「営利目的」の意味と使い方とは?
「営利目的」という言葉を一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
会社は、利益を確保して、配当金をステークホルダーに支払ったり、繰越資産に計上したりします。
ここでは、「営利目的」の意味と使い方についてご紹介します。
「営利目的」の意味
ここでは、「営利目的」の意味についてご紹介します。
「営利目的」の簡単な意味としては、利益を確保するための活動目的です。
例えば、商品を販売する商売を考えてみましょう。
一般的な商行為のときは、顧客からもらう購入代金(売上高)から仕入費用(売上原価)を差し引きすると利益(粗利益)が計算できます。
なお、この利益は商品を購入してくれた人に全て還元することはありません。
というのは、利益が確保できないと会社として活動できないためです。
「営利目的」の使い方
ここでは、「営利目的」の使い方についてご紹介します。
例えば、住んでいる地域の公共施設やお店、お寺や神社などに掲げている次のような看板を見たことがあるのではないでしょうか。
「この場所で営利目的での勧誘や活動を固く禁止します。」
では、「営利目的」はどのような活動があるのでしょうか?
身近なものとして、スーパーや家電量販店などで新しい商品の提案などが開催されるときがあります。
これはもちろんお店の許可を得ていますが、お金を顧客からもらって利益を確保する活動ではありません。
扱っている商品を販売するための活動であるため、「営利目的」ではありません。
「非営利目的」と「営利目的」の違いとは?
では、「非営利目的」と「営利目的」はどのような違いがあるのでしょうか?
ここでは、「非営利目的」と「営利目的」の違いについてご紹介します。
「非営利目的」の組織は、関係者に財産の利益などを分配しません。
投資家は、「非営利目的」の組織には存在しません。
株式という考え方もなく、利益を追求するという意味では投資する意味もありません。
なお、「非営利目的」の組織の特徴は、利益を確保しても分配しないことです。
一方、「営利目的」の組織の特徴は、関係者に組織の内部の利益などを分配することです。
最もわかりやすい代表的な組織としては、株式会社があります。
株式会社は、株式を発行することによって資金を投資家から集めて、決算した後に配当金を利益に応じて投資家に分配します。
なお、配当日は会社によって違っています。
このように、業績をアップするための資金の調達と、確保した利益を持っている株式数によって投資者に配分するため、会社としては投資家のためにも利益を確保する必要があります。
これが「営利目的」の組織になります。
「非営利目的」の組織のメリット
ここでは、「非営利目的」の組織のメリットについてご紹介します。
「営利目的」の組織にはほとんど投資家がおり、従来とは違って投資家が意見をいうようになっています。
そのため、利益を確保することなどが要求されるようになっています。
このようなことがないことが、「非営利目的」の組織のメリットでしょう。
つまり、「非営利目的」の組織は、いろいろな運営上の方針についての意見がありません。
自分達が考える費用の範囲内で収益が少ない事業でも行うことができ、会費や寄付金などによって費用をカバーすることも、場合によってはできます。
「非営利目的」の組織のデメリット
ここでは、「非営利目的」の組織のデメリットについてご紹介します。
「非営利目的」の組織のデメリットは、設立したときのいろいろな基準が設けられており、これらが満たされないと設けられなく、時間がかかるということです。
また、「非営利目的」の組織は、利益を確保するものではないために税制が優遇されることがあります。
この税制優遇のために「非営利目的」の組織を設立することもありますが、優遇されるとは必ずしも限らないこともあります。
また、設立自体は簡単に誰でもできるため、世の中の信用が高くないこともデメリットです。
世の中の信用が高くないため、金融機関などとの交渉においてデメリットになることがあります。
「営利目的」の英語表現は?
ここでは、「営利目的」の英語表現についてご紹介します。
「for a profit」
「営利目的」の英語表現は、「for a profit」(フォー・ア・プロフィット)です。
「for a profit」は、正確にいうと「営利目的で」を意味する英語表現で、「a」を省略した「for profit」の形で使われるときもあります。
「for a profit」を使った例文としては、次のようなものがあります。
「sell for a profit」(セル・フォー・ア・プロフィット)の意味は、「営利目的で売る」になります。
「for-profit business」(フォー・プロフィット・ビジネス)の意味は、「営利目的の企業」になります。
なお、「営利目的で売る」の「sell for a profit」の英語表現は、「at」に「for」を替えて、「営利目的で売るものの名」を「sell」と「at」の間に入れて「sell ○○ at a profit」の形にすると「○○を営利目的で売る」を表現するようになります。
また、「営利目的で」の英語表現としては、「with a profit objective」(ウィズ・ア・プロフィット・オブジェクティブ)や「for the purpose of profit」(フォー・ザ・パーパス・オブ・プロフィット)」もあります。
「commercial」
「営利目的」の英語表現としては、「commercial」(コマーシャル)が表現する内容によって使われるときもあります。
「commercial」は、「商業的な」「営利的な」という意味があり、企業に関する営利行動について使うときが多くあります。
また、「commercial」の意味としては、「利益優先の」もあります。
このときは批判的な意味合いで使うため、文脈が良くないことが多くあります。
「非営利目的」の活動を社会貢献として行いたいと思っている方は、ネットなどでいろいろ紹介されているためにチェックしてみましょう。