「来れる」と「来られる」の違いとは? 使い方などを解説




「来られる」と「来れる」の違いとは?

ここでは、「来られる」と「来れる」の違いについてご紹介します。

「来られる」と「来れる」の意味の違い

「来られる」と「来れる」の意味の違いは、「来られる」はかしこまったビジネスシーンなどでも使えますが、「来れる」はかしこまったビジネスシーンなどでは使えないことです。

「来られる」と「来れる」の使い方の違い

「来られる」を使った例文としては、次のようなものなどがあります。

  • 「午後2時にお客様が来られる予定です。」
  • 「アメリカに来られるときは私を頼ってください。」
  • 「来週の誕生日パーティーには来られますか。」

「来れる」を使った例文としては、次のようなものなどがあります。

  • 「今週の飲み会だけど来れる?」
  • 「この場所まで急だけど来れる?」
  • 「いつ来れるか連絡ください。」
  • 「あなたが来れるまで待っています。」

「来られる」と「来れる」の使い分け方の違い

「来られる」と「来れる」は、いずれも来ることができることを表現する言葉ですが、少し使い方が違っているために注意しましょう。

「来られる」は、動詞の「来る」に「られる」という尊敬の助動詞が組み合わさった尊敬語で、意味は来ることができることです。

また、敬語表現であるため、かしこまったビジネスシーンなどでも使うことができます。

一方、「来れる」は、「ら」を「来られる」から抜いた、ら抜き言葉です。

ら抜き言葉は、話し言葉として主として使われており、多くの人が現代でも使っていますが、日本語の誤った使い方とされています。

そのため、「来れる」はかしこまったビジネスシーンなどでは使えません。

そのため、「来れる」は親しい間柄だけで使えると把握しておきましょう。

「来られる」と「来れる」の使い方とは?

ここでは、「来られる」と「来れる」の使い方についてご紹介します。

「来られる」の使い方

「来られる」を使った例文としては、次のようなものなどがあります。

  • 「来られるようになりました。」
  • 「来られるといいのですが。」
  • 「来られるとは考えられませんでした。」
  • 「来られる日が待ち遠しいです。」

「来れる」の使い方

「来れる」を使った例文としては、次のようなものなどがあります。

  • 「来れるようになりました。」
  • 「来れるといいのですが。」
  • 「来れるとは考えられませんでした。」
  • 「来れる日が待ち遠しいです。」

「来られる」の敬語の種類とは?

ここでは、「来られる」の敬語の種類についてご紹介します。

敬語の種類としては、主として尊敬語、謙譲語、丁寧語があります。

尊敬語は直接相手を高めて表現するもの、謙譲語は自分を低めて相手を間接的に高めて表現するもの、丁寧語は丁寧な言葉にして敬意を相手に表現するものです。

ここでは、「来られる」の敬語の種類についてご紹介します。

「来る」の尊敬語が「来られる」

「来られる」は、「来る」の尊敬語で、尊敬の意味の「られる」という助動詞を使った表現です。

「来る」の尊敬語としては、「来られる」の他にもあります。

尊敬の意味の動詞を使った表現としては、次のようなものがあります。

  • 「いらっしゃる」
  • 「お見えになる」
  • 「お出になる」
  • 「お越しになる」

「来る」の謙譲語が「参る」

「参る」は、「来る」の謙譲語です。

「参る」を使った例文としては、次のようなものなどがあります。

  • 「担当のスタッフが参りますので、しばらくお待ちください。」
  • 「お迎えの車が参りました。」

「来れる」はら抜き言葉

「来れる」は、よく「来られる」と似た表現です。

「来れる」は、「来られる」から「ら」を抜いた表現で、「ら抜き言葉」と一般的にいわれています。

文法的には正しくありませんが、コミュニケーションにおいて意味を正しく伝えるということでは、日本語が変わる過程であるとする意見もあります。

「ら抜き言葉」は、上一段活用・下一段活用・カ行変格活用の動詞に、可能の意味の「られる」という助動詞を接続するときに、「ら」が抜けた表現です。

「ら抜き言葉」としては、「来れる」以外に、「食べれる」「見れる」などがあります。

「ら抜き言葉」は、大正時代~昭和時代にかけて文献上で見え始め、使用が戦後になって目に付くようになりました。

例えば、「明日の行事に来られますか」と「明日の行事に来れますか」において、「明日の行事に来られますか。」は可能の意味にも尊敬の意味にもなりますが、「明日の行事に来れますか」は可能の意味のみになります。

文法的に「ら抜き言葉」は間違いですが、一通り意味が伝えられることではコミュニケーションが効率良くなるため、使うのが拡大したと考えられます。

現在ではよく日常会話で使われていますが、書き言葉や正確なシーンでは使わない方がいいでしょう。

「来られる」以外の尊敬語とは?

ここでは、「来られる」以外の尊敬語についてご紹介します。

「お見えになる」

「お見えになる」は、「来られる」と同じように「来る」の尊敬語です。

「お見えになる」を使った例文としては、「こちらの事務所に部長がお見えになるそうです。」などがあります。

基本的な「お見えになる」の使い方は、「来られる」と同じようなものであり、いずれを使っても同じ意味になります。

なお、「お見えになる」は、二重尊敬について注意する必要があります。

「お見えになる」は敬語が2種類含まれているため、二重敬語になります。

しかし、「お見えになる」は正式に文化庁によって認められているため、使っても問題ありません。

「お越しになる」

「お越しになる」は、「来られる」と同じように「来る」の尊敬語です。

「起こしになる」を使った例文としては、「有名な講師がお越しになる。」などがあります。

使い方については「お見えになる」と同じように、「お越しになる」と「来られる」は意味が同じになります。

「お越しになる」は、「お見えになる」とは違って、二重敬語に注意する必要があります。

「お越しになる」は、「来る」のみでなく、「行く」の尊敬語にもなっていますが、「お越しになられる」の使い方は二重敬語で、使い方が間違っています。

「お越しになる」は、尊敬の表現になっているため、安心して使ってください。




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RUN-WAY編集部

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