「登竜門」の意味と正しい読み方は?使い方や例文を紹介




登竜門という言葉を目にしたことはありませんか。普段の生活ではあまり見たことも聞いたこともない言葉かもしれませんが、ニュースやビジネスの場でも使われることがあるのです。今回は、登竜門」の意味と正しい使い方を例文を交えて解説します。

「登竜門」の意味と読み方は?

まずは、登竜門という言葉が生まれた由来と読み方、現代での意味を見ていきましょう。覚えておいて損はありませんので、いままで知らなかった人や、意味があいまいだった人はしっかりチェックしておくようにしましょう。

「登竜門」の由来は中国の書物

「登竜門」という言葉の読み方は「とうりゅうもん」です。初めてこの言葉が世に生まれたのは、中国の歴史書である「後漢書」の中でした。

中国には、激しい急流である「竜門」という川があります。鯉は「竜門」を登れず、そこで死んでいくばかりだったのです。そして、「竜門」を登れた鯉は竜になれるという言い伝えがありました。それが転じて、「立身出世や成功のための関門」となったのです。

「登竜門」は「立身出世や成功のための関門」という意味

由来の最後に記載したとおり、登竜門には立身出世や成功のための関門という意味があります。作家の登竜門といえば、「芥川賞」と「直木賞」ですよね。海外では歌手の登竜門として、オーディション番組が準備されています。

「登竜門」には誤用が多いのも一つの特徴です。登竜門という言葉には、それそのものに「関門を通ること」という動的意味が含まれています。そのため、かつては関門そのものを指す使い方は誤用でした。

しかし現在では、登竜門という言葉が関門そのものを指すことが一般的となり、柔軟な使用が認められています。ただ、「登竜門を登る」「登竜門を通る」といった「動的意味」の含まれる単語と一緒に使うのは二重仕様として、誤用とされます。

分かりにくいときは「入試」「試験」と言い換えてみて

登竜門の使い方がどうしてもわからない場合は、「入試」や「試験」などの言葉と入れ替えて使ってみましょう。それで違和感がないようなら、基本的には誤用とならないはずです。

注意しなければならない点として、「登竜門」は「入試」や「試験」などよりも広い範囲で使うことができるということを覚えておかねばなりません。

登竜門の例文

登竜門という言葉を正しくつかうための例文をいくつか紹介します。使用シーンによって若干の使い方の差があります。しっかりチェックしておきましょう。

「芥川賞は文壇への登竜門です」

この例文の場合、「芥川賞」という関門を突破することが、「文壇」で成功するための第一歩だ、という文脈になります。出世というよりも、成功を意味する文脈です。同じような用法で、「このオーディションは歌手になる登竜門です」などとも使われます。

「名門大学に入ることが良い人生の登竜門と親に言われていました」

この場合は、「名門大学」という場所に入ることで、「人生」で「立身出世」できる、といった文脈です。門を通り抜けるというよりも、関門を突破する=試験を突破する、といった意味合いが含まれています。こちらは成功ではなく、将来的な出世を意味していると言えるでしょう。

「自分で目的を決めないと登竜門には進めない」

この文脈では、登竜門を「よりよい人生に進むためのターニングポイント」ととらえています。登竜門に進むという表現ではありますが、通り抜けるわけではなく、その「関門」「ターニングポイント」へ到達しなければならないという意味から、二重表現には当たりません。

まとめ

いかがでしたか? 何となく聞いているような登竜門という言葉にも、実は多くの意味が隠されていたのです。由来を知ると、自分がいまから使おうと思っている言葉が、本当に使用するのに正しいシーンなのかを理解するのに役立ちます。誤用に注意して使うようにしましょう。




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RUN-WAY編集部

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