サルベージとは?
サルベージは、「salvage」の英単語の読みをカタカナで表記したものです。
「salvage」は「salver」(救出する)というラテン語で、他動詞としての意味は引き揚げる、回収する、救い出す、名詞としての意味は(海難)救出、救助です。
サルベージは、転覆や沈没、座礁した船舶の曳航や引き揚げ作業のことをもともとは指しており、サルベージを行うためのクレーン船がサルベージ船です。
IT業界でもサルベージは使われており、データサルベージと海難関係と区分けしていわれています。
データサルベージは、データの読み込みが破損などのトラブルが発生してできなくなったり、誤ってデータを削除したりしたパソコンの記憶装置のハードディスクなどから、欲しいデータを取り出すことをいいます。
データサルベージの対象は、トラブル、水没が発生した端末などもあり、取り出すことができなくなったデータを取り出すものです。
また、破損やトラブルではなく、データが大量になってわからなくなったファイルなどを探すことも、データサルベージといいます。
ゲームでのサルベージの意味は、回収する、取り戻すということになります。
トレーディングカードゲームなどで、自分のカードが捨て札置き場にあるものを自分の手札として再度回収することをいいます。
サルベージは、遭難した積荷や人命などを救出するという意味から転じて、廃品のリサイクルをいうこともあります。
例えば、食材のフードロスを少なくするためのサルベージレシピやサルベージ料理だけでなく、鉄のリサイクルを行うために船や車などを解体するサルベージ会社などがあります。
サルベージの由来とは?
サルベージは、英語の「salvage」をカタカナで表現したものですが、救うこと、守ることの意味であるラテン語の「salvare」から由来しています。
英語の名詞では、海難救助や引き揚げ作業などの意味があります。
この英語の意味が、日本ではサルベージ船の作業として解釈されることが多くなっています。
サルベージのいろいろな分野での意味とは?
ここでは、サルベージのいろいろな分野での意味についてご紹介します。
遭難した船の人命・積荷・船体などを救助すること、海難救助、沈没船の引き揚げ作業
サルベージの意味としては、遭難した船の人命・積荷・船体などを救助すること、海難救助、沈没船の引き揚げ作業があります。
簡単にいうと、サルベージは海難事故からの積荷の回収作業や人命救助、沈没した船を引き揚げることです。
サルベージの類義語としては、次のようなものがあります。
海難救助(かいなんきゅうじょ)
海難救助の意味は、海難に遭った積荷や船舶の一部あるいは全部を救助することです。
引き揚げ・引き上げ
引き揚げ・引き上げの意味は、引き上げることです。
海難救助船(かいなんきゅうじょせん)
海難救助船の意味は、海難を起こした遭難者や船、貨物を救助するための船です。
廃品のリサイクル
サルベージの意味としては、廃品のリサイクルがあります。
サルベージは、壊れたものや古くなったものを修復して再度使うことをいいます。
サルベージの類義語としては、次のようなものがあります。
再利用(さいりよう)
再利用の意味は、一旦使ったものを、再度他の機会に使うことです。
リサイクル
リサイクルの意味は、有効な資源の利用、環境汚染を防ぐために、原料として廃棄物を再生して使うことです。
リユース
リユースの意味は、再度使うこと、もう一度そのままの形で使うことです。
コンピューターの光ディスクやハードディスクなどの破損したものからデータを取り出すこと
サルベージの意味としては、コンピューターの光ディスクやハードディスクなどの破損したものから情報(データ)を取り出すことがあります。
価値のある積荷を沈没船の中から引き揚げるという意味から、救助が困難なところから救出することのイメージで、普通では読み取れない破損した光ディスクやハードディスクなどから情報(データ)を取り出すようなときに使われます。
断片的な記憶を思い出すようなときも、サルベージが使われることがあります。
サルベージの類義語としては、次のようなものがあります。
リカバリー
リカバリーの意味は、破損したハードウェアや情報(データ)などを復旧することです。
リストア
リストアの意味は、バックアップされた情報(データ)やファイルを使って元に戻すことです。
デコード
デコードの意味は、他の形式に変換されたデータをある一定の規則に従って元に戻すことです。
暗号化されたデータ、圧縮されたファイル、文字コードなどを、元に戻すことをいいます。
報酬をとって詐取された手形などを取り返すこと
サルベージの意味としては、報酬をとって詐取された手形などを取り返すことがあります。
簡単にいうと、法外な報酬を支払って手形詐欺で奪われた手形を取り戻すことです。
融通手形を資金繰りが厳しく、融資を受けられない会社に振り出させて、これを奪うパクリ屋に対し、この会社がサルベージ屋を報酬を支払って雇い、奪われた手形を取り返すという、裏社会で登場するものです。
サルベージの類義語としては、次のようなものがあります。
ぱくり屋(ぱくりや)
ぱくり屋の意味は、債権者に手形の割引きや仮差押えの手続きの話などをして、預かった供託保証金や手形を持ち逃げする者です。
融通手形(ゆうづうてがた)
融通手形の意味は、商業手形とみせかけて資金を融通するために振り出される手形です。
好意手形(こういてがた)
好意手形の意味は、信用のある人に頼んで資金を調達するために支払人になってもらって、受取人が自分になって振り出してもらうことです。
サルベージの英語表現とは?
ここでは、サルベージの英語表現についてご紹介します。
サルベージの英語表現は、「salvage」です。
「salvage」の意味は、積荷や船体引き揚げ、データの復旧などです。
「salvage」を使った例文としては、次のようなものがあります。
- 「Treasures were salvaged from the wreck.」(財宝がその難破船から引き上げられました。)