「無用の用」の意味とは? 使い方や英語表現などを解説




「無用」の意味とは?

「無用」の「無」の意味は、〜でない、〜がないということです。

「無用」の「用」の意味は、ものの機能や作用ということです。

そのため、「無用」の意味は、次のようになります。

  • 役に立たない
  • いらない
  • すべき事柄がない
  • やっては駄目

「ご無用」という形で「無用」は使われるときも多くあります。

「心配ご無用」の意味は、心配しなくていいですということになります。

「無用」を使った表現としては、「無用の長物」などがあります。

「無用の長物」の意味は、足手まといになって役に立たないものということです。

また、「天地無用」もよく使われます。

「天地無用」の意味は、上と下を逆にしないということです。

「無用」の対義語は「有用」で、意味は役目を果たすことです。

役に立たないという意味の「無用」を使った例文としては、次のようなものなどがあります。

  • 「無用なものは不要であるため、早く廃棄する方がいい。」
  • 「誰もこのパソコンは使わないため、そのうちに無用の長物になるだろう。」

いらないという意味の「無用」を使った例文としては、次のようなものなどがあります。

  • 「プロジェクト実行については心配無用であるため、心配しないでください。」
  • 「今日はキャベツが多く獲れたため、キャベツ料理を問答無用で摂ってもらう。」

すべき事柄がないという意味の「無用」を使った例文としては、次のようなものなどがあります。

  • 「この部屋には無用の人は入ってはいけない。」
  • 「現在、彼は無用で時間があるため、おそらくあなたの仕事が手伝えるだろう。」

やっては駄目という意味の「無用」を使った例文としては、次のようなものなどがあります。

  • 「落書き無用と書いてあるものがあれば、何かをつい書きたくなる。」
  • 「天地無用と書いている荷物は、真っ直ぐにしっかり持って運搬するようにしてください。」

「無用の用」の意味とは?

「無用の用」は、必要がない、用事がない、してはいけない、使い道がない、役に立たない、というような意味の「無用」と、用いる、働きがある、役に立つ、というような意味の「用」に「の」がプラスされることによって、一見すると無駄にしか思えない無用なものが実際には非常に役に立っている、つまり、意味のないものは1つもない、ということを表現したものです。

「無用の用」の由来は、中国の荘子が書いた「人間世」の中で「人は皆、有用の用のみを知ると、無用の用を知ろうとはしない。」ということを話したときの「無用の用」であるといわれています。

「無用の用」の使い方とは?

ここでは、「無用の用」の使い方についてご紹介します。

「社交辞令」

ビジネスパーソンとして「社交辞令」は必要なスキルといわれていますが、ストレートに相手の意思や気持ちがわからないことがデメリットです。

意味が本当にあるかもわからないでしょう。

ビジネスシーンでは、全く取引するつもりがないにも関わらず、相手との衝突するのを防止するために「後から検討してご連絡します」と回答したり、相手をヨイショして心とは逆に持ち上げたりします。

一見すると、このようなことは意味が無くて役に立たないといわれがちですが、実際になければスムーズにビジネスが進まないときがあります。

「海外旅行保険」

「海外旅行保険」は、多くの人が海外旅行に行くときに入っています。

しかし、短期間のバカンスや出張に行くときは「海外旅行保険などに入っても無駄である」と思うこともあるのではないでしょうか。

一見すると、お金の無駄遣いで役に立たないように見えますが、現地で実際に盗難に遭ったり、怪我をしたりしたときは、入っていて助かったと思うことがあります。

当然ですが、個人によって解釈は違っていますが、「海外旅行保険」の大切さはわかりにくいものです。

「雨が降らない時の折り畳み傘」

その日の天気予報が、社会人になれば気がかりでしょう。

雨はおそらく降らないが、ちょっとでも天気予報で降水確率があれば、折りたたみ傘を念のためにカバンに入れておくこともあるでしょう。

最終的に雨が降らなくて「無用の用」と考えられがちですが、思わぬにわか雨に帰宅するときに遭うこともあります。

「道路」

「道路」は、普段車を運転したり、歩いたりして使っています。

しかし、本当に「道路」は必要なのかと思うときがあるのではないでしょうか。

考えてみると「単なる道」にお金を使って、道路工事などがどこかでいつも行われています。

しかし、道路が整備されていないと、車の事故が多くなって、目的地までスムーズに行くこともできません。

そのため、「道路」がないと、安全に人々は暮らせないといえるでしょう。

存在価値が「道路」としては見えなくても、実際には大切な働きをしています。

人に対して「無用の用」を使うときは注意する

「無用の用」は、自分の周りにある人や物事に対して、いろいろな形で自分の価値観をベースにして使うことができます。

しかし、「一見すると、役に立たないように見える物事」が「無用の用」の対象になるため、特に人に対して「無用の用」を使うときは注意する必要があります。

例えば、「無用の用」を使った次のような例文についてご紹介します。

  • 「コーヒーのみを飲んでいる課長は無用の用だ。」
  • 「仕事をしない担当者は無用の用ともいえる。」

このようなことをいうときは、周り及ぼす影響や相手との関係を考えてからにしましょう。

というのは、「無用の用」の前提としては、実際には必要であるが、役に立たないように見える人であることになるためです。

 「無用の用」の英語表現とは?

「The usefulness of the useless」が、「無用の用」の英語表現になります。

英語で「無用の用」を表現するときは、「The usefulness of the useless」という英単語を使いましょう。

センスあふれる文学的で丁寧な表現としては、「The usefulness from what is not there」(本来役に立つものは見えない)があります。

状況に応じて使いわけましょう。

  • 「The usefulness of the useless」「The usefulness from what is not there.」を使った例文としては、次のようなものがあります。
  • 「Tax is the usefulness of the useless wherever you live.」(税金はどこの国に住んでいても無用の用である。)
  • 「The parsley on a kids meal is the usefulness from what is not there, isn’t it?  」(お子様ランチのパセリは無用の用ではないか?)




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RUN-WAY編集部

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