「一所懸命」の意味とは?
「一所懸命」の意味は、「何かを命がけでする様、すること」です。
物事を成し遂げるために必死で取り組むことで、「いっしょけんめい」と読みます。
使い方としては、「一所懸命努力する」「一所懸命勉強に取り組む」などがあります。
「一所懸命」の「一所」の意味は、「一つの場所」ということです。
この由来は、中世に、自分の所領を武士が最大の頼みとして暮らしていたことです。
その当時の土地は、命をかけて守るべきもので、暮らしの全てでした。
そのため、「一所懸命」という言葉が、「全てを住んでいる土地に懸ける」という意味で使われるようになりました。
この後、「何かを必死にする」という意味にだんだん変わっていき、この意味合いで現在はほとんど使われるようになっています。
「一生懸命」と「一所懸命」の違いとは?
ここでは、「一生懸命」と「一所懸命」の違いについてご紹介します。
「一生懸命」は「一所懸命」から派生した言葉である
「一生懸命」と「一所懸命」は「物事に全力で打ち込む」という意味は同じですが、「一生懸命」には「領地を命をかけて守る」という意味が派生した時期から考慮してありません。
「一生」の意味は、「人生に関係する重大なこと」「二度と生きている間にないようなこと」ということです。
現在では一般的に「一生懸命」を使う
「一生懸命」は「一所懸命」から派生したものですが、長らく誤った使い方であるとされてきました。
しかし、現在では誤った使い方ではなく、むしろ一般的に「一生懸命」を使うようになっています。
というのは、「一生懸命を多くの人が使っており、定着している」「使われる意味が一生の方が伝わりやすい」ためです。
しかし、学生時代に一生懸命は誤った使い方であると習ったため違和感があるような人もいます。
相手のイメージが心配なときは、他の言葉に言い換えるのも方法の一つです。
「一生懸命」は意図がないときに使う
「物事に全力で打ち込む」ときに、「一生懸命」は使えます。
しかし、先にご紹介したように、現在では一般的に「一生懸命」に「一所懸命」は統一しています。
そのため、「一生懸命」は意図がないときに使います。
基本的に、「一生懸命」は新聞や教科書、ニュースでも使っています。
しかし、文学作品や外部からの寄稿などのときは、「一所懸命」を原文通り使うときもあるようです。
「一所懸命」な人の特徴とは?
ここでは、「一所懸命」な人の特徴についてご紹介します。
真剣に嫌なことでも取り組む
「一所懸命」な人は、真剣に他の人が嫌がることでも取り組みます。
職場の人がやりたくないことでも率先して手を上げたり作業したりして、仕事を「一所懸命」にこなしていきます。
「一所懸命」に作業をするため、目上の方や上長からは人気があり、後輩や部下からは尊敬されます。
「一所懸命」に仕事をするのも当然である
給料を会社からもらって、「一所懸命」に手を抜くことなく真剣に職場の決まりを守りながら仕事をします。
仕事については「一所懸命」であるため信頼も厚く、仕事もできる人になります。
細かなことでも「一所懸命」に取り組むことが大切であると思っています。
「一所懸命」に努力するのが当然である
「一所懸命」な人は、「一所懸命」に取り組まない人が考えていることがわかりません。
時間を同じように使うのであればダラダラと仕事するよりも、「一所懸命」集中して努力する方が自分の利益になると思っています。
手を抜きたいと思っている人からは、疲れるや暑苦しいと思われるときもあります。
「一所懸命」でない人を「一所懸命」な人は許せない
「一所懸命」に自分が取り組んでいることについて、適当に時間を潰したり、手を抜いたりしている人は我慢できなく、信じられません。
そのため、上長などに「一所懸命」に仕事をしていない人を報告するときもあります。
強い正義感があるために行なっているものですが、一緒に仕事をしている人にすればムカつくなどと思われるときもあります。
目立って存在感がある
「一所懸命」な人は、掃除をしていても仕事をしていても「一所懸命」であるため、周りから強い存在感があります。
強い存在感があるため周りからは目立って、周りの人は「一所懸命」な姿に自分がサボっているように見えたりします。
仕事ができるため早く出世する
真剣に仕事に取り組むため、仕事ができるときが非常に多くあります。
真剣に「一所懸命」に取り組むために、仕事も早く覚えて、早く仕事が終わるため頼られるようになります。
仕事ができて信頼されるため、早く出世します。
めんどうくさい、うざいと思われる
「一所懸命」な部分を周りに押し付けることもあるため、めんどうくさい、うざいと思われるときも多くあります。
「一所懸命」なことを押し付けられる人は困惑してしまいますが、基本的に真剣な「一所懸命」な人を認めるようになります。
「一所懸命」なふりをする人の特徴とは?
仕事に「一所懸命」に取り組んでいる人もいますが、「一所懸命」なふりをしている人もいます。
ここでは、「一所懸命」なふりをする人の特徴についてご紹介します。
仕事ができないが「一所懸命」な人もいる
仕事を新しく覚える、仕事を覚えるのが得意でない人もいるため、「一所懸命」であるが物覚えが良くない、あるいは「一所懸命」であるが仕事ができないと思われるときもあります。
しかし、「一所懸命」に取り組んでいるため、周りの人からは仕事ができなくてもいい思われるときもあります。
「一所懸命」になれないため手抜きする
「一所懸命」に自分がなれないのをわかっているため、「一所懸命」に行動しているふりをします。
サボることを見つけるのが得意で、一応「一所懸命」に仕事をしていますと振舞っていますが、周りの同僚などには実際にはバレていることが多くあります。
仕事しているふりをしているとよくいわれます。
仕事を「一所懸命」にしているふりをする
「一所懸命」な人と違って、頑張れない、怒られたくないなどの人のときは、「一所懸命」なふりをします。
「一所懸命」に仕事をして頑張っていることを、周りにはアピールをしながらダラダラと仕事をします。
このような人は、休みの回数やトイレの回数が多くなります。
「一所懸命」になったふりをする
仕事でわからないことがあったり、話をしていることがわからなかったりしても、わかったふりをします。
わからないことを誤魔化すために、「一所懸命」にわかったふりをします。
素直にわからないことは聞くといいのに、わからないことが恥であると思って「一生懸命」にわかったふりをします。