「心なしか(こころなしか)」の意味とは? 使い方や類義語、対義語などを解説




「心なしか(こころなしか)」の意味とは?

「心なしか」の意味は、どことなく、気のせいかもしれないがということです。

はっきりした理由があるということではないがそのように思えることをいうときの表現で、「思い込みかもしれないが…」という意味合いにもとれます。

「心なしか」は、「心なし」と「か」を組み合わせたものです。

「心なし」は、「心倣し」と漢字では書き、意味が「心の中でそう思うこと、気のせい」ということです。

また、「か」は、断定を避けたり、疑問を表現したりする役目がある助詞です。

「心なしか」の由来は「心倣し」であるため、「心無しか」と書くのは間違いです。

「心無し」の意味は、「心の内を隠さないこと、思いやりがないこと」です。

漢字ではあまり書くことがないでしょうが、間違わないように注意しましょう。

「心なしか」の使い方とは?

ここでは、「心なしか」の使い方についてご紹介します。

「心なしか~な気がする」と使う

「心なしか」は、「心なしか~な気がする」でよく使われます。

前置きして「気のせいかもしれないが…」といったうえで、感じたことや思っていることをいうときの表現です。

例えば、「心なしかいつもの彼女の化粧とは違う感じがする」の意味は、「気のせいかもしれないが彼女は化粧を変えた感じがする」ということになります。

なお、「心なしか」は、いい意味でも良くない意味でも使われます。

「心なしか」を使った例文としては、次のようなものなどがあります。

  • 「心なしか今日の彼女は元気がない感じがする、体の調子が良くないのだろうか。」
  • 「二卵性といっても、心なしか似ている感じがする。」

「心なしか~なようだ」もよく使う

「心なしか」は、「心なしか~なようだ」でもよく使います。

「~な感じがする」と同じ「~なようだ」の婉曲表現を使って、「心なしか普段と違うようだ」とすることもできます。

断定表現で「心なしか~だ」と使う

日常的な会話では「心なしか~な感じがする」「心なしか~なようだ」というような表現で使われることが多くありますが、断定表現で「心なしか~だ」と使うこともあります。

「心なしか」には断定を避ける意味合いがあるため、例えば、「心なしか多い」としても「気のせいかもしれないが多い」という意味合いになります。

「心なしか」を使った例文としては、次のようなものなどがあります。

  • 「自社の商品と心なしか似ている。」
  • 「連休の前日は事務所の雰囲気も心なしか軽い。」

「心なしか」の類義語とは?

ここでは、「心なしか」の類義語についてご紹介します。

「どことなく」「どこか」

「心なしか」の類義語としては、「どことなく」「どこか」があります。

「どことなく」「どこか」の意味は、「こうであるとはっきりと説明ができないが、印象や雰囲気などがそのように感じる様」です。

「はっきりとどこがどうとはいえないが」というような意味合いで、「どことなく寂しい」「どことなく似ている」などと使います。

「どことなく」「どこか」を使った例文としては、次のようなものなどがあります。

  • 「何が要因かははっきりしないが、体調がどことなく良くない。」
  • 「全員の様子がどこか変だ、何があったのだろうか。」

「なんとなく」

「心なしか」の類義語としては、「なんとなく」があります。

「なんとなく」は、「何と無く」という漢字表記になります。

「なんとなく」の意味は、「はっきりとした目的や理由がない様」「どうしてかわからないけど」です。

「なんとなく」を使った例文としては、次のようなものなどがあります。

  • 「彼女に君が惹かれる理由がなんとなくわかる。」
  • 「なんとなくガーデニングを始めたが、現在では畑まで本格的に作っている。」

「そこはかとなく」

「そこはかとなく」の意味は、「はっきりした要因や理由あるということではないが、何となくそのように感じる様」です。

「そこはかと」の意味は、「明白に、確かに」ということです。

「そこはかと」に「なし」という否定を表現するものを付けることによって、意味が「不明確、はっきりしない」ということになります。

「そこはかとない」は、「其処は彼と無い」という漢字表記になります。

其処に誰がいるかはっきりしないくらい、ぼんやりしている様子を表現します。

「そこはかとない」を使った例文としては、次のようなものなどがあります。

  • 「夜の神社やお寺は、不気味でそこはかとない感じがする。」
  • 「駅前のお店はレトロな多くの雑貨が飾ってあり、そこはかとないおしゃれな感じがする。」

「心なしか」の対義語とは?

ここでは、「心なしか」の対義語についてご紹介します。

「顕著(けんちょ)」

「顕著」の意味は、「誰が見ても明らかなくらいはっきりと現れていること」「際立って目に付く様」です。

「顕著」の「顕」の意味は、「きらびやか」「際立つ(目立つ)」「明らか(形や色がはっきりとしている)」などです。

「著」の意味は、「あらわれる」「書きあらわす」「明らかになる」などです。

「顕著」を使った例文としては、次のようなものなどがあります。

  • 「新しいプロジェクトの売上の発表が今月の末にあり、従来のプロジェクトとの違いが顕著になる。」
  • 「英会話教室に行くようになってから、語学力のアップが顕著である。」

「明確(めいかく)」

「明確」の意味は、「疑うことがなく、はっきりしていて、確かであること」です。

「明確」の「明」の意味は「あきらか、はっきりしている」、「確」の意味は「まちがいなこと」です。

「明確」を使った例文としては、次のようなものなどがあります。

  • 「行動を適切にしてもらうためには、指示を明確に与える必要がある。」
  • 「しっかりと証拠も残っており、彼が犯人であるのは明確だ。」

「明白(めいはく)」

「明白」の意味は、「疑いようがなく、はっきりしていること」です。

「明白」の「白」の意味は、「確かである、はっきりしている」ということです。

証拠や理由がはっきりしており、全く疑う余地がないことを表現します。

例えば、「口を見ると、お菓子を彼が食べていたのは明白である」などと使います。

この意味合いは、「誰の目にも、お菓子を彼が食べていたのは明らかである」ということになります。




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RUN-WAY編集部

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