履歴書を書くときには、学歴や志望動機などの文章面にばかり集中し、写真についてはルールを守っておけばよいと考える人も少なくありません。しかし、シンプルな履歴書の中で最も目を引くのが写真です。履歴書に貼られている写真は、応募者がマナーを守ることができる人なのか、誠実そうな人なのかなど、採用担当者のイメージに大きな影響を与えます。そこで、こちらの記事では、写真に関する基礎知識や、写真のマナーをご紹介していきます。
履歴書写真の基礎知識
履歴書に貼る写真は、サイズや撮影時期などは書かれているものの、特に細かい決まりについては明記されていません。しかし、募集要項や履歴書に書かれていなくても、暗黙の了解で守るべきルールがいくつか存在するため、注意が必要です。
基本的なルール
写真のサイズは一般的に、横3cm×縦4cmです。3か月以内に撮影したもので、背景は無地の白か青、グレーにします。バストアップの上半身がすべて入るようにして、服装は面接時と同じようにスーツを着用しましょう。
推奨されるルール
髪ができるだけ額や頬にかからないように、まとめたり耳にかけたりします。服装は、できるだけ就職活動用のスーツにしましょう。清潔感が重要となりますので、シャツにはアイロンをかけ、ネクタイもまっすぐになるように撮影前に整えます。アクセサリーはつけず、ナチュラルメイクが基本です。背筋を伸ばして顔はまっすぐ正面を見て、あごを引き気味にします。歯を見せない程度に微笑みを浮かべた方が、親しみのある表情になって面接官の印象もよいです。
履歴書に貼るときは、証明写真の裏に氏名を記入しておくと、万が一はがれた時にも安心です。水のりは写真の周りが汚れやすいため、スティックのりやテープタイプを使うとよいでしょう。
履歴書写真が重要な理由は?
履歴書写真は要件を満たしていればいいと思われがちですが、第一印象というのは言葉よりもはるかに強い影響力を持っています。顔や表情はその人を映す鏡であり、入社後の勤務ぶりまで想像できてしまうため、手を抜くことは許されません。写真が重要な理由は以下のとおりです。
書類選考では経歴よりも見た目が重視されやすい
白黒の履歴書の中で唯一カラーになっている写真は、履歴書を見るうえでいやがおうにも目につきます。まず写真から受ける第一印象が植えつけられ、次に経歴を見るため、写真の印象によって履歴書の内容の評価が変わってくるのです。
面接時よりも写真の方が頻度が高い
履歴書の写真は、複数の面接官がチェックしますし、複数の面接をする面接官に至っては、面接よりも写真を見る頻度の方が高くなります。そのため、実際に対面している時の表情よりも、履歴書の写真の方が強いインパクトとなり、本人を判断するうえでの判断基準になりやすいのです。仮に面接を完ぺきにやり遂げても、後から履歴書をチェックした時に写真の印象が悪ければ、面接の時の評価が下がる可能性もあります。