「マージン」の意味とは?
「マージン」は、次のような意味があります。
「手数料」「利ざや」
ビジネスシーンでは、「手数料」「利ざや」という意味の「マージン」が広く使われています。
「利ざや」というのは、売値と原価との差額で発生する利益のことです。
例えば、50円の原価の品物を200円で販売したとしましょう。
この時の「利ざや」は、売値と原価との差額であるため150円になります。
そして、基本的に、手数料の仲介手数料・販売手数料などは一部の「利ざや」になります。
先にご紹介した「利ざや」の150円の中には手数料が入っています。
「手数料は一部の利ざや」であるということから、「マージン」の意味は「利ざや」以外に、「手数料」ということもあります。
「委託証拠金」
「委託証拠金」の意味の「マージン」は、「株式用語」で株の売買において使われるものです。
株の売買は、実際に自分で直接行うのではなく、ほとんど「証券会社」のようなところを介します。
この時に、証券会社に対して顧客はお金を担保として預ける必要があります。
このお金を、「委託証拠金」と株式用語でいいます。
「ページの予約、欄外」
「ページの予約、欄外」の意味の「マージン」は、広くいろいろなシーンで使われていますが、それほど使われる頻度は多くありません。
印刷物や本の欄外や余白部分のことです。
「マージン」という時もありますが、「余白」「欄外」という時の方が多くあります。
「マージン」の語源とは?
ラテン語の「margo」が、マージンの語源になります。
ラテン語の「margo」の意味としては、「縁」ということがあります。
英語では「margin」に変わって、印刷物の縁の「余白」「欄外」という意味になりました。
また、「余裕がある部分」が「余白」であるため、「利ざや」という意味もあります。
業界ごとの「マージン」の使い方とは?
使われるシーンによって、「マージン」は微妙に意味が違います。
ここでは、業界ごとの「マージン」の使い方についてご紹介します。
商社における「マージン」
商社における「マージン」の意味は、「手数料」「売上総利益」になります。
ビジネスシーンにおける一般的な使い方といえるでしょう。
商社における「マージン」を使った例文としては、次のようなものがあります。
- 「先ほど販売された商品は、何%のマージンかな?」
人材業界における「マージン」
人材業界における「マージン」の意味は、「派遣社員に払う給料を派遣先から派遣会社が受け取った報酬から差し引きしたお金」になります。
なお、派遣先からは派遣社員の給料にプラスして派遣会社にお金が支払われます。
派遣社員の給料は、派遣会社がこのお金から「マージン」を差し引きして残った額になります。
人材業界における「マージン」を使った例文としては、次のようなものがあります。
- 「派遣会社を選択する時は、マージン率も確認しておきましょう。」
印刷業界における「マージン」
印刷業界における「マージン」の意味は、「余白」になります。
この「マージン」を印刷データで取らなければ、印刷できていない箇所が裁断した後に出てたりするため、注意する必要があります。
印刷業界における「マージン」を使った例文としては、次のようなものがあります。
- 「この箇所は大切であるため、マージンを多めに取って文字が切れないようにしよう。」
「マージン」が付くビジネス用語とは?
ここでは、「マーチン」が付くビジネス用語についてご紹介します。
「マージン率」
「マージン率」は派遣ビジネスで使われるもので、派遣先の会社から派遣会社が受け取る派遣料金から、派遣社員に払う金額を差し引きしたものを、派遣料金で割って100を掛けたものです。
そのため、派遣社員に払う給料は「マージン率」が高いほど下がるようになります。
それぞれの派遣会社で「マージン率」は決定できるので、給料が別の派遣会社より少ない時は高い「マージン率」になっていると考えられるでしょう。
「マージンコール」
「マージンコール」というのは、一般的に「追い証」といわれている「追加証拠金」のことです。
「マージンコール」は、先物取引や信用取引、CFD取引などのリスクが割合高い商品取引で、トータルの「委託証拠金」が足りなくなった時に支払う必要があるお金です。
経済影響による相場の変動が足りなくなる要因ですが、「マージンコール」は緊急の一時的な措置であり、損失を少なくするのを保証するというものではありません。
なお、商品の先安が予測される時は「投げ売り」が「マージン」を避けるために始まりますが、この行いは相場が下がることをスピードアップする要因にもなっています。
「マージンミックス」
「マージンミックス」は、商品を売る時に使われる方法で、粗利益が低い商品と粗利益が高い商品を組み合わせることによって、客単価の維持と安定した粗利益率の確保を目的にしています。
「マージンローン」
「マージンローン」は株式を買う時に、株式を買う一部の金額を投資家が証拠金として払えば、金融機関が残った分を融資してくれるものです。
ローンの担保は、投資家が買った株式になります。
まとまった金額の株式を、少ない資金で買うことができます。
しかし、買った株式の価格が低下した時は、損失をカバーするために追加で証拠金を支払う必要があります。
追加の証拠金を一度支払っても、さらに株価が下がると追加の証拠金が繰り返し必要になります。
証拠金をもし追加で支払うことができない時は、その時点で担保の株式は売られます。
「マージン」の類義語とは?
ここでは、「マージン」の類義語についてご紹介します。
「空欄」
「空欄」は、何も書いていない空白や欄のことです。
本来、余白を表す言葉が「マージン」です。
「空欄」も同様に「何も書いていない欄」であるため、「余白」と同様に使えます。
「余白」よりも「マージン」という言葉の方が「利益」などの意味でわかりやすい時は、「空欄」に置き換えて使いましょう。
「スペース」
「スペース」は、「余白」「空いているところ」「空間」です。
「スペース」も同様に「余白」であるため、「マージン」と同様に使えます。
「スペース」は、「スペースキー」がパソコンでもあるため、「空く」ということで伝わりやすいでしょう。
「マージン」の英語表現とは?
「margin」が、「マージン」の英語表現です。
カタカナ語の「マージン」と意味はほとんど同じですが、金融のジャンルでは担保価値と貸付額の違いを示す「貸付余裕額」、証券の信用取引で払う「委託証拠金」のこともいいます。
また、経済のジャンルでは、会社が存続するために必要な最低限の利益のことをいいます。