合理主義の意味とは?
合理主義の意味としては、次のように一般的なものと哲学におけるものがあります。
一般的な合理主義の意味
合理主義の一般的な意味は、「論理的・理性的に割り切る態度」ということです。
人が生活するためには、いろいろな物事について判断して行動する必要がありますが、合理主義的な態度は常識や慣習に囚われなく、最も効率がいい方法を理性的に割り切って選ぶということです。
哲学における合理主義の意味
合理主義の哲学における意味は、哲学の合理主義哲学といわれる学派のことをいいます。
合理主義哲学というのは、経験や感覚、論理や理性を尊重して、特定の原則や原理に適合するものを受け入れる態度をとります。
具体的には、正しい道に到達できるのは合理的な理性によってだけであると言う考え方です。
合理主義哲学の祖は、有名な「われ思うゆえにわれ在り」ということを唱えたルネ・デカルトであるとされています。
合理主義の類義語とは?
ここでは、合理主義の類義語についてご紹介します。
排他主義
排他主義というのは、特定の原則・原理や、自分やその仲間の価値基準に合うるもののみを受け入れて、これに合わないものを排除することです。
排他主義そのものは、合理主義と同じものではありませんが、合理主義が極端に行き過ぎて、自分の価値基準に合わないものを排除することが強くなると、排他主義になる時もあります。
合理主義が極端になると、排他的な思考になる可能性があります。
効率主義
合理主義の考え方は、目的を達成するために非常に物事を効率的に判断するため、効率主義とも同じような意味があります。
効率主義というのは、最も効率的かつ最短の方法によって目的を達成することです。
ビジネスシーンでは、最小の予算や最短の時間などを目指します。
合理的な考え方が効率主義であるため、合理主義の考え方と同じようなところがあります。
功利主義
功利主義は、発音が合理主義と同じような感じです。
功利主義というのは、ベンサムというイギリスの経済学者が唱えた考え方で、「幸福や快楽をもたらす行いが善である」とする考え方をベースにした、第一に功利を考えるものです。
なお、功利の意味は利益と幸福ということであり、合理とは関係ありません。
合理主義者の特徴とは?
ここでは、合理主義者の特徴についてご紹介します。
物事や行動の効率を優先する
合理主義者は、無駄な手間や無駄な時間を嫌います。
そのため、物事や行動の効率を常に優先していることがあります。
合理主義者は、効率を優先するので、同時にいくつかの物事を進行させ、空いた時間を利用することが得意です。
判断力が冷静である
最短を選ぶためには、何が現在必要であるかを考える必要があります。
物事を合理的に進めるためには、判断力が冷静であることが必要です。
合理主義のものの考え方は、影響を慣習や感情などに受けにくいという特徴があります。
常に計画的に行動する
合理主義者は、答えや結果に行きつくまでに遠回りにならないように、最短のプランを立案して遂行します。
常に計画的に行動するので、イレギュラーなトラブルが起きると、応対が途端にできなくなることもあります。
そのため、合理主義者は柔軟さがないともいえます。
損得の見極めが早い
合理主義者は、普段から無駄かどうかと繰り返して取捨選択しているので、基本的に損得の見極めが早く、決断力があるでしょう。
無駄が好きでないため、自分が損することには関わろうとしなく、協調性がないと考えられる時もあります。
本心をあまりいわない
合理主義者は、自分の気持ちを相手に伝えることによって、不利益が自分にあるかもしれない、変化が相手との関係に起きるかもしれないということを先に考えるため、自分の感情をいわないことがあります。
本心をいうことによって自分が不利益になって、余計なトラブルが起きないようにという考えで、相手に合わせるようになります。
合理主義者の行動とは?
ここでは、合理主義者の行動についてご紹介します。
効率を考える
合理主義者は、効率を考えることがあります。
合理主義者は、絶対に効率が良くないことはしたくないと考えています。
そのため、自分がやらなくてはならないことややりたいこと、どうするのが目的を達成するためには効率がいいかをいつも考えています。
時間を少しでも有効に使うため、最も効率を重視するのは、代表的な合理主義者といえるでしょう。
必要ないこと・無駄なことはしない
合理主義者は、必要ないこと・無駄なことはしません。
これは効率を考えるともダブりますが、合理主義者は余計なことをして時間がかかるのを非常に嫌がる傾向があります。
例えば、ショッピングのついでに別のお店を訪問したり、欲しいものが特にないにも関わらずお店になんとなく入ったりすることは絶対にありません。
ショッピングに行く時は、何をどこで買うか、お店をどのような順番で回るかを前もって決めています。
冷凍が必要なものや重いものなどは、ショッピングの最後に買うなどを決めているため、ショッピングが上手にできるともいえるでしょう。
混雑を嫌がる
合理主義者は、混雑を嫌がります。
例えば、観光地やお祭り、バーゲンセールなどのように混雑するところにはあえて行こうとは考えません。
というのは、混雑しているために時間がいつも以上にかかって、効率が良くないと考えてしまうためです。
合理主義者の本音は、できるだけ早く終わらせたいということであるため、効率が混雑によって下がるのは防ぎたいのでしょう。
混雑しているのであれば、他の所に行った方がいいと考えています。
お金を上手く管理する
合理主義者は、お金を上手く管理します。
合理主義者は、もともと自分の得になることに対して関心や興味が高いため、お金を上手く管理します。
お金が上手く管理できると、自分の生活も得になるでしょう。
そのため、お金の貯め方や使い方も合理主義者は上手であり、衝動的に買うようなことはありません。
基本的に、必要なものだけを買うことがモットーであるため、借金をすることもなく、無駄遣いもすることもないでしょう。
本心をほとんどいわない
合理主義者は、本心をほとんどいいません。
面倒なことを合理主義者は嫌う傾向があるため、相手との関係が自分の発言によってどのように変わるか、どのような自分がその場に相応しいか、などをいつも考えています。
合理主義者は、このようなことをいつも考えているため、ほとんど本心をいうことはありません。
そのため、合理主義者は「つかみどころがない」と考えられてしまう時もあるでしょう。