ない顕在化の代わり使うことはできません。

可視化

可視化は、はっきりと見えない現象や事物を見えるように変えることです。

しかし、可視化は、データをグラフや表に加工して見やすくするのみではありません。

想定できるリスクや潜在的なニーズのようなそのままでは普通見えないものを、分析や統計などによって数値化することもいいます。

そのため、可視化は、隠れていたものが公にそのままの姿でなることをいう顕在化が含まれますが、もうちょっと深いニュアンスを持っています。

表沙汰

顕在化で見えるようになるものが良くないもののときは、表沙汰を使うことができます。

表沙汰というのは、隠してした秘密や不祥事などが世の中に知られるようになることです。

また、表沙汰にするというのは、裁判に訴えることもいいます。

裁判に訴えることは良くないものでは必ずしもありませんが、間違いなくトラブルです。

顕在化の対義語とは?

ここでは、顕在化の対義語についてご紹介します。

潜在化が、顕在化の対義語になります。

潜在化の意味は表面からは見えないようになる、するですが、顕在化の意味は表面から見えるようになる、するです。

そのため、潜在化は顕在化の対義語になります。

潜在と顕在は対になっており、潜在意識VS顕在意識というようにセットで使われます。

潜在化で使われている潜の意味は、姿を隠す、潜る、密かにということですが、わかりやすいのは潜航艇をイメージすることでしょう。

顕在化の英語表現とは?

ここでは、顕在化の英語表現についてご紹介します。

顕在化の英語表現としては、次のようなものがあります。

  • 「become apparent」(明らかになる)
  • 「be actualized」(現実になる)
  • 「become tangible」(感知できるようになる)

「become apparent」「be actualized」を使った例文としては、次のようなものがあります。

  • 「It has become apparent that the economy is gradually deteriorating.」(経済がだんだん悪くなっているのが顕在化した。)
  • 「Those truths were actualized.」(それらの真実が顕在化した。)




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RUN-WAY編集部

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