シューマンらしさ満ち溢れる、シューマンのピアノ四重奏曲【ヴァイオリニスト/月元ハルカさん】

月元悠




2楽章 Scherzo molto vivace

音を短く切るスタッカートという技法が使われているテンポが速い曲です。シューマンの交響曲第2番の2楽章とも非常に類似しています!
ちなみにシューマンの交響曲第2番の2楽章はこちら

クラシック作曲家が再び自分の楽曲からモチーフやリズムを使うのは、よくあることですが、このような発見ができるのはまた楽しいですよね。

3楽章 Andante Cantabile

ピアノが切なく歌い、チェロが重厚感を出し、ゆっくり進んでいきます。この楽章では、弦楽器が音階のように上昇下降をするフレーズが見受けられます。終わりの方では4楽章の冒頭を匂わせる旋律が静かに奏でられます。

4楽章 Finale:Vivace

華やかなフィナーレです。楽器同士が同じ旋律を歌い上げるユニゾンで始まり、追いかけっこをしているようなフガートが特徴的です。明るく活発でそれぞれの楽器がファンファーレのように奏でていきます。

いかがだったでしょうか?
3回に渡ってシューマンの室内楽曲についてご紹介しましたが、シューマンは歌曲、ピアノ楽曲、弦楽曲そして交響曲など素晴らしい作品をたくさん残しています。シューマンらしい旋律をつかめることができたなら他の作品も今まで以上に楽しめることでしょう♪
次回もお楽しみに!

<プロフィール>
月元 ハルカ
長崎県出身。3歳よりヴァイオリンをはじめる。田代典子、木野雅之各氏に師事。これまでに、エドゥアルド・オクーン氏、豊嶋泰嗣氏、大山平一郎氏、ロバート・ダヴィドヴィチ氏、ハビブ・カヤレイ氏、加藤知子氏、小栗まち絵氏のマスタークラスを受講。また、ながさき音楽祭、球磨川音楽祭、霧島国際音楽祭、NAGANO国際音楽祭に参加、マスタークラス修了。各地で演奏活動を行う。西南学院大学 国際文化学部 卒業。現在、福岡教育大学 大学院 音楽科 修士課程修了。各地で演奏活動を行う傍ら、後進の指導を行う。クラシックをより身近に感じてもらうためのコラムサイト『COSMUSICA』(cosmusica.net)にて、連載「映画で学ぶクラシック」執筆中。




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RUN-WAY編集部

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