「フリーアドレス」の意味とは?採用する理由やメリット、デメリットなどを解説




「フリーアドレス」の意味とは?

「フリーアドレス」とは、社員が自分の席を持たないで自由に席が選べる事務所のスタイルです。

従来の事務所であれば、決まったところに自分の机を置いて仕事をしていました。

一方、「フリーアドレス」は自分の席という考え方を止めて、使っていない席や自由なところで仕事ができます。

「フリーアドレス」を採用する理由とは?

「フリーアドレス」を採用する会社が多くなってきた理由としては、考え方として「ナレッジワーク」ということがあります。

「ナレッジワーク」は、決まった仕事を行うのみでなく、価値をマーケットに対して創るものです。

しかし、現代は、ものを消費するのみの社会から生活の一部としてものの消費は考え、価値観やサービスまでも消費する社会へ変化してきたため、考え方として必然的に確立されたものです。

「ナレッジワーク」は知的創造を行うため、インタラクティブでオープンなノンテリトリアル・オフィスが必要になりました。

ノンテリトリアル・オフィスは、領土がないオフィス、つまり「フリーアドレス」です。

「フリーアドレス」は、偶発的な接触や出会いが生まれることに効果があります。

「ナレッジワーク」においてコミュニケーションパフォーマンスをアップし、最大限にスキルをサポートするために、オフィスを「フリーアドレス」にすることが大切です。

「フリーアドレス」を採用するメリットとは?

ここでは、「フリーアドレス」を採用するメリットについてご紹介します。

コミュニケーションが全社的に活発になる

「フリーアドレス」の時は、別の部署の人と交わるチャンスが多くなります。

情報を組織の中で交換するのみでなく、関係が全くない部署の人とやり取りする中において、意見が自由闊達に交換できるようになります。

そして、組織における縦の壁が無くなることによって、コミュニケーションが全社的に活発になることが期待できます。

「フリーアドレス」は、社外にもコミュニケーションを拡大する可能性があります。

「フリーアドレス」はいろいろな繋がりを生み出すため、採用する価値があるでしょう。

アイデアの創造を促す

「フリーアドレス」は、一定の組織の中で話し合う時や自分だけで考えている時と違って、意見をいろいろな価値観を持っている人と交換することができます。

意見を活発に交換することは、オリジナリティに溢れたコラボレーションの誕生やイノベーションの創造というようなアイデアの創造を促します。

それまでわからなかった価値がわかったり、価値を新しく創れたりすると、会社の存在価値自体も大きくアップするでしょう。

このように大きな力を、「フリーアドレス」は持っています。

主体的な社員の行動力がアップする

毎朝出勤して同じところに座って、決まった仕事を繰り返していれば、現在、本当に自分がやりたい仕事は何か、自分に要求されている仕事は何かなどについて考えるチャンスを逃してしまいます。

しかし、「フリーアドレス」の時は、どこに座るか、何を席に座ってするか、席の周りの人と自分がどのように関係していくかについて、自分で考える必要があります。

座る席を選ぶことについても、自分で考えて行動するという主体的な行動力がアップします。

事務所の費用が低減できる

「フリーアドレス」の時は、会社は社員の全ての席を準備する必要がありません。

実際に在籍している割合を掴んで、トータルの座席数をこの数を目安にして準備するので、従来のように決まった席で仕事を行っていた時より事務所の費用を低減することができます。

空いたスペースは仕事を行う以外に、例えばコミュニケーションスペースなどに利用すると、より豊かな考えを生み出すスペースの創造ができます。

スペースが少なくなるだけでなく、別のジャンルに空いたスペースを振り分けることができます。

きれいな机にするようになる

決まった自分の席で仕事をしている時は、自分の机の上や周りには文房具が出っぱなしになっていたり、使用していない資料が積み重なっていたりするのではないでしょうか。

しかし、「フリーアドレス」を採用した時は、仕事が終わるとともに、使用した共通の書類などはファイリングして収納し、個人用のロッカーに自分の書類は収納し、文具コーナーに文具は収納するなど、使用していた机の上や周りを整理するため、常にきれいな状態になります。

また、意識して事務所の資料の電子化やペーパーレス化、共有の備品の在庫管理ができるため、備品の購入費や印刷費の低減のチャンスが多くなります。

総務省行政管理局で事務所を実際に改修した時も、次のような効果があったそうです。

  • 個人の机の周りの文書が約8割少なくなった
  • 約7割の職員は仕事をしやすくなったと回答した
  • コピーやカラープリントの数が半分になった

「フリーアドレス」を採用するデメリットとは?

ここでは、「フリーアドレス」を採用するデメリットについてご紹介します。

どこに誰がいるかわからない

自分の席が決まっていると、座席表によってどこにいるかわかります。

本人がもしいない時は、メモなどを置くこともできます。

しかし、「フリーアドレス」の時は、どこに誰がいるかわからないので、直接会いたい時は探す必要があります。

用件がチャットやメールで住むのであれば、どこにいても問題ありません。

しかし、コミュニケーションを直接図りたい時は、どこに相手がいるかわからないには少し大変です。

採用する時に費用がかかる

省スペースが「フリーアドレス」によって実現でき、空間的に費用低減ができます。

しかし、次のようなことが必要になります。

  • ネットワークの無線化
  • 事務所のレイアウトを変えることに伴う工事
  • 個人用キャビネットというような設備の準備
  • パソコンや携帯というような電子機器の整備
  • 勤怠の出退勤などの管理方法の確立

「フリーアドレス」でオフィス空間を居心地がいいものにするためには、費用がそれなりにかかります。

「フリーアドレス」の採用を検討する時は、採用する目的に適した規模の確認、綿密な採用プランの立案、整備するための準備というような費用を考慮しましょう。

集中できない

「フリーアドレス」は、周りのメンバーや仕事をする環境が毎日変わります。

周りの電話の声や会話、周りと距離が近いことなどのため、集中できなかったり、ストレスになったりします。

そのため、次のようなことなどに取り組む必要があります。

  • 事務所のレイアウトの工夫
  • 会話や電話などの規則の設定
  • プライベートスペースとオープンスペースの両方の準備

このようなことによって、労働生産性を保つことができます。




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RUN-WAY編集部

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