「SCM(サプライチェーンマネジメント)」の意味とは?メリットや事例などを解説




「SCM」の意味とは?

「SCM」(サプライチェーンマネジメント)というのは、供給業者からエンドユーザーまでの流れをトータル的に見直し、全体のプロセスの最適化と効率化を行うための経営管理の方法です。

「SCM」という言葉は、コンサルティング会社のブース・アレン・ハミルトンのM.D.ウェバーとK.R.オリバーが、最初に1982年に使ったとされています。

開発、調達、製造、物流、販売というようなそれぞれのプロセスにおける滞留時間や在庫量などを低減することによって、ユーザーにタイムリーかつ最短で商品を供給し、あるいは、全体の業界としては在庫の縮小、リードタイムの短縮、設備の稼働率アップなどによる費用低減、経営の効率アップを目指すものです。

具体的には、小売店におけるPOS導入、営業マンのデータなどの受注・販売実績から需要を予想して、生産計画、物流計画、販売計画などを最適化します。

例えば、「SCM」をアメリカのウォルマートでは供給業者も巻き込んで進化させ、売上予測、商品計画、商品補充のプロセスをまとめたCPFRといわれるビジネスモデルを築いています。

「SCM」は、一般的に大会社ほど導入されています。

「SCM」を導入するときは経営資源が必要になるので、中小の会社は大会社に比較して導入は少なくなっています。

「SCM」の導入は、従業員数が5000人以上の大会社では5割をオーバーしていますが、従業員数が1000人未満の中小の会社では2割より少ないというデータもあります。

また、「SCM」は、変化を物流業界においてもたらしています。

きめ細かな要求やより短いリードタイムに対応するため、規模の大きな物流センターの拡充、物流システムの効率アップ、複合の陸海空の輸送方法の構築などが進んでいます。

最近は、「SCM」を築くための多くのパッケージソフトもあります。

このような情報システム自体を、「SCM」というときもあります。

「SCM」のメリットとは?

ここでは、「SCM」のメリットについてご紹介します。

在庫が最適化できる

「SCM」を導入すれば、仕入れ、製造、在庫、販売というような業務プロセスの最適化ができます。

一連のプロセスとしてこのような全体の業務を捉えることによって、プロセスのそれぞれ課題が解決できます。

この中でも、最も大きなメリットは在庫が最適化できることです。

在庫管理と仕入れ、販売などの情報について結びつけることによって、最適な在庫数を常に掴んで管理することができます。

そのため、出荷までのリードタイムも短くなるのでキャッシュフローが改善され、経営をサポートしながら顧客満足度もアップすることができます。

情報を一元的に管理することで有効に人的リソースが活用できる

「SCM」を導入すれば、一元的に全体のサプライチェーンの情報が管理できます。

「SCM」を導入することによって、分散している情報をより一手に集めやすくなります。

情報を一元的に管理すれば、人的リソースをどこに割くといいかがはっきりと掴めるようになります。

そのため、最大限に有効に人的リソースを活用し、今まで人的リソースが足りないと考えていた状態から逃れられるでしょう。

マーケットを分析することで需要の急激な変動にも対応できる

「SCM」によっては、それぞれの業務プロセスから集めた情報をベースに分析ができる機能があります。

このような機能を利用することによって、専門の知識が無くても、全体のサプライチェーンの状態や現在解決すべき課題がわかります。

また、マーケットを分析することによって需要が予測できるため、経営がスピーディになります。

物流の最適化で費用が低減できる

全体のサプライチェーンの情報を見える化することができると、適正な仕入れ数、最適な小売店への配送時期など、いろいろな情報を把握することができます。

そのため、無駄な費用をかけないで、仕入れから出荷までの業務の最適化ができるため、大幅に物流費を低減することができます。

「SCM」が着目されている理由とは?

「SCM」は2000年代に失敗しましたが、改革の波が急に最近訪れています。

というのは、「SCM」プロジェクトが多くの会社で立ち上げられているためです。

「SCM」という言葉でなく、名称としては物流改革や販売・物流管理改革になっていますが、いずれにしても、急に再構築・改革の動きになっています。

ここでは、「SCM」が着目されている理由についてご紹介します。

本格的な自社のグローバル化

現在、本格的に日本の会社はグローバル化してきています。

生産拠点や販売拠点が世界中にあり、物流のネットワークが世界中に築かれています。

5割を輸出比率がオーバーして、日本国内における販売がすでにメインではなくなっている会社が多くあります。

このような状況において、グローバルでの調達、生産、販売を見据えてモノの流れを管理する必要がありますが、やっとこの対応がスタートしたというところです。

日本国内の人手不足、物流の担当者の減少

日本国内でいうと、宅配便の増加による人手不足、物流の担当者の減少があります。

働き手が少子高齢化によって減少したり、トラックドライバーが厳しい仕事を嫌って不足したりするなどによって、商品を運搬することそのものが困難になってきています。

このような状況において、根本的に物流の在り方を見直す必要がある状況なってきています。

販売と運搬の一体化

ネットショップが登場したことによって、日本の会社は販売することと運搬することが一体になったビジネスモデルの強さに圧倒されています。

販売することと運搬することを一体にして競争に打ち勝つためには、会社の業競争力を強くしないといけないという認識になっています。

また、ネットショップ、AI/IoT、ドローンが登場したことによって、ビジネスモデルを根本的に考え直す時期になっています。

このような状況において、「SCM」を再構築する必要が生じています。

「SCM」の事例とは?

ここでは、「SCM」の事例についてご紹介します。

大手の出版取次業者のトーハンでは、最適なタイミングで書店と読者を繋ぐために「TONETS V」を書店向けシステム、「TONETS i」を出版社向けシステムとしてそれぞれ築きました。

出版社と書店の両方の営業、仕入、物流のデータを一元で管理して、供給を速くしています。

本は、多頻度で少量多品種のニーズがあります。

トーハンは、もともと出版取次業者で書店と出版社の間に入るので、接点がエンドユーザーとはありませんでした。

しかし、このサービスの導入によって、取次業者、書店、エンドユーザーの三者間で情報と物流が発生するようになって、最終的にサプライチェーンが合理的に繋がりました。






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RUN-WAY編集部

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