「いづれ」と「いずれ」の違いとは? 使い方や類義語、例文などを解説




「いづれ」と「いずれ」の違いとは?

「いづれ」と「いずれ」はいずれも日本語ですが、現代仮名遣いと歴史的仮名遣いが日本語にはあります。

この中でも、四つ仮名(よつがな)の「ぢ・じ」「づ・ず」は迷いやすい表記の一つです。

「ぢ」や「づ」が歴史的仮名遣いでは使われており、歴史的仮名遣いに「いづれ」もなります。

「いづれ」は、現代語に比較的近い表現であるため、現代でも使われることがあります。

必ずしも「いづれ」が間違いということではありませんが、標準語の現代で使われる現代仮名遣いとして正しい表記は「いずれ」になります。

普段の文面や口語の中では、一般的に「いずれ」の表記であるというくらいに考えておきましょう。

「いずれ」の使い方とは?

ここでは、「いずれ」の使い方についてご紹介します。

ビジネスシーンで「いずれ」は使える

「いずれ」は、社交辞令的にビジネスシーンで使うことがあります。

相手に対して、「そのうち」や「近々」などと言い換えられる「いずれ」の意味に含まれている曖昧さを利用することによって好意を示すことができます。

「いずれ」を使った例文

「いずれ」を使った例文としては、次のようなものがあります。

  • 「いずれのプランでもご利用できます。」
  • 「高い評価をいずれもいただいております。」
  • 「いずれあの男は痛い目にあうだろう。」
  • 「いずれまたお会いしましょう。」
  • 「あのカップルはいずれ別れるだろう。」

「いずれ」を使うときに注意すること

「いずれ」の意味に含まれている曖昧さに、「いずれ」を使うときは注意しましょう。

「いずれ」は、正確なスケジュールなどの約束をするときには使わないようにしましょう。

「いずれ」を使うシーンに注意しないと、痛い目に遭うようになるでしょう。

「いずれ」の漢字表記とは?

「いずれ」の漢字表記としては、「孰れ」や「何れ」があります。

「何方(いづへ=どこへ)」や「何処(いづこ)」などと日本の古文書では使われていたため、適切な漢字表記として「何」が設定されています。

中国史などで「孰れ」は使われており、親しみがあまりない漢字表記であるため、一般的に「何れ」になると考えておきましょう。

「いずれ」の類義語とは?

「いずれ」の類義語としては、大きく分類すると、人や物、事項について表現する物的な意味、ちょっと先の未来を表現する時間的な意味があります。

物的な意味の類義語としては、次のようなものがあります。

どれ、どちら、どっち、どちらも、どなた、どれか、どなた様、皆、みんな、双方、両方、どちらにしても、ともかく、どれもこれも、結局、つまるところ、なんにせよ、それはさておき、どうせ、何しろ、どの道

時間的な意味の類義語としては、次のようなものがあります。

もうすぐ、近いうちに、間もなく、近日中に、そのうち、ほどなく、そう遠くない将来、やがて、近日の内に、早晩、遅かれ早かれ、近々、遅からず、後日、そろそろ、どのみち、いつか、最終的に、他日、いつか、追々

未来のような時間的表現としても「いずれ」は使えるため、上手く使いわけることによって有効に社交辞令として利用できます。

ここでは、同じような意味の「いずれ」と「近々」を使いわけるときの例文についてご紹介します。

「いずれ」を使った例文としては、次のようなものなどがあります。

  • 「いずれまたご一緒できればと希望しております。」

この例文は、「いつになるかわからないが、機会があるとご一緒したい。」という意味で、相手に対する好意を表現する言葉として使えます。

「近々」を使った例文としては、次のようなものなどがあります。

  • 「近々またご一緒できればと希望しております。」

この例文は、「ご一緒する約束を取り付けたい」という意味です。

「いずれ」の意味としては「近々」に近いものが含まれていますが、「はっきりと物事を決めない」という曖昧さがある表現であるため、社交辞令で使いやすいものの一つです。

「いずれ」が含まれる英語表現とは?

「いずれ」はよく日本語でも使われるため、英語表現でも使われることが多くあります。

ここでは、「いずれ」が含まれる英語表現についてご紹介します。

「どちら」などを表現する「いずれ」の英語表現

「which」や「either」が、「いずれ」の英語表現になります。

「which」や「either」を使った例文としては、次のようなものがあります。

  • 「Which is my watch?」(いずれが私の腕時計ですか?)
  • 「In either case I disagree.」(私はいずれのケースでも反対です。)

「そのうち」「結局」などを表現する「いずれ」の英語表現

「sometime」や「someday」が、「いずれ」の英語表現になります。

「sometime」や「someday」を使った例文としては、次のようなものがあります。

  • 「Call me sometime.」(いずれ電話をかけてください。)
  • 「Someday they will break up.」(いずれ彼らは別れるだろう。)

「いずれも」の英語表現

「both」や「all」が、「いずれも」の英語表現になります。

「both」や「all」を使った例文としては、次のようなものがあります。

  • 「Both are hers.」(いずれも彼女のものです。)
  • 「All of them was weak.」(彼らはいずれも弱かった。)

「いずれか」の英語表現

「select」「choose」「one」が、「いずれか」の英語表現になります。

「select」「choose」「one」を使った例文としては、次のようなものがあります。

  • 「Please select one.」(いずれかを選んでください。)
  • 「Please choose one.」(いずれかを選んでください。)
  • 「One is her pen.」(いずれかは彼女のペンです。)

「いずれにしても」の英語表現

「in any case」や「whether」が、「いずれにしても」の英語表現になります。

また、「いずれにしましても」「いずれにいたしましても」も同じような英語表現になります。

「in any case」を使った例文としては、次のようなものがあります。

  • 「In any case, no one knows the truth.」(いずれにしても、誰も真実は知らない。)




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RUN-WAY編集部

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