罹患(りかん)の意味とは? 語源や類義語などを解説




罹患の意味とは?

罹患の読み方は「りかん」です。

羅漢(らかん)という仏語と間違いやすいために注意しましょう。

罹患の「罹」と羅漢の「羅」は、漢字が違っています。

罹患の「罹」は「り」という音読みです。

一方、羅漢の「羅」は「り」という音読みではありません。

罹患の意味は、病気になることです。

「罹」は、「かか(る)」という訓読みです。

一方、「患」は「わずら(う)」という訓読みで、意味は病気になること、災い、心配などです。

しかし、罹患の意味には病気以外は含まれません。

罹患の語源とは?

罹患は故事成語ではないため、由来になる原典やエピソードなどはありません。

そのため、ここでは個別に漢字についてご紹介します。

罹患の「罹」は、先にご紹介したように「かかる」ともいう訓読みで、意味はひっかかる、災難を追う、病気になるということです。

「罹」の語源は、「罒(网)」という「網」を象形するものと、「惟」という「よく考えること」を意味するものを組み合わせた会意文字です。

「何かに気持ちや考えがとらわれる」という意味から、「かかる」「ひっかかる」「(災いを)こうむる」などの意味を表現する漢字になりました。

一方、「患」の語源は、「串」と「心」を組み合わせて「心を突き刺す憂い」を表現します。

「患」の訓読みは、先にご紹介した「わずら(う)」だけでなく、「うれ(える)」もありますが、常用漢字にはありません。

「患」の意味は「病気になる」「災い」「心配」というようなもので、現在では怪我や病気についての言葉として使われています。

例えば、「患者」は医療機関で怪我や病気を診断したり治療したりする人のことです。

また、「患部」は体に傷や病気でできた部位をいいます。

しかし、罹患の意味は、先にご紹介したように「病気になること」だけです。

「憂い」や「災い」「心配」というような意味はありません。

罹患と発症、感染の違いとは?

ここでは、罹患と発症、感染の違いについてご紹介します。

罹患と発症の違い

ここでは、罹患と発症の違いについてご紹介します。

罹患というのは、病気になることです。

発症というのは、病気の症状が現れることです。

罹患の意味の「病気になる」ということには、病気の症状に苦しむという意味も含まれています。

厳密にいえば、罹患というのは発症した状態を表現するようになります。

そのため、罹患も発症も意味はほとんど同じであると考えられます。

罹患と感染の違い

罹患と感染の言葉の違いは、新型コロナウィルス感染症によって意識するようになった方も多くいるのではないでしょうか。

ここでは、罹患と感染の違いについてご紹介します。

罹患というのは、病気になることです。

感染というのは、病気のもとになる病原体が体の中に入り込むことです。

いろいろな考え方がありますが、感染は病原体が体の中に入った状態ですが、病原体が体に備わっている免疫機能などによって死滅することがあります。

このときは、「感染したが、罹患しなかった」という考え方があります。

一方、感染した後に上手く免疫機能などが働かなくて、頭痛や発熱などが発症したときは「感染して罹患した」という考え方があります。

罹患の類義語とは?

ここでは、罹患の類義語についてご紹介します。

罹病(りびょう)

罹病の意味は、「病気になること」です。

罹患と罹病は、意味が同じと考えていいでしょう。

発症(はっしょう)

発症の意味は、「病気の症状が現れること」です。

症状というのは、病気によって引き起こされる、精神的、肉体的な異常のことをいいます。

具体的な症状としては、発熱、腹痛、嘔吐、頭痛、倦怠感などがあり、発症はこのような症状が現れることをいいます。

発病(はつびょう)

発病というのは、「病気になって、はっきりと病状が現れること」です。

例えば、「疲労が積もって発病した」などといいます。

疾病(しっぺい)

疾病というのは、やまい、病気のことをいいます。

例えば、「疾病にかかる」などといいます。

また、「インフルエンザに罹患する」のときは、インフルエンザが疾病になります。

感染(かんせん)

感染というのは、病気のもとになる病原体が体の中に入り込むことです。

「感染する」というのは、これによって発病することも含めていいます。

感染の意味としては、これ以外にも、「影響を受けて染まること」「トラブルが発生するものがコンピューターに組み込まれること」などもあります。

床に伏す(とこにふす)

床に伏すというのは、「病気になって寝込んでいること」をいいます。

羅患と罹患の違いとは?

ここでは、羅患と罹患の違いについてご紹介します。

羅患は罹患の間違い

わかりやすく羅患と罹患の違いをいうと、羅患というのは罹患の間違った使い方で、罹患というのは病気になることです。

羅患は誤った漢字

「羅患」という言葉は、一般的に存在しません。

漢字の読み方や成り立ちが似ているため、ほとんどの人は罹患のことを間違えて羅患を使っています。

罹患は正しい日本語

正しい言葉の罹患を使ったわかりやすい例文としては、次のようなものなどがあります。

  • 「癌に罹患することよりも、癌を治療する方法を心配しています。」
  • 「年々この病気の罹患率は少なくなっています。」
  • 「癌に罹患した祖母のお見舞いに行ってきました。」

「罹患」という言葉はありますが、「羅患」という言葉はありません。

「罹患」という言葉の意味は「病気になること」と、一緒に把握しておきましょう。

罹患の英語表現とは?

罹患の英語表現としては、次のようなものがあります。

  • 「contract」(病気になる、契約する)
  • 「catch a cold」(病気になる)

罹患の英語表現として、最も近いものは「contract」です。

「contract」の意味としては「契約する」というものが有名ですが、別の意味としては「病気になる」ということもあります。

また、「catch a cold」も同じように「病気になる」という意味がありますが、このときの「病気」というのは割合軽い風邪のような症状のものをいいます。

そのため、この意味合いの違いを意識して、使いわけることが大切です。




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RUN-WAY編集部

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