ベストプラクティスという単語を聞いたことはあるでしょうか。幾つかの複合的な意味がある言葉なので、何となく使い方が難しいと思ってしまいがちです。ここでは、具体的な使い方から正しいベストプラクティスの意味を導き出していきます。
ベストプラクティスには3つの意味がある?!
ベストプラクティスは、英語から生まれたビジネス用語です。「最も効率の良い方法」、「業界標準」、「まだ見ぬ最高の手法」、「成功事例」などなど、多くの派生的な意味を持っています。
「ベストプラクティス」というのは、「現時点でベストである」という根本的な意味があります。いまはベストでも、未来はベストではなくなる可能性があるのです。つまり、いつだってベストプラクティスを創造できるということです。
「ベストプラクティス」の意味を具体的な使い方から見る
「ベストプラクティス」の意味は、具体的な使い方を知ることによって理解しやすくなります。例とともに解説していきますので、近いシチュエーションを思い浮かべながら意味を理解していきましょう。
「ベストプラクティス」は情報共有で使う?!
情報共有を行う際、「ベストプラクティス」という単語がが出てくることがあります。この時、ベストプラクティスという単語はどんな意味を持つのでしょうか。
「このプロジェクトを進めるのに、【ベストプラクティス】ってどんなものだろう」
このように言われた場合、「ベストプラクティス」の意味は「最も効率の良い方法」という意味になります。仕事の進捗を図る際の会話内で出てきた場合は、ほとんどがこの意味にあたります。
最も効率が良いということは、ビジネスの発想として、じっくりと慎重に時間をかけて行うことよりも、競合他社に打ち勝つために今あるノウハウで一番早く業務を行いたいということになります。
「ベストプラクティス」の意味として最も多くつかわれることが多いのも、この意味でしょう。
「ベストプラクティス」は取引先に提案する時も使われる
取引先に何かの企画を提案するにあたって、「ベストプラクティス」が使われるケースがあります。
「当社のサービスは、【ベストプラクティス】だと思っております」
この場合、最初に紹介した「最も効率の良い方法」という意味は少し通りにくいですよね。相手から「質」を問われる質問を受けた際の回答は、「ベストプラクティス」の意味が「業界標準」となります。
新たな取り組みを行なうにあたって、何か新たなものを作り上げるとリスクを追う可能性は大いにあります。そんな時に、しっかりした質のものを提供できますよ、といった意味合いでつかわれているのです。
ベストプラクティスは成功事例という意味でつかわれることもあります。これも取引の際に使われることが多く、「ベストプラクティスを示せますか?」という用に使われることが多いようです。
見分け方として、相手から「業界標準ですか?」と聞かれることはあれど、「業界標準を示せますか?」とは言われないでしょうから、示してほしい、挙げてほしいなどと聞かれることがあれば、ほとんどの場合はこちらの意味となります。
「ベストプラクティス」は戦略会議にも登場する!
会社で戦略会議をしている間に「ベストプラクティス」と言われた場合は、どのような意味を持っている言葉になるでしょうか。
「今日の会議は【ベストプラクティス】を考え出そう」
このような言われ方をしたら、「まだ見ぬ最高の手法」という意味を持つ「ベストプラクティス」だと判断できます。ここまでの2つが現在と過去の「ベストプラクティス」だったのに対し、このシーンではベクトルが未来にむかっています。
「最も効率の良い方法」という意味でつかわれる可能性もありますが、それなら「考え出そう」ではなく「考えよう」となります。つまり、「最も効率の良い方法」はすでにあるものであり、「まだ見ぬ最高の手法」は0ベースであるということです。
まとめ
ここまで、「ベストプラクティス」の意味を具体的なシーンから読み解いてきました。どういうシチュエーションで「ベストプラクティス」を使うのかによって意味を変えるので、意味を考えたり使用するのが少し難しいですが、シーンを理解すればどのタイミングで使うべきか分かるはずです。