「面々(めんめん)」の意味とは? 使い方や例文などを解説




「面々」の意味とは?

「面々」の意味としては、次のようなものがあります。

  • 一人ひとり別々に全部、そこにいる人達やその集団の人たち
  • 各方面、それぞれの方面
  • 対称の人代名詞、お前達、対等以下にいう

1つ目の意味は、多くのものの中の一人ひとりということです。

2つ目、3つ目に意味は、古語で、ほとんど現代では使いません。

「面々」は、「めんめん」と読みます。

「面」は、「メン」と音読みで読みます。

「々」は、「のま」「おなじ」といい、同じ漢字を重ねるときの代用字です。

そのため、このときの「々」は、「めん」と読み、「面」の代用字です。

「面」は、「つら」と訓読みで読みますが、「面々」は建築用語で「つらつら」と読みます。

「面々」という建築用語は、柱や壁の面になった部分間の計測方法です。

「面々」の使い方とは?

ここでは、「面々」の使い方についてご紹介します。

「そうそうたる面々」

「そうそうたる面々」は、「面々」のよくある使い方の一つです。

「そうそうたる面々」の意味は、特に優秀な人々が集まっている様子で、「錚々たる面々」という漢字表記になります。

「そうそうたる」の意味は、数ある中で特に優秀である様子で、「面々」と一緒に使うことによって「一人ひとりが優秀な集団」ということになります。

「そうそうたる面々」を使った例文としては、次のようなものなどがあります。

  • 「1軍のメンバーともなれば、そうそうたる面々がやはり名を連ねている。」
  • 「歴代の社長などのそうそうたる面々が、社長になった祝賀会には顔を揃えた。」

「面々」は敬語表現ではない

「面々」は敬語表現ではないため、目上の方に対して使うのは適していません。

「面々」は、目下の相手や対等な立場の相手に使う言葉です。

「そうそうたる面々」などのように敬意を相手に込めたつもりでも、相手が不快に思うこともあるために注意しましょう。

目上の相手に対して使うときは、「そうそうたる顔ぶれ」などが適しています。

「面々と続く」は間違い

「面々と続く」は、間違いであるために注意しましょう。

「面々と続く」は、もともと「綿々(めんめん)と続く」と表現し、意味は「途絶えることなく続く様子」ということです。

「面々」と「綿々」の読み方はいずれも「めんめん」ですが、大きく意味が違うために間違えないようにしましょう。

「面々」を使った例文

「面々」を使った例文としては、次のようなものなどがあります。

  • 「写真をふと見返し、懐かしい面々と話したくなった。」
  • 「名だたる面々を抑え、見事トップになった。」

「面々」を含むことわざ、俳句とは?

ここでは、「面々」を含むことわざ、俳句についてご紹介します。

「面々の楊貴妃」

「楊貴妃(ようきひ)」は、中国の唐の時代の玄宗皇帝から寵愛された妃で、美人の代名詞としても使われるものです。

「面々の楊貴妃」の意味は、楊貴妃のような美人であるとそれぞれが自分の妻を考えているということです。

好みが人それぞれあるため、欠点も好きになれば隠れてきれいに見えるという例えとして使われます。

同じような表現としては、「蓼(たで)食う虫も好きずき」「痘痕(あばた)も笑窪(えくぼ)」などがあります。

「あち東風や 面々さばき 柳髪」

「あち東風や 面々さばき 柳髪」という句は、松尾芭蕉の俳句です。

「東風」の意味は春に吹く東風で、このときの読み方は「こち」になります、

「東風」と「あちこち(あちらこちら)」を掛けています。

また、「柳髪」は、柳の枝にしなやかな長い女性の髪を例えた言葉です。

「柳髪」の読み方は、「りゅうはつ」もありますが、ここでは「やなぎがみ」でしょう。

この俳句は、女性があちらこちらで髪をとかしているかのように、そこここで柳が春風に揺れている様子を表現しています。

「面々」と「顔ぶれ」の違いとは?

ここでは、「面々」と「顔ぶれ」の違いについてご紹介します。

「面々」と「顔ぶれ」の意味の違い

わかりやすく「面々」と「顔ぶれ」の違いをいうと、「面々」は一人ひとりに着目することで、「顔ぶれ」はグループ全体に着目することです。

「面々」と「顔ぶれ」の使い方の違い

「面々」を使った例文としては、次のようなものなどがあります。

  • 「決勝戦になればそうそうたる面々が揃っている。」
  • 「会議室に集まった面々は眠そうな顔をしている。」
  • 「名だたる面々を抑えて見事トップになりました。」
  • 「会議の面々は顔見知りのみでした。」

一方、「顔ぶれ」を使った例文としては、次のようなものなどがあります。

  • 「錚々たる顔ぶれがこの会議には揃う。」
  • 「名だたる顔ぶれが今年のサマーライブは揃っている。」
  • 「バーベキューはいつもの顔ぶれでやるために楽しい。」
  • 「バスケットボールの新しい日本代表の顔ぶれが発表されました。」

「面々」と「顔ぶれ」の使い分け方

「面々」と「顔ぶれ」の意味はいずれもそこに集まった人々のことですが、少し使い方が違っているために注意する必要があります。

「面々」は一人ひとりに着目し、重きを個人に置いていますが、「顔ぶれ」はグループ全体に着目し、重きを全体に置いています。

例えば、「名だたる面々が集まっている」の意味はあの集団を見れば一人ひとりが非常に有名であるということで、「名だたる顔ぶれが集まっている」の意味は有名な人達が集まった集団ということです。

また、「面々」は目下の人や対等の人に対してのみ使えますが、「顔ぶれ」は目上の方に対しても使えます。

「面々」と「顔ぶれ」の英語表現の違い

「面々」の英語表現は、「each one」「each person」「everybody」です。

例えば、「委員会の面々は顔見知りのみでした。」の英語表現は、「I knew each member of the committee by sight.」です。

一方、「顔ぶれ」の英語表現は、「personnel」「members」です。

例えば、「バスケットボールの新しい日本代表の顔ぶれが発表されました。」の英語表現は、「The new members of the Japan Basketball National Team were announced.」です。




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RUN-WAY編集部

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