転職するうえで、第一の壁となるのが「面接」ではないでしょうか。
面接は人生の中でそう何度も経験することではないので、いざそのときがやってくると、緊張して頭が真っ白になってしまう方もいらっしゃるでしょう。
企業に対する熱意や、自分の保有スキルなど、誇れるものがあっても面接でうまく自分の良さをアピールできなければ採用のチャンスは下がってしまうのが現状です。
そこで、今回は転職の採用チャンスを高めるためにも知っておくべきポイントをご紹介します。転職が初めての方はもちろんのこと、面接対策を徹底しておきたい方はぜひ参考にしてみてください。
転職希望の女性必見!採用チャンスをぐっと高めるための面接のポイント7選
さっそく、採用チャンスを高めるための面接のポイントをご紹介します。
具体的に、どのようなポイントがあるのか、さっそくチェックしていきましょう。
「はい・いいえ」だけで回答しない
採用チャンスを高めるための面接ポイントとして、まず挙げられるのが「はい・いいえだけで回答をしない」です。
口下手な方や、緊張しやすい方、人見知りの方の場合、YES/NOで回答できる質問をされると、ついつい「はい」「いいえ」のみで完結させてしまいがちです。「はい」「いいえ」だけでも質問の回答にはなっていますが、面接官としてはさらに深堀りした話を聞きたいのが本音。回答する際には、「はい・いいえ+α(一言)」を意識して話すことが大切です。
参考として、NG事例とOK事例をご紹介します。
【NG事例】
面接官「○○の資格を持っているのですね」
応募者「はい」
【OK事例】
面接官「○○の資格を持っているのですね」
応募者「はい。以前勤めていた会社での業務を通して、この業界について興味を持ったのをきっかけに、2年ほど前に学習を開始して資格を取得しました」
+αで一言増えるだけで、資格取得に至った背景が見えますよね。
自分のことを知ってもらうチャンスが増えますし、資格を取得しようと思った経緯を話すことでモチベーションの高さや成長意欲の高さなども感じられるので、面接担当者に良いアピールができます。
1回の回答は長くても1分以内にまとめる
話しが長くなりがちな方に注意してほしいのが「1回の回答は1分以内にまとめること」です。
面接官から何らかの質問を投げかけられたときに、正しく説明しなければ!と時系列順に長々と回答してしまう方は少なくありません。誤解を与えないように回答するためにも、正しく伝えることは重要ですが、あまり長すぎると面接官も「結局何が言いたいのか」を汲み取れなくなってしまいます。
また、質問していないことまでどんどん話が進んでしまうと、「ビジネスシーンでのコミュニケーションに難があるかもしれない」といった印象を与えることにもなりかねません。
回答はなるべく端的にまとめ、長くても1分以内に済ませることができるよう、シンプルに回答することを心がけてください。
「あの~、えっと~」などの口癖は直しておく
面接での採用チャンスを高めるためにも、「あの~」「えっと~」「その~」といった口癖は直しておきましょう。
上記のような口癖は幼稚な印象を与えてしまうだけではなく、そもそもはっきりしない物言いがビジネスシーンにふさわしくないことから、印象が悪くなる可能性があります。
回答を考えるための時間稼ぎのような感覚で使う方もいらっしゃいますが、多用するのは避けることをおすすめします。どうしても、無言の時間を回避したいときには、質問されたときには「はい」と返事を挟むことを心がけたり、「そうですね」と肯定的な返答で一呼吸置いたりするなど、印象に影響しにくいような工夫をしてみてはいかがでしょうか。
面接官の表情に合わせて自分の表情も変える
面接のシーンでぜひ実践していただきたいのが、面接官の表情に合わせて自分の表情も変えることです。
緊張していると相手の表情にまで意識を向けるのは難しいかもしれません。しかし、相手に合わせた表情ができるようになると、面接官に親近感を抱いてもらいやすくなります。面接のやりとりがよりスムーズになったり、余裕のある雰囲気で面接に望めたりするメリットがあるので、なるべく面接中は相手の表情を確認しましょう。
たとえば、面接官が冗談を言って笑顔を見せるようなら自分も笑顔になる、面接官が熱意のある表情で仕事について話しているときは自分もやる気のある眼差しで相手を見つめるなど、面接官の表情に合わせて自分の表情を変えてみてください。
自分の人柄がわかるネタを1つ以上用意しておく
面接の採用チャンスを高めるポイントの1つが、自分の人柄がわかるネタを用意しておくことです。
自分がこれまでにどのような学校を出て、どんな仕事の経験があるのか、などだけでは具体的にどのような人物なのかは分かりにくいものです。もう少し1歩踏み込んだような、自分らしいネタを1つ以上準備しておきましょう。
たとえば「仕事のコミュニケーションに役立つから毎朝落語を聴いている」「朗読アプリを使って毎日1冊以上の本の知識を得ている」などの話は自分という人間をアピールするうえで有効なネタと言えるでしょう。
とくに、「仕事に対して熱意があること」「やる気があること」「プライベートでも努力していること」などがわかるネタは、面接官に良い印象を感じてもらえるのでおすすめです。
丸暗記ではなく部分的に回答を覚えておく
面接時の質問に対する回答は、丸暗記するのではなく部分的に覚えておくようなイメージをおすすめします。
「当社に応募した理由は?」など、質問される機会の多いものは、丸暗記してしっかりと回答したいと考える方が少なくありません。しかし、丸暗記していることは面接官にも伝わってしまうのが事実。声に熱い想いが宿っていないことも多く、面接官にはマイナスな印象を与えてしまうことがあります。
しかし、回答内容を部分的に記憶する程度であれば、その場でどう回答するかを考えながら話すことになるので、きちんと「自分の言葉」として話しやすくなります。
「御社の○○な事業にチャレンジしたくて」「他の企業では物足りなかった」「自分のスキルが活かせると思って」など、部分的に頭に入れておき、面接の場でそれぞれを繋ぐようなイメージで臨みましょう。
結論ファーストで話すことを心がける
面接シーンでは「結論ファースト」で話すことを心がけましょう。
丁寧に起承転結に沿って回答することも分かりやすく伝えやすいといったメリットがありますが、面接時間は限られているので結論ファーストを心がけることが重要です。とはいえ、結論だけを述べるのではなく、必要に応じて補足を入れることも重要。「結論+端的に補足を入れる」といったイメージで回答することで、面接官もストレスなく耳を傾けやすくなります。
おわりに
転職を成功させるためにも、面接は重要なシーンです。きちんと採用チャンスを高めるためのポイントを把握し、面接でしっかりと実践する必要があります。
とはいえ、一朝一夕で身につくものではないので、きちんと面接対策として練習することも大切です。
今回ご紹介したポイントを少しでも多く実践できるよう、さっそく練習をスタートしてみてはいかがでしょうか。
粕谷麻衣
ライター・キャリアコンサルタント。「子育てと仕事を両立したい」「自分らしく働きたい」「自分の好きなことを仕事にしたい」など、今どきの働き方にフォーカスした情報を発信。取材やインタビューを通して、リアルな声を追求していくことが好き。
自身は一児の子どもを持つシングルマザー。ワーキングマザーとしての人生を楽しく謳歌中。