「賞与」(ボーナス)の意味とは?査定期間(対象期間)などを解説




賞与(ボーナス)とは?

ボーナスとは固定給が支払われている労働者に対し、定期給与と別に支給する給与のこと。ボーナスという呼称のほかには、賞与や特別手当の名称が使われることもあります。

ボーナスの支払い時期や支払い回数に特段の規定はなく、ボーナスが支給されない企業や年複数回支給される企業も。一般的には、夏と冬といった時期に年1~2回支給する企業が多いようです。

ボーナスは、労働基準法で「労働の対価」すなわち賃金の一つとされており、月給など定期給与の支払いは、毎月1回以上行うことが義務付けられています。

しかしボーナスに関しては法律上必ず支払わなければならないものではなく、支払うと決めた場合のみ労働条件に加わるのです。企業が「ボーナスを支払う」という決まりを作った場合にだけ、支払い義務が生じます。

社員がボーナスを請求できるケースとは?

労働基準法第11条によれば、「この法律で賃金とは、賃金、給料、手当、賞与その他名称の如何を問わず、労働の対償として使用者が労働者に支払うすべてのものをいう。」と規定されています。つまり、労働の対償(対価)として支払われるボーナス(賞与)は、賃金に含まれることになります。

ボーナスや賞与が労働契約や就業規則に支給基準などが明らかにされている場合、労働の対価として賃金に該当し、使用者は支払義務を負うのです。

逆に、ボーナスや賞与が労働契約や就業規則などに明記されておらず、使用者による恩給的なものである場合は賃金には該当せず、会社は支払義務を負いません。

要するに、労働契約や就業規則などでボーナスや賞与の支払額や支給基準、支給条件、支給時期が明確に定められている場合は賃金に含まれることになり、社員には未払いボーナスを請求する権利があると言えます。

労働契約や就業規則などにボーナスや賞与に関する定めがなくても、例えば、すでに10年にわたって年2回のボーナスや賞与の支給が労使慣行となっている場合は請求できるケースもあります。

この労使慣行は、一定の事実や取扱いが長期間にわたり継続的に反復して行われ、労使双方が異議なく受け入れて当事者間の約束事として承認されている場合は「黙示の合意」が成立、または民法92条の「事実たる慣習」として労働契約の内容となり得ます。

企業における「賞与」とは?

労働基準法における「賞与」の定義

労働基準法によれば、「賞与」は「賃金の一種で労働の対価」という位置づけです。ただし月給などの定期給与と違い、「賞与」は法的に必ず支払わなくてはならない賃金ではありません。

会社が支払うと決めたとき、またはそうした決まりを就業規則等に記載されている場合に賞与は支払われます。

ボーナスは2か月分で年2回とは限らない

ボーナスは給与の2~3ヶ月分、年2回、支払われる企業が多くあるものの、ボーナスの金額や支払回数は法的に定められてはいません。

ボーナスの金額は、企業が作成する就業規則や、企業と労働組合または個人の間で交わされる労働協約または労働契約を根拠にして決められます。多くの企業では、基本給の何ヶ月分や何%分という形で支給額を提示し、その金額は企業の業績や社員の成果、スキル、勤続年数等を加味して決定します。

ボーナスなしもあり得る

「賞与」は法的に支払うことが保証されていないので、ボーナスがこれまでに支払われていたとしても、また正社員であったとしてもボーナスが支払われないことはあります。

しかし、支払いが約束されていたはずの賞与やボーナスが未払いの場合や、就業規則などに賞与の支払いを義務付ける旨が記されている場合には、社員は雇用主に支払いを請求できます。

査定期間に賞与額を決める

会社によっては賞与額(ボーナス額)を判断するのに査定期間を設けていることがあります。年に2回のボーナスを支給するためには、支給数カ月前の半年間を査定期間として社員を査定し、その査定内容次第で賞与額を決めます。

海外赴任のタイミングで賞与の税率が変わる

海外赴任中に賞与を受けた場合、海外赴任のタイミングによって所得税額が変わります。

賞与の査定期間後に出国し賞与を受けた場合、賞与全額に所得税率である20.42%が課せられます。一方、査定期間中に出国した場合は、賞与全体から査定期間の初日から出国日までの賞与額を算出した分にのみ所得税が課せられるので、税率20.42%を掛け合わせて税額を算出します。

海外赴任者には社会保険料等の控除はありませんので、対象となる金額全体に課税されます。

査定期間(対象期間)

賞与の査定期間(対象期間)とは、賞与の支給額を決めるための「評価」をする期間のことです。企業は、一定の期間を定め、その期間の働きぶりを評価することにより、賞与の支給額をいくらにするか決定します。

賞与の規定は自由に決めることができますが、日本の会社では夏と冬の2回支給されることが一般的です。賞与の支給が2回の場合は査定期間も1年に2回、支給が3回の場合は査定期間も1年に3回となります。

例えば7月と12月の2回支給の場合は、それぞれの査定期間は4月~9月、10月~3月です。4月~9月の査定期間の後、12月の支払いまで期間が空く理由は、その間に評価のまとめや支給額の計算などをするためです。労働者数の多い会社の場合は、この期間が長くなることもあります。また、会社によっては入社後の試用期間は賞与の査定期間とはしないなど、独自の規定がある場合もあります。

査定期間は重複しないよう設定することが一般的です。しかし、まれに「特定期間の査定」と「通年の査定」の期間が重複するケースもあります。12月~5月の査定分が6月に支給され、1月~11月の査定分が12月に支給される場合などが、このケースに該当します。

賞与(ボーナス)と給与の違い~賞与は必ず支払わなくてはならないものではない~

給与は必ず支払わなくてはなりませんが、賞与はそうではありません。また、給与と同様に源泉徴収が行われますが、以下で解説するように、その計算方法は少し異なります。

企業によっては、毎月の基本給を固定し、業績をあげた人にはボーナスという形で還元する、という欧米的な制度をとっている企業もあります。

「査定」があることが給与と賞与の違いだ、と考える方もいるかもしれませんが、月々の給与が査定で変更されているケースもあります。イメージとしては、「給与=固定して支払われる賃金」「賞与=臨時的に支払われる賃金」と覚えておけばいいでしょう。より正確に言えば、健康保険法上の定義で「三月を超える期間ごとに受けるもの」が賞与に当たるため、最高でも「年4回」支給されるものとなります。「年5回以上」支給される場合は賞与ではなく、給与となります。






この記事に関するキーワード

1 個のコメント

  • RUN-WAY編集部

    RUN-WAYは、「自分らしくHappyに働きたい」と願う、全ての女性をサポートするためのメディアです。
    働く女性の困ったを解決し、理想のキャリアに一歩近づくための情報をお届けします。