夢が叶っているのに、楽しくない
電通への内定が決まってから、高校生の時から意識していた世界一周に行きました。実際に行ってみて夢は達成できたし、瞬間瞬間ですごく楽しかったりはしたんですけど、夢って叶ってるときって、叶っているっていう実感がないんだなって思いました。何年も前から憧れ続けた夢の世界一周中なのに、ずっと楽しいわけでは全然なくて、むしろ日本にいるときよりも苦しいこととか、悲しいこともたくさん経験して。
同じことを、電通に入社してからも感じましたね。2年目に希望が叶って夢だったクリエイティブ局にいけてコピーライターとしての活動を始め、コピーを創ったりCMを作ったり、THE・広告会社みたいなことができたんですけど、その時も夢が叶っているのに全部が楽しくて悩みがないわけではなくて。夢の先には、新たな夢だったり、目標があるんだなということを感じましたね。
電通からトレンダーズへの転職で感じたやり甲斐
というのも、コピーを書いている時って、どうしても企業の代弁者になってしまうんですよね。でも、企業の思いではなくて私の思いを個人として発信したいな、という思いがより強くなってきて。当時の電通は個人活動をそれなりに制限されていた部分もあったので、もっともっと自由に書きたいって。
コピーや広告ではなくてもっとコンテンツを作ってみたいと思っていたころに、私の本や発信を見てくれていたトレンダーズの創業者、経沢香保子さんが「はあちゅう、うちの会社で働かない?」と声をかけてくれてたんです。
それでトレンダーズに入って新しいメディアの編集長になったんですが、編集長は思っていた以上に超大変でした(笑) 多忙で、24時間365日、気が休まらなかったですね。でも、ベンチャー企業だと大企業よりもかなり仕事のスピードが早くて、数字で結果が返ってくるのでそれが気持ち良かった。昨日できなかったことが今日できるとか、解決できないと思っていた問題が達成できることにも、すごくやり甲斐を感じましたね。
友だちのアドバイスが、独立を後押ししてくれた
トレンダーズにいた時も、週末作家という肩書きを名乗っていろんな媒体さんで連載を持たせて頂いたりしてたんですが、次第に、フリーだったら受けられるのに… 会社員じゃなかったら受けたいな…という仕事がいろいろ出てきたんです。
その時にオンラインサロンというサービスに出会い、定期的な収入が得られるということが分かったので、フリーランスに挑戦することにしました。2年10ヶ月ほど働いたトレンダーズを辞めて、3年ほど前に独立しました。
もちろん少しは不安もあったんですけど、それよりもワクワクという気持ちが大きくって。それに、友達でフリーランスの働き方をしている人たちが「覚悟を決めた瞬間に仕事ってまいこむものだよ」とか「私ができるんだから大丈夫だよ」と言ってくれたり、取材のギャラや講演料についても具体的なアドバイスをくれたので、現実的に計算していったら不安はなくなりましたね。
本の世界でもインパクトを!
私は自分の創ったコンテンツがより多くの人に広がってほしいなと思っているので、今後は本が映像化されるようになりたいと思っています。今は多くの人が動画のコンテンツをよく見ているし、動画だと言語を超えて別の人種の人にも別の国の人にも届くので、まずは映像化かなと。
そして、本の読者と紙の読者を双方向につなげるためにも、本の世界でも実績を出したいですね。出版業界的に知名度を上げられるくらいインパクト、たとえば10万部とか賞をもらえたりとか、書店員さんが「ああ、はあちゅうね」と思ってもらえるレベルになりたいな、と思います。