「ロールモデル」の意味とは?
「ロールモデル」というのは、具体的な行動事例や行動技術、考え方を学習・模倣する対象になる人、つまり「見本になる人」のことです。
「ロールモデル」なる人は自分に近いほど、大切な役目を自分が成長するために果たせるといわれています。
能力が自分より高い人がいることがわかる環境に身を置き続けないと、「井の中の蛙」にそのうちになって、成長するスピードが遅くなる可能性が大きくなるでしょう。
例えば、理想的なのは「ロールモデル」に直属の上長などがなることです。
しかし、「ロールモデル」が社内にいないこともあります。
「ロールモデル」が社内で見つからない時は、社外の取引先や同業他社などの人を見つけましょう。
また、「ロールモデル」になる人を国境を越えて見つけることもできます。
身近な「ロールモデル」よりも成長面において劣りますが、「ロールモデル」としては直接接したことがない歴史上の人物や著名人などをすることもできます。
会社における「ロールモデル」の役割とは?
「ロールモデル」は、ビジネスパーソン自身が設けるのみでなく、会社が従業員に対してしばしば「自社のロールモデル」を示すこともあります。
ここでは、会社における「ロールモデル」の役割についてご紹介します。
会社が設ける「ロールモデル」
「ロールモデル」は、会社の人事が従業員のキャリアビジョンやキャリアパスの一例を紹介する時にもよく使われます。
例えば、「当社のロールモデル」というような表現もできます。
「ロールモデル」を使うことが多くあるのは、「どんな働き方が考えられるか」「会社に入った時にどんなキャリアがあるか」のモデルケースを示す時でしょう。
方向性・目標が「ロールモデル」によって明確になる
会社が「ロールモデル」を示すと、仕事に対する方向性・目標を若手の従業員が決めやすくなります。
例えば、「マーケティング部門から営業部へ」というように、「ロールモデル」がビジネスパーソンの方向性についても示してくれるときがあります。
また、「ロールモデル」として上長や先輩といった身近な人を示すことは、従業員のモチベーションがアップします。
現状を把握するためにも「ロールモデル」は効果が期待できる
「ロールモデル」を示すことは、現在の自分が置かれている状況を掴むためにも非常に効果が期待できます。
「ロールモデル」と自分の違いを掴むことによって、自然に不足している部分や必要なスキルがわかってくる時があります。
女性の「ロールモデル」を示すことは会社の一つの課題である
会社の「ロールモデル」は、現在の従業員だけでなく、会社に入りたいと思っている人に対するアピールとしても使われます。
この中でも、女性の「ロールモデル」を示すことが大切です。
昨今、「女性が活躍できる会社か」というのは、非常に社会的にも着目されています。
つまり、女性ならではのキャリアパス、女性としてのキャリアビジョンを実現した従業員は、会社にとって大きなアピールにもなります。
そのため、会社としての課題は、女性のワークライフバランスを実現した「ロールモデル」であるともいわれています。
従業員にとっての「ロールモデル」のメリットとは?
ここでは、従業員にとっての「ロールモデル」のメリットについてご紹介します。
仕事の目標が決めやすい
「ロールモデル」があれば、仕事の目標が決めやすくなります。
「ロールモデル」とは、今後自分が経験するような仕事上のものをすでに経験している見本です。
どのようなビジネスマンを自分が目指すかを考える時は、先輩や上長の姿を見ると、自分が将来なりたいものを決めやすくなるでしょう。
キャリアアップが効率よくできる
「ロールモデル」を模倣すれば、目標に向かってキャリアアップが効率よくできます。
「ロールモデル」は、まだ自分が経験していない仕事を何回もすでにこなしているベテランのビジネスマンです。
当然ですが、効率がいい方法を考え出しているでしょう。
自分が成長するために、「ロールモデル」の方法を役に立てましょう。
自分を戒める
「ロールモデル」がいない時は、こうは自分はならないと戒めるように使うこともできます。
ビジネスに臨む時は自分を律しましょう。
会社にとっての「ロールモデル」のメリットとは?
ここでは、会社にとっての「ロールモデル」のメリットについてご紹介しましょう。
会社が従業員に期待する人物像を示せる
「ロールモデル」を準備すれば、自社での与え方や期待できるキャリアを新入社員に目にみえるように示せます。
そのため、自社はこのような人材を期待していると従業員に示すことができます。
会社のメリットがアピールできる
「ロールモデル」によって、自社のメリットを社外などにアピールできます。
例えば、「ロールモデル」に女性管理職をすれば、女性の従業員が結婚などで退職しないで仕事ができる会社であると考えてもらえるでしょう。
「ロールモデル」に育休を取った男性の従業員をすれば、育児に男性が参加することを応援している会社であると伝えることができるでしょう。
「ロールモデル」を見つける方法とは?
ここでは、「ロールモデル」を見つける方法についてご紹介します。
身近な人
「ロールモデル」としては、自分の周りの家族や友人、上長や同僚などで尊敬できるような人を見つけましょう。
例えば、仕事面においてはこの人、コミュニケーション面においてはこの人、などというようにいくつも設けても問題ありません。
模倣したいと考えるようなところがある人を、「ロールモデル」として見つけましょう。
過去の憧れる有名人や偉人など
「ロールモデル」が身近な人で見つからない時は、過去の憧れる有名人や偉人などでも問題ありません。
「いいな」と自分が考えるようなところが一つでもある人であれば、「ロールモデル」にすることができます。
反面教師のような人
「ロールモデル」になる人がどうしても見つからない時は、反面教師として設けることも効果が期待できます。
「ちょっとあの人は嫌だ」と考えるところがあれば、そのように自分がならないように意識することによって意識改革やスキルアップに繋がります。
完璧な人はいない
全てが完璧な人を見つけるのは非常に困難であるため、憧れるところ、手本にしたいところが何かちょっとでもあれば、「ロールモデル」にすることができます。
例えば、「仕事のスキルはちょっとよくないが、人当たりはいい」などというような人がいれば、「ロールモデル」として対人スキルにして、仕事面については他の優れた人を設けるようにします。