エステティシャンになるには資格は必要?取得方法は?

エステティシャン




1987年設立の日本エステティック業協会の資格制度

日本エステティック業協会とは

日本エステティック業協会は1987年に創設された民間資格の認定団体です。エステ産業を健全に発展させ、質の高いエステティシャンの養成を目指しています。略称を「AEA」と呼びます。

安全でレベルが高いサービスを提供できるサロンを作るには、質の高いエステティシャンを育成することが大切です。日本エステティック業協会では、優れた技術を持つエステティシャンを養成するために、次の3つのレベルの資格制度を認定しています。

  • AEA認定エステティシャン
  • AEA上級認定エステティシャン
  • AEA認定インターナショナルエステティシャン

AEA認定エステティシャン

「AEA認定エステティシャン」は、エステティックの基礎的な技術や知識を身に着けていることを認定します。日本エステティック業協会が認定する3つの資格の中で、最も難易度が低い資格で、最初に取るべきエステティック資格ともいえます。

実際にエステサロンで働いている方や、将来はエステの仕事がしたいと考えている方におすすめです。
試験を受けるためには、AEA認定校で講座を受講するか、サロンで働きながら受験をするかの2つの方法があります。それぞれの要件は以下のとおりです。

  • AEA認定校で、300時間相当のカリキュラムを修了すること
  • 1年以上の、ボディエステまたはフェイシャルエステの実務経験があること

AEA認定校では日本エステティック業協会が、実務者に必要と考えられるスキルを効率よく学ぶことのできるカリキュラムを用意しています。それらを経験豊富な「AEA認定講師」が指導するため、エステ業界未経験の方にも学びやすいのではないでしょうか。エステ業界で働く多くの人が、講座を受講してから「AEA認定エステティシャン」を取得しています。

試験は実技試験と筆記試験の両方です。「AEA認定エステティシャン」の合格率は約8割で、AEA認定校でカリキュラムを勉強していれば、試験に落ちる確率は低いです。ですが、実務経験のみで受験するには難しい試験であるといわれています。講座を受けていない場合には、過去問題やエステに関する基本知識を丁寧に見なおしてから受験するようにしましょう。

AEA上級認定エステティシャン

基礎的な資格である「AEA認定エステティシャン」から、一歩ステップアップしたものが「AEA上級認定エステティシャン」です。エステティックに関する高い技術と知識を持っていることを認定し、優れた施術を提供できるエステティシャンであると認定します。試験を受けるためには次の要件のどちらかを満たしていなければなりません。

  • 日本エステティック業協会が認定する学校が教えている、1000時間相当のカリキュラムを修了していること
  • ボディエステもしくはフェイシャルエステについての実務経験が2年以上あること

なお「AEA認定エステティシャン」を取得している場合には、試験を受けるための実務経験が1年以上になります。また「AEA認定エステティシャン」の代わりに、他団体の同等以上の資格でも構いません。同等以上であるかは、日本エステティック業協会の規定によります。

試験は、筆記試験と実技試験の2種類です。筆記試験は4肢択一式のマークシート方式です。実技試験はボディエステとフェイシャルエステの手技が審査されます。

AEA認定インターナショナルエステティシャン

日本エステティック業協会が認定する資格のなかで、最上位のものが「AEA認定インターナショナルエステティシャン」です。「AEA上級エステティシャン」よりも高いレベルの技術と知識を持ち、エステの周辺サービスについても最上級の接客ができる人材であると認定します。プロフェッショナルなエステティシャンであると証明するので、「AEA認定インターナショナルエステティシャン」所持者は、エステサロンの現場以外にも、美容関連業務を扱っている業界などで求められている人材です。試験を受験するためには「AEA認定上級エステティシャン」の資格取得していなければなりません。また、受験をするためには、次の要件を満たしておく必要があります。

  • ボディエステまたはフェイシャルエステの実務経験が連続2年以上あること
  • ボディエステまたはフェイシャルエステの実務経験が通算5年以上あること

他団体が認定している同等以上の資格をもっている場合には「AEA認定上級エステティシャン」と同様に扱うことができます。尚、同等であるかは日本エステティック業協会が決定します。

「AEA認定インターナショナルエステティシャン」では、試験を受ける前に800字歩程の小論文を提出することが必要です。筆記試験は4肢択一のマークシート方式です。その後記述式試験があります。実技試験では、ボディエステとフェイシャルエステの手技が審査されます。また、面接試験もあるので口頭でエステの知識に答えられるように準備をしておくことが大切です。

資格を取るなら専門学校か通信へ

エステティシャンが、お客様からの信用を得るためには、民間団体の認定資格を取得するのがおすすめです。エステサロンや美容関連企業への就職を目指す際にも役に立ちます。

エステティシャンを養成する専門学校で学ぶ

日本にはたくさんのエステティシャンの養成を目的にする専門学校があります。専門学校に通学することで、集中してエステティックの知識や技術を勉強できます。エステティシャンは技術職なので、エステサロンなどの現場で仕事を学ばなければ不安に思うかもしれません。ですが、専門学校の講師は、現役エステティシャンや、現場経験や知識が豊富な人が勤めており、現場感覚をもった講義が行われることが多いです。そのため、講座内容だけではない、多くの経験や知識が学べます。また、専門学校に通うことで目的を同じくする仲間ができます。勉強は1人で行うのは難しいものです。モチベーションの維持や、勉強や将来への迷いも出てくるかもしれません。仲間がいれば、競い合い、助け合いながら学べるので、大きな助けになります。

その他にも、専門学校には、大手のエステサロンが経営しているものが少なくありません。資格取得後や卒業後に就職の道が開けている場合が多いので、専門学校で学ぶことはエステティシャンへの近道であるといえます。

専門学校で学ぶ内容

エステティックの専門学校に通う利点は、美容に関する理論だけでなく、ボディエステやフェイシャルエステなどの実技実習を行えることです。エステの専門学校のほとんどで、ボディエステやフェイシャルエステの手技は必修となっています。近頃では、サロンの現場で働くことを想定して、接客マナーや、サロンでの業務についても学べるカリキュラムが多くなりました。そのため、専門学校を卒業しておくと、即戦力として期待されます。

エステティシャンとなるためには、外面に関する美容知識だけでは足りません。体の中から綺麗にしていくための知識も大切です。整理解剖学や栄養学、心理学の勉強やカウンセリングについての理論なども、現場では求められます。専門学校では、エステの現場で求められる実践的な知識を、積極的に学ぶことが可能です。

エステサロンで学んで資格をとる

エステティシャンを募集している求人では、必ずしも民間資格を求めていません。そのため、エステサロンに未経験で就職し、働きながら資格取得を目指すこともできます。収入を得ながら学びたいと考える人に向いている方法です。

目指す資格によっては、特定の講座を受けていることが要件になっているものもあります。そのような資格を取得するためには、仕事を続けながら通信講座で学ぶとよいでしょう。学校に通わずに現場で学んだ場合には、資格を取得するためにかかる時間が、専門学校に通うよりも長くかかる場合が多いです。未経験者を雇ってくれるエステサロンは数多くはありません。やはり就職を考えるには事前に民間資格を取得しておくほうが有利です。

通信講座で勉強して資格を取る

資格をとるためには、専門学校に通う必要はありません。日本エステティック協会の資格取得講座で通信講座が選べます。

通信講座では講座から送られてくるDVDやテキストでエステの知識を学べます。しかし、全てを独学で行うわけではありません。通信講座は学科をDVD等で学び、その成果をレポートやスクーリング、テストなどによって確認します。通信講座は自分のペースや時間で勉強ができるため、専門学校に比べて不利になるとはいえません。理論を学ぶのであれば、何度も確認しやすい通信講座は有利といえるでしょう。通信講座は次のような方に向いている学習方法です。

  • 専門学校が遠い
  • 仕事の関係で専門学校に通えない
  • 時間やお金の余裕がない
  • マイペースに勉強をしたい

通信講座の過程を終え、試験に合格することで資格を得られます。また、エステの施術を行っている現場で働きながら通信教育を受けることで、更に高度な資格を取得することも可能です。

通信講座ではレポート提出が大切

通信講座ではDVDなどを利用して、学習は自習で行います。ですが、実際に授業内容が身についているかは、自分ではわかりません。そこで、通信講座では定期的なレポートを提出することによって、学習が進んでいるかを確認します。
レポートなどの内容は選択した通信講座によって変わります。問題集のような内容を解くものもあれば、テーマについて自作の小論文の提出を求められる場合など、提出する内容はさまざまです。多くの場合、提出後に郵送やメールで添削結果が送られてきます。勉強の進行についてのアドバイスが送られてくるなど、勉強の手助けになります。

通信講座のスクーリングとは

スクーリングとは、拠点となる学校や会場に登校し、講師から直接指導を受ける授業です。自習が基本の通信教育では、勉強中にわからない部分が出てくると、勉強が前に進まない恐れがあります。レポートの提出などにも支障をきたすかもしれません。そんなとき、スクーリングによって、不明な部分の質問などをして、勉強や課題をこなす手伝いをしてもらいます。通信講座では、科目ごとに登校日数が決まっている場合が多く、講座を終了したと認定してもらうには、必ず登校するようにしなければなりません。また、スクーリングは、同じように通信講座で学ぶ仲間と出会う良い機会でもあります。勉強のモチベーションを維持する手助けになるだけでなく、息抜きや気分転換の場にもなります。積極的に参加してみましょう。

自分で全て独学するのは難しい

専門学校と通信講座の試験合格率を比較すると、専門学校の方が合格率が高いです。そのため、資格取得を目指すのであれば専門学校で学ぶことが近道であるといえます。

専門学校に通う余裕がない場合には、通信講座で学ぶようにすると良いでしょう。しかし、独学はとても難しく、講座修了までモチベーションを維持することは至難の業です。そのため、スクーリングやメールでの質問など、同じ環境で学ぶ人間と触れ合える機会は、積極的に利用しましょう。また、エステの現場で働く人が、民間資格認定団体などが発行している専門書やテキストを使って自習をし「AEA認定エステティシャン」や「認定エステティシャン資格」を取ることも可能です。




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RUN-WAY編集部

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