「回答」と「解答」の違いとは?
ここでは、「回答」と「解答」の違いについてご紹介します。
「回答」の意味
「回答」の意味は、要求や質問に答えることです。
例えば、「社員に対する業務アンケート」や「顧客の要望を聞く書類」などは、要求や質問にあたります。
「回答」は、相手からのこれらに対するレスポンスや答えになります。
「解答」の意味
「解答」の意味は、問題を解いて答えを出すこと、あるいはその答えです。
例えば、「英語の問題に解答する」というように使われ、正しい答えを見つけることです。
「回答」と「解答」の違い
「回答」と「解答」の違いは、答えの内容が「回答」はいろいろですが、「解答」は正しい答えがあると考えればよくわかるでしょう。
「回答する」と「解答する」の使い分けとは?
ここでは、「回答する」と「解答する」の使い分けについてご紹介します。
「回」の意味は、返す、戻るなどです。
そのため、「回答」の意味は「答えを返す、戻す」であり、答えの内容は触れません。
返される内容が、問いをした相手によって違うこともあります。
一方、「解」の意味は解き明かすということです。
そのため、「解答」の意味は、問題や意味を「解き明かした結果に得られる答え」です。
問題に対するゴールがこのときの答えであり、問題が同じときは答えが同じになります。
「回答する」はアンケートやインタビューで使う
答えの内容がいろいろなものとしては、顧客へのアンケートや街頭インタビューなどがあります。
これらは、同じ設問でも答えが問われた人によって違います。
同じ商品についても、満足かどうか、あるいはどの部分に対してそう思ったか、などが違うでしょう。
このように、答えがいろいろあるものについては、「回答」を使いましょう。
「解答する」はクイズやテストで使う
クイズやテストについては、基本的に問いについての正しい答えがあります。
質問する人は、そのクイズやテストについて正しい知識を使って、正しい解に辿り着くことを相手に求めています。
このように、一つの正解を相手に求めるときは、「解答」を使いましょう。
「回答」の使い方
「回答」は、アンケートなどの返答だけでなく、社内連絡やメールなど、ビジネス文書で使われることが多くあります。
例えば、「お忙しいところ恐縮ですが、アンケートにご回答いただけますようお願いいたします。」などのように使います。
「解答」の使い方
「解答」は、公文書やビジネス文書で使うことはあまりありませんが、社内報や資格試験などでは見ることもあるでしょう。
ビジネスシーンで使うことが少ないため、使い方を間違わないようにしましょう。
例えば、「こちらは先月の社内報に載ったクイズの解答です。」などのように使います。
ビジネスシーンで使える「回答」と「解答」を使った例文とは?
ここでは、ビジネスシーンで使える「回答」と「解答」を使った例文についてご紹介します。
職場などで「かいとう」を使うシーンは、メールでのやり取りが多くあるでしょう。
ここでは、社内メールを送るときに使う例文についてご紹介します。
- 「アンケートの回答期限は明後日です。期限までに必ず回答いただきますよう、よろしくお願いします。」
このように、アンケートのときは個人の意見や考えを答えるため、「回答」を使います。
また、資格試験についての案内メールを送るときの例文は、次のようになります。
- 「先日実施した資格試験の解答を添付します。各自チェックしてください。」
答えを導き出すテストや試験などのときは、「解答」を使います。
また、社内で同僚などに質問をしたときにお礼をいうときの例文は、次のようになります。
- 「先日は〇〇についての質問に回答いただき、ありがとうございました。」
このときは、「質問」についての答えがいろいろあるため、「回答」を使います。
漢字の間違いは、可能な限り社会人として避けたいでしょう。
実際に使うシーンは、このように例文で考えてみるとイメージしやすくなります。
「回答」の類義語とは?
「回答」の類義語としては、「応答」と「返答」があります。
「応答」の意味は「口頭での問いに口頭で返す」ということであるため、「メールに応答する」とは使いません。
一方、「返答」の意味は「回答」と同じであり、問い合わせやメール、質問などに対して返事するときに使われます。
これ以外に、「返事」や「答申」なども類義語になります。
例えば、「上長に確認して現在は返事待ちだ。」「これから審議会の答申の内容を検討します。」などのように使います。
「解答」の類義語とは?
「解答」の類義語としては、「解決」があります。
「解決」の意味は「上手く問題などを処理する」ということがあり、意思のはっきりした文章に使います。
「解答」とは、「不明なことや理由を解き明かす」ところが似ています。
しかし、「自己解決」などの「答える」要素がない使い方のときは当てはまりません。
これ以外に、シーンによっては「落着」「決着」などが「解答」の類義語になります。
例えば、「試験問題で考えた末に落着した。」「ボーナス交渉が決着した。」などのように使います。
「回答」と「解答」の英語表現とは?
ここでは、「回答」と「解答」の英語表現についてご紹介します。
「回答」と「解答」の英語表現は「answer」という英単語であるため、それほど悩まないで使いわけができます。
「回答」の意味の「answer」を使った例文としては、次のようなものなどがあります。
- 「Answers follow.」(以下に回答します。)
- 「I need to know your answer by Monday.」(月曜日までに回答が必要です。)
なお、「response」の意味も答えるということですが、厳密には「反応」や「応答」という意味です。
例えば、「There was no response to my question.」(私の質問に全く応答がなかった。)などのように使います。
「解答」の意味の「answer」を使った例文としては、次のようなものなどがあります。
- 「My answer to the problem came out wrong.」(その問題についての自分の解答は間違っていた。)