栄養士になるには?資格の取得方法は?管理栄養士との違いなど徹底解説!

栄養士になるための資格




さまざまな活躍の場がある栄養士。

栄養士は毎年約2万人も誕生しているそうです。栄養士を目指すには、どんな資格が必要になるのでしょう。また、栄養士の仕事内容や管理栄養士との違いについても詳しく解説いたします。

栄養士の仕事内容

女性の活躍が多い職業といえる栄養士。食のアドバイザーとなり、長く働ける仕事につきたい人には魅力がありますね。また、栄養に関する知識が豊富なため、仕事だけでなく、家族の健康を守ることにも役立ちます。

そのため社会に出てから栄養の大切さに気づき、栄養士を目指したくなる人もいるでしょう。栄養士は学生だけでなく、社会人になってからでも栄養士を目指すことは可能です。まずは栄養士の仕事内容について確認してみましょう。

 

栄養士の仕事内容

栄養士は、栄養面から健康的な食生活をアドバイスする仕事です。学校や病院などさまざまな勤務先がありますが、主な仕事内容には次のようなものがあります。

  • 栄養指導
  • 献立の作成
  • 食材の発注
  • 調理
  • 子どもたちへや親への食育指導
  • 衛生・安全管理

 

管理栄養士との仕事内容の違い

栄養士と管理栄養士には、どのような違いがあるのかと気になっている人もいるでしょう。栄養士と管理栄養士はどちらも栄養指導や献立の作成などをおこないますが、栄養指導をおこなう対象者が異なります。

栄養士は健康な人に栄養のアドバイスをするのに対し、管理栄養士は傷病者や高齢者にもアドバイスできるという点で仕事内容に違いがあります。難易度が高く、一人一人に専門知識で栄養指導や栄養管理をおこなうのは管理栄養士の仕事です。

また、小学校のような給食施設には栄養士を置かなくてはいけませんが、次のような特定給食施設には管理栄養士を置かなくてはいけないと決まっています。

  • 医学的な管理を必要とする人に給食を提供する特定給食施設で継続的に1回300食以上又は1日750食以上の食事を供給する施設
  • それ以外の特定給食施設で継続的に1回500食以上又は1日1500食以上の食事を供給する施設

 

栄養士になるためには資格が必須?その条件とは?

栄養士になるには資格が必要なのでしょうか?また、資格を取得するにはどのような条件が必要なのか確認しておきましょう。

栄養士になるためには資格が必須かどうか

栄養士になるには、栄養士の資格が必須です。栄養士の資格は国家資格であり、名称独占資格です。つまり資格を持っていなければ、いくら栄養に関する知識があるとしても栄養士と名乗ることはできません。

 

資格取得の条件

栄養士になるための資格を取りたくても、栄養士の試験は実施されていません。栄養士になりたければ、栄養士養成施設を卒業することが資格取得の条件です。

栄養士養成施設への入学条件は高卒以上となっています。また、栄養士養成施設に夜間の学校はありませんので、昼間働きながら夜間学校に通って資格を取得するということはできません。栄養士の資格を取得するには栄養士養成施設を卒業することが条件なので、通信教育や独学で勉強して資格を取得することもできません。

栄養士を目指すなら、必ず栄養士養成施設に通い卒業することが条件です。社会人になってから栄養士を目指す場合も、栄養士養成施設に通う必要があります。

 

管理栄養士の資格との違い

管理栄養士の資格は栄養士の上位資格になり、厚生労働大臣が認定する国家資格です。栄養士養成施設で勉強した人は、卒業して栄養士の資格を取得したのち、管理栄養士試験に合格することによって資格を取得できます。栄養士の資格は栄養士養成施設を卒業することで取得できますが、管理栄養士は国家資格に合格しなければ取得できません。

管理栄養士の試験を受験するには、卒業した栄養士養成施設によって条件が異なります。4年制の大学や専門学校などの管理栄養士養成施設を卒業した人は、無条件で管理栄養士国家試験を受験できますが、栄養士養成施設を卒業した人は、条件を満たさなければ受験できません。

栄養士養成施設を卒業した人は、受験の条件として実務経験が必要です。実務経験の期間は栄養士養成施設の修業期間によって異なり、4年制の学校を卒業した人は実務経験1年以上、3年制の学校を卒業した人は実務経験2年以上、2年制の学校を卒業した人は実務経験3年以上が受験資格となっています。

最初から管理栄養士を目指している人は、高校卒業後に管理栄養士養成施設に入学するのが資格取得に最も早いルートです。

 

栄養士実力認定試験とは

栄養士の資格は栄養士養成施設を卒業することで取得できますが、それとは別に「栄養士実力認定試験」という試験もあります。この試験は、栄養士養成施設や管理栄養士養成施設に在学中の生徒か卒業生が対象となるものです。

資格には関係のない試験ですが、科目ごとの点数が出ますので、自分は何の勉強が足りないか把握できます。また、履歴書に記載できるため、就職に有利になるというメリットもあります。試験内容は14科目と総合問題で、A・B・Cの3段階で評価されます。

 

栄養士になるための資格の取得方法

先ほども触れましたが、栄養士の資格を取得するためには、栄養士養成施設を卒業する必要があります。栄養士になるための資格の取得方法をご説明します。

栄養士の資格を取得する方法

栄養士養成施設は入学の条件が高卒以上です。高校卒業後に修業期間2〜4年の大学や短大・専門学校を卒業し、都道府県知事に申請することで栄養士の資格が取れます。2年制の短大と4年制の大学では、就業する期間や学費もずいぶん違いますが、取得できるのは同じ栄養士の資格です。

 

最短で資格を取得するには

栄養士の国家資格は栄養士養成施設での就業期間が2年でも4年でも取得できます。資格に等級などはないため、少しでも早く栄養士の資格を取得して現場で働きたい場合は、2年制の短大が専門学校を卒業することで、最短2年で栄養士の資格が取得できます。

 

栄養士養成施設の選び方

最短で資格を取得するなら2年制の栄養士養成施設が適していますが、幅広い知識を身につけてから栄養士の資格を取得したい人は、食や調理、栄養について時間をかけて学べる4年制の大学が向いているでしょう。また、大学院に進学したい人や管理栄養士を目指している人も4年制の大学が向いています。

後ほどご説明しますが、栄養士の就職先はさまざまです。まずは自分がどんな栄養士になりたいか考えてから栄養士養成施設を選びましょう。

栄養士養成施設で学ぶカリキュラムは、どこも同じではありません。入学前に特徴をよく調べて、自分がなりたい栄養士になるための知識や技術が身につく学校を選ぶことが大切です。

 

資格を取った後の就職先は?

栄養士の資格を取れば、どんな働き方があるのでしょう?栄養士の資格を取れば、さまざまな就職先があります。栄養士になってどのような仕事をしたいか考えてみることで、理想的な就職先が見つかるでしょう。栄養士の主な就職先をご紹介します。

給食施設

学校や幼稚園・保育園、事業所など、利用者の食事を作っている施設を給食施設といいます。給食施設では、栄養士が単に食事を提供するだけでなく栄養管理をおこなっています。

小学校や中学校

栄養士は「栄養教諭」として学校で働くこともできます。栄養教諭は2005年から始まった制度です。それまでも栄養士が学校に勤務することはできましたが、教員という立場ではありませんでした。

栄養教諭は小中学校で児童や生徒に食事や栄養についての教育をおこなったり、学校給食の管理をおこなったりするのが主な仕事です。また、偏食や肥満傾向の子ども、アレルギーがある子どもに個別指導もおこないます

栄養教諭を目指すなら、栄養教員免許が取得できる栄養士養成施設に入学しましょう。免許には大学院修士課程終了程度の「専修免許」、大学卒業程度の「一種免許」、短大卒業程度の二種免許というように種類があります。二種免許のみ管理栄養士の資格がなくても取得可能です。

 

病院

病院に就職する栄養士も多いです。病院では調理や食事の提供をおこなうのが主な仕事ですが、一人一人の病状に合わせて栄養管理や栄養指導をおこなわなくてはいけない場合は難易度が高いため管理栄養士の仕事になります。

 

介護福祉施設

特別養護老人ホームや有料老人ホームでの給食は、利用者に合わせた食事を提供する必要があります。栄養士は利用者の食べる力に合わせて、きざみ食やとろみ食など調理方法を考えます。

 

児童養護施設

児童養護施設に入所している子どもたちの栄養面をサポートするのも栄養士の仕事です。栄養士は子どもたちの発育、発達に応じて食育を進め、施設を退所した後も自立した生活が送れるように栄養や食生活のサポートに務め、食材の発注から献立の作成、調理などをおこないます。

また、児童養護施設に入所した時点では生活習慣が身についていない子どももいますので、食事指導だけでなく、生活習慣の指導もおこなうこともあります。

 

 

まとめ

食や栄養についての知識を深め、献立を考えたり調理したりする栄養士。さまざまな就職先があるうえに、実務経験を積んで上位資格の管理栄養士の資格を取れば、さらに仕事の幅がさらに広がります。栄養教諭になって小中学校の教員になることも可能です。

また、栄養士は食についてのアドバイザーであるため、実生活でも栄養についての知識は家族の栄養管理に役に立ちます。栄養士の資格に有効期限はなく、更新も必要ありませんので取得すれば一生ものの資格です。栄養士を目指したい方は、どのような栄養士になりたいかを考えて、自分に合った栄養士養成施設を探しましょう。




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RUN-WAY編集部

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