「オプトイン」とは?
「オプトイン」は、「opt in」と英語で表現します。
「opt」の意味は、選ぶ、決める、選択するなどで、「in」の意味は入るなどです。
そのため、「opt in」の意味は参加するになります。
しかし、「opt」の意味には選ぶ、決めるというようなことが含まれているため、「オプトイン」の意味は意思がある参加、つまり同意があります。
メールマーケティングでの「オプトイン」
「オプトイン」の意味は同意ということですが、メールマーケティングでの「オプトイン」の意味は受信許可になります。
メールを受信する意思をチェックしていないユーザーにメールを一方的に送るのでなく、「メールを受信します」という許可をユーザーからもらうことが「オプトイン」です。
ユーザー自身がメール受信の許可をもらってからメールを送ることを、「オプトイン方式」といいます。
法律で「オプトイン」は義務化されている
メール送信についての規制としては、平成14年7月1日に「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律 [消費者庁]」が施行されました。
ダイレクトメールの宣伝広告などを送信するときは、初めは「オプトアウト方式」と「オプトイン方式」が認められていましたが、「オプトイン規制」が平成20年に改正されたことによって導入されました。
現在は、法律で「オプトイン方式」によるメール送信だけが認められています。
そのため、「オプトイン方式」以外でメールをユーザーに送信すれば罰せられることがあるため注意しましょう。
「オプトアウト」と「オプトイン」の違いとは?
ここでは、「オプトアウト」と「オプトイン」の違いについてご紹介します。
「オプトアウト」
「オプトアウト」味は、すでに同意・許可していた約束事や契約から拒否や離脱・中止するという意味で、「オプトイン」の対義語になります。
例えば、「オプトアウト」は、「オプトイン」していたメール受信を中止したいときに受信中止の連絡をすることです。
「オプトアウトメール」
「オプトアウト」は、前提が「オプトイン」であるとは限りません。
ここでは、「オプトアウトメール」についてご紹介しましょう。
「オプトアウトメール」というのは、無差別に断りもなく届くダイレクトメールのようなものです。
はっきりと受け取る人が拒否すると届かなくなりますが、拒否しなければいつまでも届きます。
このように、「オプトアウトメール」は事前の同意を得ないでメールを送って、拒否されると中止するものです。
「オプトアウト」しないと同意したとされる
「オプトアウト」は、「オプトイン」とは必ずしもセットになっているということではありません。
「オプトイン」しないと成約しませんが、「オプトアウト」しなければ契約していなくても成約したことになります。
そのため、何もしなければ「オプトアウト」は同意したとされるということで、「オプトイン」とは異なった性格があります。
医療行為では「オプトアウト」が特に問題になる
例えば、臓器を提供するときは、「臓器提供しない」と免許証などに明記していないと拒否していないとされ、臓器を遺族の同意があると提供できるようになります。
そのため、「オプトアウト」は拒否していないと肯定したことになるもので、同意していなくても拒否していないとされるリスクがあります。
医療行為のときは、臓器移植だけでなく、明確に拒否していないと「オプトアウト」していない、つまり、同意しているとされることが多いため注意しましょう。
法律上で「オプトイン」で注意することとは?
ここでは、法律上で「オプトイン」で注意することについてご紹介します。
「迷惑メール」への対策
広告メールを一方的に送る「迷惑メール」に対する対策として、「特定電子メール法」(特定電子メールの送信の適正化等に関する法律)があります。
従来架空のアドレスに送ることを禁じるなどの対策が実施されていましたが、平成20年に実効性を強化するために改正されました。
そのため、「オプトイン規制」という基本的に対象者の同意がないとメール送信を認めないものが導入されました。
「特定電子メール法」の違反
「特定電子メール法」が改正されたことによって、広告メールが「オプトイン」でないときは規制されるようになりました。
これ以外にも、送信者情報を偽った送信の禁止、決められた事項の表示義務、送信を拒否した者へ送信の禁止などが決められています。
このようなことに違反すると、100万円以下(法人では3000万円以下)の罰金あるいは1年以下の懲役に処せられるときもあります。
「オプトイン」を取得する方法とは?
「オプトイン」は、メルマガ登録フォームをウェブサイトに設ける、メルマガ登録を問い合わせしてきたユーザーに促すというような方法で取得できます。
しかし、「メルマガに登録する」ということについて、わかりにくい表記や小さい文字で同意を取得しては駄目です。
「オプトイン」を取得するときは、受信について許可する意思を表示してもらう、ユーザーに前もってメールが送られると認識してもらうことが必要です。
そのため、ユーザーがわかりやすいように大きなフォントサイズにしたり、色を変更して目に付きやすくしたりするようなことが必要です。
「オプトアウト」「オプトイン」のいずれもユーザーにとって配信停止がしにくい、わかりにくいものでは、メルマガそのものが迷惑メールと見られることがあります。
また、メール配信の効果がないのみでなく、信頼が会社として下がるようになるため、このような「オプトイン」を取得しないときは、「特定電子メール法」に違反します。
別の方法としては、「オプトイン」の取得を個人情報の取り扱いについての同意文の中に含めるものがあります。
例えば、「ご記入いただいた個人情報は、当社が扱うサービスおよび商品の情報提供に利用します」というような文章を書きます。
個人情報の取り扱いにユーザーが同意したときに、「オプトイン」も一緒に取得できます。
先にご紹介したわかりにくい表示を防ぐ以外にも、スクロールが何回も必要なページの下部に書くのは止めましょう。
また、誤ってユーザーが同意しないようにチェックを配信希望欄のデフォルトにする、注意事項をデフォルトのときは目に付くように書くことが必要です。
「オプトイン」でユーザーの「同意した」というデータは、方法や時期などがわかるように保管する必要があります。
保管する期間は、配信停止日から1ヶ月間です。
しかし、「特定電子メール法」による措置命令を受けているときは、1年間保管する必要があります。