「エポックメイキング」の意味とは?
「エポックメイキング」の意味は「新しい時代を切り開く」ということです。
「エポック」という言葉そのものは、フランス語、英語にあります。
もともとの意味は「時代」ということしたが、今までになかったような画期的、革新的な時代、新しい時代を切り開くくらいの意義があることをいうようになりました。
もともと「メイキング」の意味は作るということで、「エポックメイキング」の意味は革新的な事象・事柄を起こす、新しい時代を作ることをいいます。
時代を作ったといえるくらいの新しさが、「エポックメイキング」には必要です。
「エポックメイキング」といわれる物事や事象が登場する前後では時代が全く違って、はっきりと区分けできるくらいの違いがあるときに使われます。
例えば、カラーとしては、だんだんとグラデーションのように変わっていくようなものでなく、その部分のみくっきりと切り取ったように、完全にカラー分けされた状態をイメージするとよくわかるでしょう。
「エポックメイキング」の使い方とは?
ここでは、「エポックメイキング」の使い方についてご紹介します。
誇大な表現に「エポックメイキング」は注意する
「エポックメイキング」は、よく「エポックメイキングな考案」などというような言葉で使われます。
「エポックメイキング」を少し改善したり改良したりするくらいのときに使えば、誇大な表現に見られるため注意しましょう。
「エポックメイキング」を使った例文
ここでは、「エポックメイキング」を使った例文についてご紹介します。
「ガンダムは、エポックメイキング的な作品でアニメの従来の常識を覆すようなものです」
「ガンダム」は、ファンの多くを虜にしているアニメ作品で、40年間近くオンエアしてから経ちますが、現在でも人気があるシリーズ化されているアニメであるということは、多くの人がわかっています。
このアニメは、全く従来のものとは違った考え方の作品として、「エポックメイキング」なものです。
「人類が進化したのは、自然の地球の流れの中にエポックメイキングないくつかの出来事があったためです」
地球が生まれて非常に長い40数億年という期間が経っていますが、それほど人間の歴史は長くありません。
しかし、人間が進化するプロセスにおいては、「エポックメイキング」な出来事がいくつもあったはずです。
「エポックメイキング」を使った例文としては、これ以外に次のようなものがあります。
- 「エジソンの多くの発明の中では、白熱灯が最もエポックメイキングなものだろう。」
- 「T型フォードは、非常に人々の暮らし自体が変わったエポックメイキングな車である。」
- 「活版印刷は、エポックメイキングな技術で、2つにキリスト教を分けるくらいの大きな改革を牽引した。」
- 「長篠の戦いで織田信長が採用した三段撃ちは、エポックメイキングなもので戦のスタイルを革新した。」
「エポックメイキング」を使うときに注意することとは?
「エポックメイキング」の意味は「革新的な」「画期的な」ということから、これまでの考え方では想定できないような技術・思想・文化・習慣が生まれることによって流れが新しく起きるときに使われます。
しかし、「エポックメイキング」を使うのは、少しの目新しいことについてではなく、流れを大きく変えるときに限定するようになるため、このことについては注意する必要があるでしょう。
「エポックメイキング」の類義語とは?
ここでは、「エポックメイキング」の類義語についてご紹介します。
「新次元を開く」
「エポックメイキング」の類義語としては、「新次元を開く」があります。
次元というのは、座標の数として数学的には定義され、指標として空間の広がり具合などを表現するものであり、物理的には時間・長さ・質量を掛けたもので表現したものです。
物事を行ったり考えたりするときの水準を表現する概念に対して、日常的には使われます。
「新次元を開く」の「次元」は、日常的な用法でのニュアンスで使われており、今までなかった概念を創ることを表現しています。
「革命的」
時代を変えるくらいの変化という「エポックメイキング」の意味の類義語としては、「革命的」があります。
「改める」という意味が「革」にはあります。
「天命」を表現する「命」と一緒になってできた「革命」は、王朝が変わることをもともと表現した言葉です。
中国においては権力と王朝が一体であったので、完全に天下が入れ替わって、革命における急激な変化は非常に大きなものでした。
そのため、「革命的」は、非常に変化が激しい様子をいう「エポックメイキング」の類義語として使えます。
「最先端」
「最先端」の意味は、今までになかったような新しさがあるということで、「エポックメイキング」の類義語といえます。
最も時代の流れの先を走っている様子を「最先端」は表現していますが、基本的に現在の時点であり、さらに今後新しいものが出てくることによって古くなることも充分に想定できます。
後の時代からみても「エポックメイキング」であるのは、革新的で画期的であり続けるくらいの変革を起こしたものであることを考慮すれば、「最先端」は少し異なったニュアンスがある言葉といえます。
「アバンギャルド」
「アバンギャルド」は、フランス語で芸術のジャンルにおける「エポックメイキング」な傾向を表現する言葉です。
もともとは少数の精鋭の部隊として最も前線で戦う軍隊の言葉でしたが、革命政党や革命運動の指導部という意味になりました。
この後、権威や伝統に逆行して表現スタイルの新しい境地を目指す芸術の傾向や運動のことを、「アバンギャルド」というようになりました。
「エポックメイキング」の言い換え表現とは?
「エポックメイキング」の言い換え表現としては、次のようなものがあります。
「新しい時代の到来を告げる」
「新しい時代の到来を告げる」の意味は、「今までの思想や時代、文化とは次元が違う新しい技術や発想、文化、思想などが誕生して拡大することによって新しい時代が来ることを体感する」になります。
「一時代を画する」
「一時代を画する」の意味は、「一線を今までの時代とは画する」ということで、「今までの発想や流れとは全く違う物事」ということができます。
「エポックメイキング」の英語表現とは?
「エポックメイキング」の英語表現としては、「epoch-making」になります。
基本的に、「epoch-making」という英単語を語源にして、カタカナ語の「エポックメイキング」というものが誕生しました。