ビジネスで「断る」の敬語とは?
ビジネスで「断る」の敬語というのは、「遠慮させていただきます」「~いたしかねます」になります。
ここでは、「断る」の意味についてご紹介します。
相手の要望や申し入れを拒む
「断る」の意味としては、相手からの要望を拒むということがあります。
例えば、「断る」の使い方としては、「営業の提案を断る」「取引先との取引を断る」などがあります.
事情を前もって伝えて了解を得る
「断る」の意味としては、事情を前もって伝えて了解を得るということがあります。
前もって伝えたいことがあることを了解して欲しい気持ちをいうときは、次のように表現します。
- 「禁煙に全館なっていることをお断りしておきます。」
- 「電話に週末は出られないことを前もってお断りします。」
「断る」は、「お断りします」という「お~します」の敬語表現で伝えることができます。
しかし、相手の要望や申し入れを拒むときの「断る」は、別の表現にビジネスシーンではいい換える必要があります。
というのは、表現が直接的なときは、失礼になることがあるためです。
ビジネスでの丁寧な断り方とは?
相手の要望をビジネスで拒むときは、一般的に「お断りします」と直接的な表現を使うのは避ける方がいいとされています。
失礼なイメージを頭ごなしで与えたり、不愉快な思いを相手にさせたりすることが多くあります。
そのため、支障がビジネスに出たり、信頼関係が悪くなったりするリスクがあります。
ここでは、ビジネスでの丁寧な断り方についてご紹介します。
上手に断ると同時に、丁寧に断る表現にもなります。
クッション言葉で切り出す
単刀直入に断りの意を切り出すのではなく、柔らかいイメージを与えるために、まずクッション言葉で切り出します。
例えば、状況に応じて次のようなクッション言葉などを使いましょう。
- 「せっかくですが」
- 「恐れ入りますが」
- 「あいにくですが」
- 「申し訳ございませんが」
- 「誠に遺憾ですが」
- 「不本意ではございますが」
きちんと断る理由を述べる
クッション言葉の後は、きちんと断る理由を述べます。
理由をはっきりさせることによって、誠意が相手に伝わるために理解も得やすくなります。
また、できるだけ結論を後に持っていくことによって、相手の困惑を避けることができ、遠慮しながらいいにくいことを伝えているというニュアンスを表現すことができます。
例えば、取引先の提案を断りたいときは、次のように切り出すのがいいでしょう。
「ご提案をせっかくいただきましたが、当社の予算をオーバーしてしまうため、誠に恐縮ですが今回のご提案は…」
状況によって違う表現に言い換える
「断る」の表現は、状況によって違うものにいい換えるのがおすすめです。
例えば、参加するのを断るときは、見送る、遠慮する、見合わせるなどの表現があります。
また、職場の飲み会を断るときは、次のようにやんわりとお断りするのがおすすめです。
「お誘いいただいたのに残念ですが、どうしても外せない用事があるために今回は遠慮させていただきます。」
未来に繋げる代替案や言葉で締める
状況が許せば、お断りの気持ちを伝えた後で、別の代替案を伝えたり、これからもいい関係を続けていきたいという気持ちを伝えたりして、会話や文章を締めることができると安心でしょう。
例えば、次のような表現があります。
- 「今後ともよろしくお願いいたします。」
- 「ご期待に沿えるように次回は努力いたします。」
- 「ぜひとも次回はよろしくお願いいたします。」
「断る」ときの敬語表現とは?
ここでは、「断る」ときの敬語表現についてご紹介します。
基本的に、「断る」ときの敬語表現としては、次のようになります。
「断る」ときの敬語表現は、丁寧な前置き、断る理由、丁寧な断りの敬語表現をプラスしたものになります。
丁寧な前置きとしては、次のようなものがあります。
- 申し訳なく思う気持ちやお詫びを表現する言葉
- まず相手を持ち上げる
例文としては、次のようになります。
丁寧な前置きは「せっかくのお誘いではございますが、」、断る理由は「あいにく先約があり、」、丁寧な断りの敬語表現は「今回は遠慮させていただきます」になります。
このような構成になっていれば、非常に丁寧な断りの敬語表現になります。
これらを文章にすると、次のようになります。
「せっかくのお誘いではございますが、あいにく先約があり、今回は遠慮させていただきます。」という断りの素晴らしい文章になります。
さらに、丁寧な前置き、断る理由、丁寧な断りの敬語表現の後に、お詫びを続けましょう。
例文としては、次のようになります。
丁寧な前置きは「せっかくのお誘いではございますが、」、断る理由は「あいにく先約があり、」、丁寧な断りの敬語表現は「今回は遠慮させていただきます」、お詫びは「お心遣いを無にするような返事になりましたこと、深くお詫び申し上げます」になります。
これらを文章にすると、次のようになります。
「せっかくのお誘いではございますが、あいにく先約があり、今回は遠慮させていただきます。お心遣いを無にするような返事になりましたこと、深くお詫び申し上げます。」
このように、丁寧な敬語表現で、ビジネスの断りのメールにも十分に使えるものになります。
ビジネスでの断り方の「決まり文句」とは?
ビジネスでの断り方としては、「決まり文句」があります。
お断りがマイルドにできるのみでなく、デキる人に見える効果も期待できるため、この「決まり文句」を把握しておきましょう。
「誠に不本意ではありますが」
「誠に不本意ではありますが」は、「実際にはやりたいのですが」ということを表現するものです。
「今回は見合わせることになってしまいました。」
「今回は見合わせることになってしまいました。」は、次があるという含みがあるだけでなく、「やりたかったのですが」ということを表現するものです。
「お気持ちは重々わかるのですが」
「お気持ちは重々わかるのですが」は、相手が食い下がったときに使うものです。
「ご容赦ください。」
「ご容赦ください。」は、いい加減にして欲しいときに使うものです。
「せっかくですが、お気持ちだけ頂戴いたします。」
「せっかくですが、お気持ちだけ頂戴いたします。」は、相手からの譲歩、提案、贈り物などが受けられないときに使います。