「鑑みる(かんがみる)」の意味と使い方とは?例文や類義語などを解説




鑑みるの意味(かんがみる)とは?

鑑みる(かんがみる)の意味は、別のものを参考にして考える、規範や先例に照合するということです。

意味としては、何か比較できる規範や先例というようなものを引き合いに考えるということで、判断するときに別の物を参考にすることです。

基本的に、鑑という漢字の意味は鏡と同じです。

例えば、「あの人は先生の鏡である」などというでしょう。

このようなときは、規範、手本という意味の鑑という漢字を使います。

ここから転じて、参考にする、照らす、手本にする、比べて考えるというような意味になったといえます。

鑑みるの使い方とは?

ここでは、鑑みるの使い方についてご紹介します。

現状を鑑みるは間違った使い方である

鑑みるの使い方としては、失敗を鑑みて、現状を鑑みるなどがあります。

意味としては失敗したケースを参考に考える、現在の状態を参考にして考えるということで使われるでしょうが、実際には間違っており、現状に鑑みるが正しい表現です。

現在の状態を考えるのであれば、をという文字を使っても問題ありませんが、現状に照合して、現在の状態以外のことを考えるので、にという文字になります。

鑑みた結果の意味は先例を参考にした結果である

鑑みるの使い方としては、鑑みた結果があります。

鑑みた結果の意味は先例を参考にした結果であり、使い方としては鑑みた結果○○であったなどがあります。

例文としては、過去半年間の売上に鑑みた結果、医薬品のジャンルからは退くことを決定したというものなどがあります。

この例文では、過去半年間の売上を参考に検討した結果、医薬品のジャンルから退くという結論になったという意味になります。

鑑みるを使った例文とは?

ここでは、鑑みるを使った例文についてご紹介します。

市況に鑑みると

鑑みるを使った例文としては、○○に鑑みると~であった、があります。

例えば、「最近の株式のマーケットに鑑みると活発ということがわかった」という例文の意味としては、「最近の株式のマーケットを参考に考えると活発ということがわかった」ということになります。

昨年の売上に鑑みて

昨年の売上に鑑みてという例文の意味としては、前年度の売上を参考に考えている様子ということになります。

例えば、使い方としては、前年度の売上に鑑みて、初めに考えていた予算を大幅にアップすることにしたがあります。

鑑みると、踏まえる、考慮する、顧みるの違いとは?

ここでは、鑑みると、踏まえる、考慮する、顧みるの違いについてご紹介します。

踏まえる

ここでは、意味や使い方がよく間違う踏まえると鑑みるの違いについてご紹介します。

踏まえるは、判断の根拠・拠り所にする、いろいろと思案するという意味です。

鑑みるの意味は物事を考えるときに別の物事と照合するということですが、踏まえるの意味は物事について別の物事を根拠や基準にして判断するということです。

例えば、先例に鑑みるという意味は先例に照合して物事を考えるということですが、先例を踏まえるは先例を基準にして見極めるという意味になります。

基準にするか、照合するかということが、最大の違いになります。

考慮する

ここでは、意味や使い方がよく間違う考慮すると鑑みるの違いについてご紹介します。

考慮するは、思いをめぐらす、行動・判断する前にさまざまな要素を含めて考えるという意味です。

鑑みるは、現在の物事と比べる先例などの対象があり、これと照合して考えます。

一方、考慮するは、いろいろな物事や要素の影響に思いを巡らせて考えるという意味です。

例えば、先例を考慮しては先例の影響や方法などを考えるという意味で、先例に鑑みるは今回を先例に照合して考えるという意味になります。

最大の違いは、何について考えているか、比較・照合をしているかということになります。

顧みる

鑑みると全く意味は違いますが、漢字の送り仮名が同じであり、読み方が困難であるため間違いやすくなっています。

顧みるの意味としては、回想する、過去のことを思う、心配する、気にかける、背後を反省して見る、もう一回来て見るという意味がありますが、メインに気にかける、過去を振り返るという意味で使うときが多くあります。

顧みるは、過去を単純に振り返るということでなく、過ぎ去った人や物事に思いを馳せるというときに使います。自分の言動のみでなく、時代や人など全てのものが含まれます。

鑑みるの類義語とは?

ここでは、鑑みるの類義語についてご紹介します。

振り返る

振り返るの意味は、改めて過ぎ去ったことを考える、思い浮かべるということです。

振り返るを使った例文としては、次のようなものがあります。

  • 「自分の今日の言動を振り返る。」
  • 「大学時代を振り返る。」

念頭に置く

念頭に置くの意味は、いつも考えている、常に心がけるということです。

念頭に置くを使った例文としては、次のようなものがあります。

  • 「意見が反対の人がいるのは念頭に置くことが必要である。」
  • 「次年度の業務を拡げることを念頭に置いて、新しいプロジェクトの打ち合わせをする。」

参考にする

参考にするの意味は、別の事例や意見と比較して、自分の考えを決定する手がかりにするということです。

参考にするを使った例文としては、次のようなものがあります。

  • 「ミュージカルを参考にしてこの映画は製作された。」
  • 「先輩の方法を参考にする。」

照らし合わせる

照らし合わせるの意味は、複数のものを比較して確かめるということです。

照らし合わせるを使った例文としては、次のようなものがあります。

「昨年のデータと今年のデータを照らし合わせてください。」

「彼の証言と自分の体験を照らし合わせる。」

慮る(おもんぱかる)

慮る(おもんぱかる)の意味は、思い巡らす、深く考えるということです。

慮るを使った例文としては、次のようなものがあります。

  • 新入社員を慮って、いつも彼女は食事に誘ったり声をかけたりしている。」

鑑みるの対義語とは?

鑑みるの対義語としては、はっきりしたものがあるということではありません。

そのため、意味が反対の言葉としては、踏まえない、考慮に入れないなどがあります。

鑑みるの英語表現とは?

基本的に、鑑みるは文中で「~に鑑みて」と使います。

そのため、鑑みるの英語表現でも次のような熟語で使われます。

  • 「in view of~」
  • 「in the light o~」
  • 「in consideration of~」

日本語に翻訳すれば、いずれも「~に鑑みて」になります。

「in view of~」の例文としては、次のようなものがあります。

「In view of her presentation skills, he should prepare for his presentation from 2 months ago.」(彼のプレゼンスキルに鑑みて、彼はプレゼンスを2ヶ月前から用意すべきである。)




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RUN-WAY編集部

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